2007年6月議会での一般質問
◆1番(橋爪法一議員)
 吉川区選出の橋爪法一でございます。きょうは、四つのテーマで質問させていただきたいと思います。一つは、市道の維持管理等についてであります。二つ目は、保育園と住民サービスについてでございます。三つ目は、文化財の保護と活用について述べたいと思います。そして最後は、福祉分野での労働実態について幾つかお尋ねしてまいりたいと思います。

 まず最初に、市道の維持管理について市長にお尋ねしたいと思いますが、この問題は昨年の12月にも私この場でお尋ねしたんです。なぜ半年ぐらいの間にこの問題をまた取り上げたか。3月22日8時30分に発生した長池北線での側溝転落事故であります。私は、あの事故というのは上越市の道路行政を揺るがす大きな事件だったと思っています。御案内のとおり施工の基本的なところを無視した工事が行われたと。そして、そのままにして市に完了届を出した。完了届を受けた方は、いいと言って結論を出す。これはあってはならないことが起きたわけであります。私は、この事件を耳にしたときに、まさかと思いましたけれども、私は今回改めて道路行政について新設改良から始まって維持管理まで、もっと職員からきちっとしてもらわなきゃならん。そういう思いでここはたださなきゃならないというふうに感じた次第であります。
 そんなことで、2点についてお尋ねしたいと思います。
 一つは、市道におけるいわゆる事故が過去10年間の間にどれぐらい発生したのか。そして、それらの事故の中で管理者の責任が問われたような事故というのは一体幾つあったのか。その主な状況について教えていただきたいと思います。
 お尋ねしたいことの二つ目は、市の市道維持管理方針と民間委託の問題であります。御案内のようにことしの4月からは、13区にも民間委託で維持管理の仕事が進められてきています。しかし、今3月22日の事件を受けて、果たして今進められているやり方でいいのかどうか。このチェックは私は必要だと思います。ですから、恐らく庁議等で深刻な議論を重ねられて、一定の方針を示されていると思うんですけれども、市道の巡回要領とか、作業要領とか、そういったものも含めて見直しについての考え方をお尋ねしたいと思います。

 二つ目の問題に移ります。保育園と住民サービスの問題です。これも3月に聞きました。3月私とそこの柳沢議員が質問したわけですけれども、あそこでお答えになったように、まず保護者に対して説明会が行われて、それに基づいて今度地域協議会にかかっていく。手順どおりに進められておりますが、私この期間六つの保育園で皆さん方の説明会の様子をつぶさに見させていただきました。はっきり申し上げまして、事前に説明資料を配っていない。そんなことから、果たして保護者の皆さん方が十分理解してくれたんだろうか。そういう思いが一つしました。それから、市が皆さん方に説明している方針が方針でいいのかどうかという大事な部分で意思の確認がされていない。これでいいんだろうかと思ったんです。そこで、3点にわたって私は市長にお尋ねしたいと思います。
 お尋ねしたいことの第1点は、これまで行われてきた保育園の保護者に対する説明会の総括であります。当然説明会を開くに当たっては、一定の目標、ねらいを定めて取り組まれて反省も既に、総括も既にやっておられると思いますが、そこら辺具体的にお答えいただきたい。
 二つ目です。お尋ねしたいことの二つ目は、先ほども触れましたように、保護者の皆さんの意思確認がされていない。私は、これから地域協議会にかける前に、保護者の皆さん方の意思を確認するためにも、アンケート調査をちゃんとやるべきだと思うんです。そして、そのアンケート調査をやる際には、通園バスの問題だけじゃなくて、保育園に関するいろんな要求があります。その辺についても答えてもらうようなやり方をぜひやっていただきたい。
 そして三つ目、安塚の保育園と牧の保育園で市の説明者が重大な発言をされております。今通園バス運行されていない地域で、もし関係者の皆さん方のニーズが高まれば運行するかどうかの検討をいたしましょうという発言が出されている。確かにそうやってもらえば一番いいんですけれども、改めてこれは市長からその点についてどうなのかという見解をお聞きしたいと思います。

 さて、3番目のテーマに移ります。文化財の保護と活用の問題です。このほど13区の文化財の調査が終わった。旧上越市といいますか、合併前の上越市にあった指定文化財は63件、それに13区の247件が加わって、何と310件の文化財が指定されました。すばらしいと思います。この間一覧表を見させてもらいましたら、歴史的な建造物、絵画、古文書、考古資料、本当にいろんなところにたくさんの魅力いっぱいの宝物がある。これは新しい上越市が誕生して3年目を迎えた今、活用しない手はない、そう思いました。
 そこで、これは教育長になりますが、まず第1にお尋ねしたいのは、こうした13区の文化財の指定という事態を受けて、今後どう活用していくのか。その点についてお答えいただきたい。
 それから、310件というたくさんの文化財を抱えている今、このそれぞれの文化財をしっかり守っていく上で、これまでの文化財保護の施策でいいのかどうか。そこら辺もぜひ検討していただきたいと思うんです。お答えいただきたいと思います。

 最後の問題、これは今度また市長に戻ります。福祉の職場における働いている人たちの労働実態の問題について初めてお尋ねしたいと思います。昨年もこの場で明らかにしましたように、昨年の7月から私の父は要介護状態になりました。どんどん悪くなっています。一番気になるのは物忘れ、昔のことは覚えているけれども、最近のことは全然覚えていない。我が家は数年前に酪農経営をやめたんですが、父の頭の中ではまだ酪農経営をやっています。おとといも朝父にあいさつに行ったときに、何言ったかといいますと、「おい、父ちゃんきのう牛どっち産んだ」こう聞くんです。ですから、私は「男生まれたわね」、「いかったね」こういう会話をしています。そして、父は足も非常に弱くなりました。もう車いすなしでは暮らせません。昼と夜も逆になりました。
