2006年12月議会での一般質問
◆1番(橋爪法一議員)
 おはようございます。吉川区選出の橋爪法一でございます。通告に従いまして質問をさせてもらいますが、今回は盛りだくさんです。どうかよろしくお願いいたします。
 私の質問するテーマは四つございます。一つは市道の管理、二つは広報対話活動について、そして3番目は原発の災害から市民の暮らしを守るという問題でございます。最後に学校給食についてお尋ねします。

 まず最初に、市道の管理のことについてお尋ねしたいと思いますが、12月の5日、私は人間にとって道とは何かということを学びました。今1枚の写真を用意してまいりました、ごらんいただきたいと思います。とてもいい写真でしょう、これは県道の大潟高柳線、吉川区の上川谷地内で行われた開通式の模様を私が撮った写真です。このお年寄りの皆さん方の表情、ほっとした顔、とてもいいですよね。私は、この人たちといろいろ話をして、幾つも教えられたんですが、道というのは、あるところからあるところへ移動するそのためにあるだけではないと、人と人をつなぐのが道だと、そしてそのことによって人間のつながりがさらに深まって広くなっていく、そういうものであることを改めて知りました。
 今この上越市内にある道の中で市が管理している道、市道は2,729キロメーターございます。そう言ってもぴんとこないでしょう。上越市と東京4往復半の長さになります。この道を大事に管理していく必要がございます。みんなで守っていく必要がございます。そして、必要ならば新たに道をつくっていく必要がある。そういう角度で、私は三つ市長にお尋ねしたいと思います。
 お尋ねしたいことの1番目は、市道の維持管理の問題です。実は合併して2年たちますけれども、私のところへ、この市道の管理についていろんな注文が飛び込んでまいります。舗装に穴があいた、なかなかすぐ直らない、草刈りが遅い、いろんな話があるんですが、私はここで聞きたいのは、市民の命にかかわる補修について、町内会などから要望があったときにどれぐらいのスピードで対応されているか、これを、実態を私ははっきり示してほしいと思います。
 お尋ねしたいことの二つ目は、合併協議での決定をどう実践されているかであります。市道の維持管理については協議が調っておりまして、基本的には上越市の制度に統一するということになってございます。道路の維持管理の委託制度を13区にも広げていくということになっていたはずであります。そして、昨年からことしにかけて、13区のうち塚田さんの名立区で既に実施されています。この今の実施状況を踏まえてどんな問題があるのか、どんな課題があるのか、これを明らかにしてほしいと思うんです。そして、他の12区にどのように広げていくのか、このことも明らかにしていただきたい。
 お尋ねしたいことの3番目は、行政と市民が協働した道づくり事業ということでございます。インターネットでいろいろ調べてみましたら、長野県で栄村とか飯山で行政や町内会と一緒になって道づくりをしている。それも単に現道に舗装をかけるというような話だけではなくて、側溝を敷設したり、場合によっては拡幅をするというところまで協働でやっている。私は、今の市内にある道、特に中山間地の道路の現状を見ますと、これからの道づくりにおいては、市民の皆さんとの協働というのは非常に大事になってくると思います。そういう点で、この長野県のような協働の力による道づくり事業について、検討する御意思があるかどうか、ぜひ明らかにしていただきたいと思います。

 2番目の問題について、広報対話活動の問題であります。合併して2年がたちました。先般杉本議員が全市的な立場で広報の問題を取り上げましたが、13区の私は出身ですから、13区という立場から、そういう切り口から広報対話活動について発言したいと思いますが、今回の合併では973平方キロという非常に広大な面積を擁する合併になった。市民の顔がなかなか見えないですね、ですから身近な行政を展開していくために地域自治区を設けて、総合事務所をつくって、そしてその区域の住民の皆さん方から公選で地域協議会の委員も選んでいった、こういうことになったと思うんですけども、やはり今新しい広大な上越市が元気になるためには13区が元気にならんきゃだめです。まず何よりもそこの選出の議員が元気でなきゃだめだと思います。そして地域協議会が元気でなきゃだめ。そして、その地域に住んでおられる皆さん方が、まちづくりに関するいろんな情報をしっかりと身につけて意見を言う、言うべきは言う、注文もつける、そういうことをやって初めて生き生きした地域自治区ができる、そして上越市全体がそれぞれの持ち味を生かして全体的に発展していくことにつながるんではないでしょうか。
 そういうことで、私は二つをお尋ねしたい。一つは、今のこうした状況を踏まえて、広報対話活動の基本をどこに置いているか、これを明確にしていただきたいと思うんです。
 お尋ねしたいことの二つ目は、どのようにして市民の皆さんから喜んでもらえるような広報活動をしていくか、対話活動をしていくか、親しみの持てる活動にしていくかということであります。
 私も市長に倣って、自分の区の中では議会報告活動をさせてもらっています。昨年からことしにかけて、おとといまでに71回以上やりました。いつもこのとおりの格好でろくな話もできませんけども、私が知り得た情報をお話しして、生の言葉でいろいろ会話をしています。そういう中で結構注文があるんです、広報については。もっと身近な情報を載せてもらいたい、わかりやすくしてもらいたい、いろんな言葉があるんですけど、簡単に言えばそういうことなんです。やはり私は合併後2年間という今の時点に立って、広報活動も果たしてこれでいいのかということを見直して、工夫をしていく必要があると思うんです。ですから、その点でどういう工夫をこれからしようとされているのか、ぜひ市長から御見解をお伺いしたいと思います。

 3番目の質問に移ります。原発問題です。先月の末に柏崎原子力発電所でデータを改ざんしたというニュースが流れました。私もびっくりしました。皆さんもそうでしょう。4年前に事故隠しのことが明らかになって、もう二度としませんと言ったんです。このような不正はあってはならんと、そういう世論も広がった、もうこれで絶対そういうことはないだろうと思ったら、今回またありました。しかも1994年から10年間もデータを隠していた、改ざんしていた。海水から冷却用の水を取り入れて、そして原発で使った水を海水にまた戻す、そのデータを原発をとめないがために改ざんしたんです、10年間も。驚いたことに、4年前に事故隠しあったでしょう、あの事故隠しがあった後でもまだやっていたんです。これほど新潟県民をばかにするようなことはないと思います。私は、そういう点で市長にぜひ頑張ってもらいたいと思うんです。
 お尋ねしたいことの1番目は、このような事故隠しやデータの改ざん、これについてどう思うのか。御案内のとおり柏崎は上越のすぐ隣です。隣の市のトップとしてこの問題どう思うのか、これをしっかり教えてもらいたい。そして、先般12月の何日でしたでしょうか、知事とそれから柏崎の市長と刈羽の村長が連名で申し入れしました。私は、あれはあれで評価