 そういう中でありがたいのは、今の制度の中で介護の施設にお世話になって生きていかれるということです。父がぐあいが悪くなったおかげで、デイサービスとか、ショートステイとか、特養とか、いろんな施設に訪ねることができるようになりました。そして、そこでたくさんのことを見たり、聞いたりしたんです。今福祉の労働現場は若い人が多いです。女性も多い。でも、みんな安い賃金で働いているんです。知らないうちに人がかわってしまう、短期間のうちに。それからびっくりしたのは、腰にベルトをしている労働者の方が非常に多い。もう既に腰を悪くされている方もあれば、腰を悪くするのを予防してベルトをされている方もある。私は、そういう姿を見て、この上越市の市内の福祉の施設における民間であろうが、あるいは公のものであろうが、労働者の皆さんの実態はどうなっているか知りたくなりました。
 そこでお尋ねしたいのは、まずそうした実態について把握しているかどうか。低賃金、人手不足、過密労働、いろんな深刻な状況が広がっていますが、市として把握しているかどうかお聞かせいただきたい。そして、もし把握していなかったら、調べていただきたいんです。
 お尋ねしたいことの二つ目は、福祉の人材を確保するために、国にもっと働きかけをしていただきたいということであります。今の制度の中で労働条件をよくしようということになりますと、どうしても利用者の負担がふえてしまったり、経営者が経営難に陥るという側面がございます。そういう中で、今少子高齢化が進んでいますが、やはり私は国が特別の財政支援措置をとらないと、今の福祉の職場は成り立っていかない。いつまでもそこでみんなが働きがい、生きがいを持って仕事ができるような職場にならない。そこはしっかりと押さえて、市長から対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いいたします。
◎木浦正幸市長
 最初に、市道の維持管理についてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、過去10年間に市道において発生した事故と管理者責任を問われた事故の主な状況について聞きたいとの御質問であります。市道において発生した事故で、道路管理瑕疵を問われた事故は、平成9年4月以降36件発生いたしており、このうち車両が損傷した物損事故が32件と事故の約9割を占めているほか、人身事故が4件発生しております。人身事故は、本年3月に国府3丁目地内で発生した事故のほか、根本だけ残っていたポールにつまずいた事故と自転車のタイヤが側溝のふたのすき間に挟まり転倒した事故、そして道路わきの水路に転落した事故でございます。残る物損事故の主な状況は、路面にあいた穴に車両が落ちて、タイヤやホイール等が損傷した事故が18件と事故の5割を占めているほか、集水升や側溝のふたがはね上がり、車両の一部を損傷した事故が6件、アスファルト片がはねた事故、倒れた道路照明灯と衝突した事故及び路肩からの転落事故がそれぞれ2件ずつとなっております。また、事故の発生件数を年度別にしますと、平成14年までは年間2件前後で推移しておりましたが、15年度は6件、16年度が9件、17年度が3件、そして18年度は8件発生いたしております。
 次に、市道維持管理方針と民間委託の関係はどうなっているか。巡回要領、作業要領等の見直しの必要性はないのかとの御質問にお答えいたします。市では、管理している約2,700キロメートルの市道を市民の皆さんが安全で安心してスムーズに通行できるよう常に良好な状態に管理していくことを目指しており、このためには市道の損傷箇所を早期に発見し、迅速に補修することが重要でありますことから、本年4月から全市において道路等維持管理業務を民間事業者に委託いたしたところでございます。業務を委託した民間事業者には、巡回の形態や頻度、実施方法などを定めた道路維持巡回要領に基づき道路パトロールを行い、道路及び附属物などの状況を的確に把握するとともに、発見した損傷箇所等は要領に定められている作業方法で速やかに修繕を行い、常に市道の安全と円滑な交通の確保に努めることを義務づけているところでございます。この民間事業者への委託により、道路パトロールで発見した道路の穴は、その場で即時に補修ができ、通報のあった損傷箇所もその都度対応できることから、今年度から新たに民間委託に切りかえた12区からは以前と比べて補修が迅速になったとの報告を受けております。
 しかし、道路の損傷箇所を早期に発見するには、道路パトロールだけでは限界もあり、これまでも広報じょうえつを通じて市民の皆さんに通報への協力を呼びかけたり、職員に対しても通勤や業務中に損傷箇所を発見した場合は、速やかに報告するよう周知するなど、早期発見に努めているところでございます。道路維持管理業務を民間事業者に委託する制度は、本年4月に全市に拡大して2カ月半が経過したばかりであり、新たにこの制度に取り組んだ12区の運用状況を検証しながら、現行の巡回要領、作業要領について見直すべきところがあれば見直してまいりたいと考えております。

 次に、保育園と住民サービスについてのお尋ねにお答えいたします。まず、通園バス制度の統一についての保護者説明会の総括を聞きたいとの御質問であります。保育園通園バスの運行につきましては、合併協議に基づき平成20年度から新制度、新基準で行うため、これまで準備を進めてきたところでございます。お尋ねの保護者説明会につきましては、各保育園の保護者会総会など、保護者の皆さんが参集する機会をとらえて去る4月6日から5月12日までの間に24会場で実施いたしました。説明会では、関係する保育園の保護者の皆さん1,962世帯のおおむね4分の3に当たる1,479人の方々に制度統一案についてQ&Aの形でまとめた資料を示しながら説明いたしたところでございます。保護者の皆さんからは、運行経費の増加や利用者の減少によって、負担額がふえるのではないか、また通園バスの制度がなくなるのではないかという御質問などのほか、運行ダイヤや運行組織など、実際の運用面にわたる御質問や御意見もいただきました。制度の詳細については、さらに検討を進めていかなければなりませんが、制度統一の基本事項につきましては、おおむね御理解をいただけたのではないかと考えております。今後は、この基本事項をもとに運行を担っていただく地元組織の皆さんとの協議に入りますが、保護者の皆さんから安心して御利用いただける通園バス制度になるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。
 次に、アンケート調査も実施し、関係者の意思、保育サービスへのニーズを把握すべきではないかとの御質問にお答えいたします。議員御提案のアンケートにつきましては、このたびの保護者説明会の御意見も踏まえ、新たな通園バス制度に対する保護者の皆さんの意向を伺うためのアンケートを6月末までに行うよう既に計画いたしております。このアンケートの中に自由意見欄を設け、さまざまな御意見を御記入いただけるようにしたいと考えております。なお、保育サービスに対するニーズ調査につきましては、このたびのアンケートが通園バス制度に関係のある保育園が対象となりますことから、必要に応じて別途全園を対象に実施すべきものであると考えているところでございます。
 次に、通園バスを運行していない地域で、関係者のニーズがあれば検討すると説明会で述べているが、市の方針を再確認したいとの御質問にお答えいたします。保護者説明会では、現在路線バスを通園に利用されている児童の保護者から通園バス運行について御質問をいただいたところでございます。改めて申し上げるまでもなく、通園バス制度の統一につきましては、合併協議に基づき通園バス運行制度と路線バス利用補助制度を併用し、旧市町村が実施していた制度を継続することを前提といたしております。したがいまして、現在の通園形態が基本とはなりますが、新たな運行に対する御要望が相当数ある場合においては、公平、平等の観点からも検討する必要があるものと考えているところでございます。

 次に、福祉分野に就業している人たちの労働実態についてのお尋ねにお答えいたします。福祉分野の労働条件は、低賃金、人手不足、過密労働などと聞くが、市内の民間福祉施設等の労働実態について把握しているかとの御質問と福祉分野における人材確保策として、賃金などの労働条件について国に対して新たな財政支援措置を求める必要があると思うがどうかとの御質問は関連がございますので、あわせてお答えさせていただきます。まず、労働実態の把握についてでございます。市では、福祉施設関係に限らずすべての業種に関して実態調査等は実施しておりませんが、新潟県が県内の民間企業における賃金や労働時間など最も基本的な労働条件について毎年賃金労働時間等実態調査を行っており、この県の調査結果を活用することで、当市の実態を把握できるものと考えております。
 そこで、平成18年度の県の実態調査による社会保険、社会福祉及び介護事業における就業者の賃金、勤務日数、実働時間の実態についてでございますが、1カ月の賃金は22万2,000円、勤務日数は21日、実働時間は163時間となっております。これを全業種の平均と比較してみますと、賃金については約3万円低くなっており、これは福祉分野の就業者の平均年齢や勤続年数が全業種平均に比べて低いことに起因するものと考えられるものの、勤務日数や勤務時間などはほぼ同等でありますことから、一概に民間福祉施設が過密労働になっているとは言えないのではないかと思われます。
 また、参考までに厚生労働省が平成16年に介護現場の就業者5万2,000人を対象に実施したケアマネジャーのうち約8割の方が勤務先をかえた経験がないと答えていることからも、福祉施設の職場環境はおおむね整っているのではないかと考えております。ただし、同じ設問に対し、絶対数の不足が問題となっている看護師につきましては、約6割の方が勤務先をかえた経験があると答えており、業種により人員不足が懸念される部分があることも認識いたしております。しかしながら、市内の介護サービス施設22施設、在宅サービス173事業所におきましては、これまで人材確保難を主な要因とする事業廃止等の不都合が生じた事例は承知していないところでございます。こうしたことから、市として早急に国に対し民間福祉施設等の人材確保に向けた財政支援措置を求めるまでの状況にはないのではないかと考えております。高齢化が急速に進む中、今後も施設サービスと在宅サービスのバランスのとれた提供に努めていかなければならないと考えております。これからも良質かつ安定的な福祉サービスの提供を実施いただくよう各法人等の連携を深め、市民の皆さんが安心して暮らせるよう適切に事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。
◎小林毅夫教育長
 私からは、文化財の保存と活用についてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、13区の指定文化財が決定されたが、今後どう生かしていくのかとの御質問にお答えいたします。合併前の町村が指定したいわゆる市準文化財242件につきましては、再調査の結果市外に移動した1件を除きすべて市文化財として指定し、6月1日に告示を行ったところであります。また、合併前紛失により指定解除されていた文化財が今回の再調査で新たに見つかったことなどにより、件数は5件ふえて247件となり、合併前の上越市分を含めた市指定の文化財件数は310件となり、新潟県内で最多となりました。これは、当市が古くから越後国の政治、経済、文化の中心都市として繁栄してきたことを如実に示すものであり、かけがえのない上越市の宝であると思っております。今回の指定のため再調査に当たっていただいた文化財調査審議会の委員長からは、合併により各地域の特色ある文化財がふえることは大変好ましいとの評価をいただいております。これら13区の指定文化財の活用につきましては、既に三和区の林富永邸の一般公開や親鸞聖人上陸800年に合わせた吉川区の報尽為期碑周辺整備への支援、また現在総合博物館で開催中の越後・上越の寺宝展での展示公開等を通して、市内外の方から文化財にじかに触れていただく機会を設けております。報尽為期碑は、明治16年に東本願寺再建用の木材を尾神岳から搬送する際雪崩によって殉死した27名を供養するために建立された石碑で、地域の皆さんだけでなく、全国から多くの皆さんが訪れております。また、先月開催した林富永邸の一般公開には、3日間で約1,600人の方が訪れ、大変好評をいただきました。市といたしましては、こうした文化財に触れ合う機会を創出するとともに、説明看板の整備や解説書、ガイドマップ等の作成を段階的に進めることにより、市民の皆さんから郷土の歴史、文化への理解を深めていただき、地域への愛着心や誇りを持っていただきたいと考えております。
 また、これらの文化財は単に上越市の財産としてのみならず、報尽為期碑のように観光資源になり得るものもございます。所有者や管理者の方々の意向を伺いながら、広く情報発信するとともに、市の関係部局と連携しながら観光客の誘客に向けた仕掛けづくりなどに努めてまいりたいと考えております。

 次に、文化財保護政策をもっと充実させるべきではないかとの御質問にお答えいたします。文化財は、有形、無形、記念物など多種多様でありますが、いずれの場合も維持管理は原則として所有者や管理者の方に行っていただくことになっております。これは、国、県指定も同じであります。しかし、文化財の補修等で多額な経費が必要となり、所有者の御負担が大きい場合などには、市といたしましても、重要性をかんがみ、できる限り支援をさせていただいているところであります。これまでも建造物の修理や除雪費、史跡の草刈り等の維持管理費、無形民俗文化財保存団体の活動費等の一部を補助してまいりました。今後とも文化財の保存活用や維持管理に係るさまざまな課題解決に向けて、所有者や管理者、地域の皆さんと御相談させていただくとともに、専門家に依頼して例えば天然記念物の診断や古文書の修復、保存などについて指導を受けながら、文化財の保護に努めてまいりたいと考えております。
 なお、文化財は守り伝えてきた地域にあってこその宝であり、まちづくりの核として活用を図るためにも地域にあることが望ましいことは言うまでもありません。しかし、議員御指摘のように集落人口の減少、高齢化、さらには冬期間の除雪等で維持が困難になっている状況も十分承知しておるところでございます。このような場合には、寄託制度の活用が可能でありますし、現に総合博物館でお預かりしている市文化財も数点ございます。いずれにいたしましても、現地で保存、管理することが最良の方法でありますが、所有者や地域の実態等に応じて必要があればこうした制度を御利用いただき、文化財の適正な保存、管理に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと存じます。
 私からは以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 それでは、通告の順番で再質問させていただきたいと思います。最初に、市道の問題です。まず、市長にお尋ねしたいのは、3月22日の長池北線のこの事故、これについて市の道路行政にとっては本当に大変な事故だというふうに私言いましたけれども、市長も同じ認識でしょうか。
◎木浦正幸市長
 市道の維持管理についての再度の御質問でございます。議員の再度の御質問は、このたびの国府3丁目地内での市道上の事故、大変な問題だと。まずはこの国府3丁目地内の市道上の事故によりまして、被災された方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。そして、この事故は重大な問題であるというふうに議員と同じふうに認識いたしております。
◆1番(橋爪法一議員)
 市長は現場ごらんになりましたでしょうか、事故があってから。
◎木浦正幸市長
 申しわけありませんが、この目で見ておりません。しかしながら、写真の中で地図と写真とで現状を見ながら議論をさせていただいて、重大な問題だという認識のもとで議論をさせていただいたところでございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 私はぜひごらんいただきたいと思います。というのは、私も見てきましたけれども、ごく普通の市道です。何か山から崩れてくるような場所でもない。だれもそこを通って何か安全にかかわるような、事故が起きると想定していないような場所です。そこで起きた。市民生活というのは、安全確保する上で道一つ通るときだって絶対大丈夫だという、そういう信頼感のもとで走っているんです、車。それこそ本当に普通のところで起きた、ここが重大です。この間たしか塚田議員に市長お答えになっていました。重大な事故が起きたときには、庁議で問題にして、安全がどうなのかというチェックをすると、確認をするということでした。3月22日というのは、たしか3月の議会のさなかです。大変お忙しかったと思いますけれども、緊急に庁議をやって、この問題の究明について議論をする。市長としての指示もする。そういうことはやられたのでしょうか。
◎木浦正幸市長
 再度の御質問でございますが、その問題について全体での議論よりも、むしろ緊急性の中で担当部署においてしっかりとその原因、それから経過等を聞きながら、すぐに対応させていただくべく指示を出しながら対応させていただきました。そういう意味において、その後の庁議だったと思いますけれども、そういう問題があるので、これはその庁議の中で私から全体に向けて人に任せていれば仕事ができる、あるいは一つ一つの委託している中身についてもチェック体制をきちんとやるべきである、そういう指示はその後の庁議の中で申し上げたところでございます。いずれにいたしましても、こういった緊急的なものは、庁議の場でというふうにおっしゃられるかもしれませんけれども、緊急で対応すべく担当の部署とやりとりをさせていただいて、事に臨んだところでございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 私は、この事件が起きてから、市の道路行政についていつも疑問の目で見るようになりました。今私の軽自動車の中には、測量のポールが1本入っています。それから、巻き尺も入っています。ポールは1本1,690円しました。巻き尺は1,350円しました。でも、いつもそれを持って何かがあったらそれでもってはかろうと、そんな議員であってほしくないと思われるかもしれんけども、私はそういう目でもって議員というのは活動しなきゃならんじゃないかという思いに今なっています。
 市道の維持管理の問題に移りたいと思いますが、具体的な問題ですので、部長にお尋ねしたいと思います。先ほど例に挙げました巡回要領、私もじっくり読ませていただきました。市道の交通の安全を図るために、日常巡回、定期巡回、それから異常時巡回をするということになってございます。これはいずれも大事な巡回です。だけども、最も重大なのはもし何かあったら緊急に手当てをしなきゃなりませんから、日常巡回です。この日常巡回というのは月に何回の頻度で行われておりますか。実態をお聞かせいただきたいと思います。
◎笠原博都市整備部長
 日常巡回の実態についてのお尋ねでございますので、私からお答えをさせていただきます。
 日常巡回は、合併前の上越市と、それから13区の方とで異なっておりまして、合併前の上越市につきましては月に2回、この1回当たり大体3日間かかるということでございます。それから、13区の方は月に1回、これが距離によってまた違いますけれども、1回当たり1日から2日間、この考え方でございますが、合併と同時に名立区だけ先行して合併前の上越市と名立区でパトロール業務を委託をしておりました。実際に巡回をしていく中で検証をということでやっておったわけですが、町内の方が交通量も多いということもございまして、一応2回と1回というふうな分け方をしているところでございます。
 以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 実態についてはそういうことなんですが、私はちょっと違和感を感じたんです。日常巡回という言葉が使われております。普通車でも日常点検といえば毎日やる。月に1遍やるのをこれ日常と言わない。こういうのは月常巡回と言うんじゃないですか。漫才やっているわけじゃないんですけど、笑うに笑えない話です。だって、月に1遍しかやらないで、もしどっか穴があいているような事例があって、そこで大きなけがでもしたら大変でしょう。職員もっと見回りなさい、住民の皆さん応援してくださいといったって、いざ事故が起きれば管理者の責任問われます。そういう中で、私はだから1回目の質問で、こういったことも含めて確かに12区でことしから民間委託のパトロールが広まったけれども、これについても見直す必要があるんじゃないかという話をさせてもらったんです。私は、口だけで言ったんじゃ皆さんから信用していただけないから、5月29日から30日まで1日フルというわけにいきませんでしたけども、ポールと巻き尺とデジカメ持って吉川区内回りました。今も絶えず回っていますけれども、これはある市道での陥没の実態です。私がすぐメールで写真送って、総合事務所の方で直ちに対応してもらいました。その対応はよかった。でも、私がこれを示さないで、だれかが事故起こしたらどうするんですか。こういうことなんです。だから、私はこれは市長からお答えいただきたいと思います。いろいろ経費の問題なんかもあるかもしれんけども、今の日常巡回の姿で私はいいと思いません。ぜひこれは検討していただきたい。それも半年や1年かけての話でなくて、1週間ぐらいで結論出してもらいたい、市民の命と安全にかかわる問題ですから。やっていただけますか。
◎木浦正幸市長
 議員からお話しされていることは、恥ずかしながら私も毎日そのようなことを職員とやりとりさせていただいています。これはそういった面での実態でございます。したがいまして、その結果こうなっておりますから、私も非常につらいところでございますが、しかし私も自分の通っている範囲の中で、道路側溝ですとか、道路に穴があいたりすると、すぐにとめてその現場をチェックして担当者に報告しているという状況で、常に回りながら移動しているときに私もやらせていただいております。そういう意味において、1週間でできるかどうかはわかりませんが、直ちにということでもございますし、この日常巡回について、その日数あるいは費用対効果もあったり、経費もかかったりしますけれども、民間事業者との兼ね合いの中で、しっかりとその点については検討させたいというふうに思っております。
◆1番(橋爪法一議員)
 次の問題に移ります。
 保育園の通園バスの問題です。市長は、先ほどの答弁の中で、24会場で説明会をやって、おおむね理解をいただいたという御答弁でした。おおむね理解をいただいたという、そういうふうに判断した根拠は何でしょうか。
◎市村輝幸市民生活部長
 具体的な御質問でございますんで、私の方から答弁させていただきます。
 議員も説明会の会場24会場のうち6会場の説明会をごらんになられたというふうにお聞きしております。私も説明者ではないんでございますけれども、できる限り市民の皆さんの率直な声を聞こうということで、私も10会場以上回らせていただき、その声を聞いてまいりました。そうした中で、合併の前提として、合併時の協議として決めた基本事項、それに基づいて説明をさせていただいたというスタンスでございますけれども、そのスタンス、つまり4項目での基本事項でございますけれども、それについて多くの皆さんから御理解をいただいたというふうに先ほど市長から申し上げたところでございます。そのおおむね理解をいただいたという根拠は何かということでございますけれども、具体的にもう既に先ほど市長が答弁申し上げましたように、そのことを前提にして具体的な運行形態、また自分の家の前でとまってもらえるのかとか、そういうことまで踏み込んだ議論もされております。そうした中で、料金をいただく、そして市が直営でやるということの御理解をいただけたという判断をしたところでございます。
 以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 私も説明会場で部長と何遍も一緒になりました。率直に言って偉いと思いました。だけども、今の答弁聞くと、やっぱり本当に市民の立場に立って、あるいは保護者の立場に立って考えておられるのかという疑問を思いました。私も会場でもいろいろ注文を出しましたけれども、当日にあの説明のチラシを配られて、大勢がみんな見ている前でもって発言をするんです、若い人たち。説明される人たちは、自分のおやじさんみたいな年配の人たちです、私の年代も含めて。そういう状況の中で、本当に自分たちの制度統一の案に対する率直な気持ちを全部出し切れたか。私はちょっと無理があると思ったんです。だから、最初に総括はどうですかと聞いたんです。総括の物差しというのは二つあるんだ。一つは、皆さんの説明がちゃんと関係する保護者の皆さんに伝わったかどうか。それからもう一つ、市の方針が理解されて、これでいいと言ったかどうか。これでチェックしなきゃならんでしょう。この二つの物差しで見たときに、おおむね御理解いただいたということにはならんじゃないですか。この議論ずっとやっているとあれですから、アンケートの話についてです。アンケートされますね。アンケートのとり方変えてください。中郷区の説明会でもお答えになっていましたが、いろんな質問をする中で、意見欄をつけ足しに設けて、そこで制度統一の案についていいか悪いか書いてもらうことができるようにする。これじゃだめ。ちゃんとずばっと、市が考えている制度統一案についてどうですか。いいですか、悪いですか、わかりません。そういうふうにすれば、意思の確認ができるでしょう。アンケートをそういう内容にして6月末までにとるというお約束をいただきたい。これはもし部長が無理だったら、市長あるいは担当の副市長からお答えいただきたいと思います。大事な問題です。
◎市村輝幸市民生活部長
 私の方からお答えいたします。
 議員が今ほどおっしゃられたように、アンケートにつきましては、6月中をめどに実施するということでございます。そのアンケートの内容でございますけれども、先ほど来私の方で申し上げているように、合併時の合併協議が私どもは前提だというふうに考えております。それに基づいて今現在制度統一を進めているというのが私どもの考えの基本でございます。そして、それに基づいて私どもは制度統一案を作成したということでございます。それについて、この制度統一案は今ほど申し上げましたように、こちらの議員がおっしゃられるように事前に資料を配布してということでなかったという点はございますけれども、あくまでもそこの場で読んでいただいてもすぐわかるような形で資料を作成したつもりでございます。Q&Aでつくったつもりでございますし、そしてまたその場で意見が出尽くせない部分もあるということで、子育て支援課の方に御連絡いただきたいということでの説明もし、そしてまたできるだけ意見が出るように私どもはほかの会場で出た意見等もその場で申し添えながら、いろんな形で御意見をいただくように工夫したつもりでございます。
 アンケートの件でございますけれども、今ほどの市の説明を受けて、今後バス等を利用されるのかどうか。そして、そういういろんな意思を確認する中で、今回のいろんな制度統一案についてももろもろについても、御意見をいただくという形で自由記述で進めていきたいというふうに考えているところでございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 それでいいんですか。私も6会場でいろいろな意見、終わってからも聞きましたが、私らのように、議員のように厚生常任委員会でも説明聞いたり、それから何遍かいろんなとこ出て聞いていれば、合併協議の経過もありますから、ある程度わかっている人たちにとっては非常にわかりやすい説明でした、そういう意味では。だけども、今保育なんかに悩みを皆さんみんな持っておられる中で、少しでも安心して保育園に子供を預けられるようにしたい、負担も軽くしたい、そういう思いでみんないるんです。そこら辺の声が出てこないじゃないですか。私は、確かに部長はその場でわかるという話だというふうにおっしゃいましたけども、そのことも含めて十分わかったかどうかも含めて、アンケートでとるべきだと思います。そんなに面倒な話じゃないんです。アンケートの中に項目できちんとそれを入れればいい。説明会についてどうだったでしょうかということを一つ入れればいい。制度統一の案について、皆さんどうですかということを一つ入れればいい。つけ足しじゃだめです。そういうアンケートをとるということ、今度は市長お答えいただけませんか。私の気持ちわかったでしょう。
◎市村輝幸市民生活部長
 アンケートの件でございますけれども、今ほどおっしゃられたように、私どもは説明会で十分意を尽くし、わかりやすく御説明したつもりでございます。そうしたことで、それらの説明会についてよくわかっていただけたかどうかということは、アンケートで加えたいというふうに考えております。ただし、制度統一案につきましては、例えばでございますけれども、料金を取る、取らないという極論の話になってしまいます。そういうことになることもございますので、これは合併協議を前提にして進めさせていただきたいというふうに私どもは考えているところでございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 わかんないです。なぜかわかんない。何でそんなにこだわるんでしょうか。私は無料にせいと言っているんじゃないです、今議論の中で。合併協議で有料にするというふうになっている。ただ、今2,500円という案が出ている。それから、運行主体をどうこうするという話も出ている。そういったことを含めてトータルにどうですかということを聞いたっていいじゃないですか。もう十分保護者の皆さん方の気持ちはわかったというんであればいいです。でも、わかったという状況じゃないじゃないですか。アンケートをそんなに面倒に考えないでいいんです。合併協議で決まったことを踏み外さない内容にしてアンケートをとればいい。重ねて市長にお尋ねしますが、私が言ったような形で6月にアンケートをとられるそうですけれども、アンケートの内容を変えていただけませんか。検討していただけませんか。変えるったって簡単にいかんでしょうから、議論しなきゃならんから。議論して検討していただけませんか。
◎木浦正幸市長
 検討していただけませんかという再度の御質問でございますが、検討させていただきます。
◆1番(橋爪法一議員)
 次の問題に移ります。
 教育長、大変お待たせいたしました。非常にたくさんの文化財を持ったと。県内でもトップということは、本当に誇りに思っていいと思います。ざっと一覧表見たときに、私ただ一つ残念だったのは、兼続の資料は一つもなかったです。これはいろいろ歴史的な経過もあって、謙信のものも含めて全国に散逸していますから、非常にあれだったんですが、これから活用を進める上でどうするかと。まずは、植木委員長が答申をされた中で触れられましたように、今既に説明看板なんか出ているものを直さなきゃならん。吉川の物件一つとってみても、件数がふえたり、名前が変わったりしています。これは早速内容を変えて説明をする。これは最低限の活用の前の話だと思いますけども、こういった作業はいつまでにやってくださいますか。もしあれだったらこれ教育部長、どちらかがお答えください。
◎小林毅夫教育長
 文化財の保護と活用についてでございますが、保存の視点と活用の視点があるわけでございますが、今ほどのお話は活用のことでございます。活用についてもさまざまな取り組みがこれから可能だと思いますし、またやらなきゃならないというふうに思っております。とりわけ意図的にというか、そういうものも含めて上越市とつけないできたものもございますので、そうしたものを今回統一されますので、予算の範囲内でということは頭につきますけれども、至急取り組み、また一部問題のあるところについては修繕もしながら説明看板等の直しに取り組んでいきたいと。また、一部名前も立像等変わったのもございますので、それらについても一部直さなきゃなりませんので、早急に取り組んでいきたいというふうに考えております。
◆1番(橋爪法一議員) 
 3月の議会だったと思いますが、文教経済常任委員会でこの問題にも触れながら、幾つか質問したんですが、パンフをつくって新しい文化財について市民の皆さんから知ってもらうということが必要だと思います。ただ膨大な数ですので、それ全部掲載したものはなかなか難しいと思うんですけども、私はこの指定された文化財全体を見まして、それぞれグループ分けできるようなものもあるなと。あるいはこれは教育でもって生かせるなと、先ほど教育長が言われたような尾神の報尽碑の話なんか、まさに生きるとは何か、命の大切さを痛切に訴える題材にもなります。そういうこともできます。これについては、私は教育委員会でぜひ議論をしていただきたいと思うんです。そういう中で、一定のグループ分けというか、史実に基づいた物語でまとめたら非常におもしろいんじゃないかと思うんです。
 例えば上杉謙信が1578年、天正6年の3月13日に亡くなりました。その葬儀の導師を務めた方は、大乗寺の住職です。どこのお寺かわかりませんが、吉川に大乗寺というのがある。恐らく吉川の人だと思います。そこの今大乗寺には、指定された文化財がある。謙信が亡くなってから後継者争いが起きました。景勝と景虎の戦いが始まった。御館の乱です。直江津も大変大事な舞台になっていますが、柿崎の猿毛城、あそこで激しい戦いが行われて、景勝の側が勝った。その勢いでもって吉川へやってきた。町田城でも戦いが起きた。町田城でも景虎勢が敗退をするんです。最後は、新井の鮫ケ尾城で景虎が自害をして終わりましたが、行くところ行くところ文化財近くにあります。そういったものをまとめて説明をしていくと、まずみんなどきどきして読むんじゃないですか。そういった工夫も含めて、ぜひこれは教育委員会で議論していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎小林毅夫教育長
 文化財の活用の問題でございますが、今ほど議員からお話がありましたように、一つ一つにはそれぞれ思いがあり、また物語があるわけでございます。そうした物語、皆さんお顔を拝見しますと、それぞれにあれはということを語り出しそうな感じも今しておりますが、今教育委員会でも議論しておりますのは、これだけの大量のものをどのようにまず市民の方にわかっていただくか。合併前の上越市は冊子になっておりましたけれども、今度これだけの量ですから、まずどこに何があるかということを示すマップといったらいいでしょうか、ガイドマップがまずは必要だろうと。そうして考えていきますと、集中と分散といったらいいんでしょうか、全体が見えるものと、区単位なり、分類別のような形でガイドブック、今度マップではなくて、ブックにしていくようなことが考えられるのかなと。さらに、子供たちに語り聞かせる、もう既にあるものも含めてそんな形に発展していくことはできるんだろうというふうに思っています。そういう意味でこれらをどう生かしていくのかいうことが本当に一方では夢のわく部分でもございますので、教育委員会で十分に議論していきたいと思っております。
 以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 笹井教育部長にお尋ねしたいと思います。
 310件という多くの文化財が指定されています。そういう中で、所有者なり、あるいは団体なりが保護する上でSOSを発しているところ幾つありますか。
◎笹井隆夫教育部長
 教育部長の笹井でございます。よろしくお願いします。
 310件、SOSを発しているところどのくらいあるかということでございますが、今手元に実際の数字つかんでおりませんが、いろいろな形で相談いただいております。それに対しては補助金とか、委託料とか、できる限りの形で、本来的には所有者の皆さん方が保存していただくのが基本でございますが、個人の財産であり、また市の財産であるという立場から、できる限り相談に応じるというような形で対応させていただいております。
◆1番(橋爪法一議員)
 できる限り対応していただくのは当然のことなんですが、私のところへも幾つか耳に入ってきています。はっきり申し上げて、このままじゃ10年先、20年先になると管理できませんよというところがある。大事な宝物なんだけども、自分たちの町内会ではもう賄い切れない。市にお願いして、市の文化財保護条例の第7条でしょうか、それに基づいて補助申請も上げる。だけども、十分な手当てもできない、こういうケースがあるんです。時間ないから詳しく言いませんけども、私はこれについてはぜひ早急に調べてもらいたい。これまで13区の文化財については市の条例に照らして指定するに値するかどうかということの、そういう観点から調査をされましたが、私はぜひ保護という観点からももう一回洗い直してもらいたい。そして、そこにおいて今の条例の第7条に基づく対応で済むのかどうかも含めて、あるいはその条例の対応について柔軟に対応すれば解決するのかどうかも含めて十分調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎小林毅夫教育長
 近い将来維持が困難になる件が予想されるが、それらに対する対応あるいは調査をしてほしいということでございます。私どものこの指定にかかわる調査の段階でも何点か、吉川も含めて確認をしております。それら窮状についての支援というのは、今御指摘のように今後の重要な課題だというふうに認識しております。7条にあります補助金の交付等を考えながら、また他の市の事例等も見比べながら当たってまいりたいと思っています。その際先ほど申し上げましたように、それぞれの区にあった、もともとあった近い場所でそれらを保存していくということが原則だということも置きながらまた考えていきたいと思っております。
 以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 市長にお伺いします。
 福祉労働の現場、現場に入ってみてください、職場に。市の独自調査をしないでもいい、あるいは国に財政支援を求めないでいいというような状況でありません。ぜひ調査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎木浦正幸市長
 福祉分野に就業している人たちの労働実態についての中での再度の御質問でございました。私もかつては社会福祉法人のこれは子育ての保育園の園長でございますけれども、かつてしていたことがございます。そういうことから、その関連で働かれておられる現状については知っているつもりでしたので、議員の御提案もありということでございますので、その各民間での社会福祉法人で働いておられる現状を視察なり、現状をこれから見てまいりたいというふうに思っています。
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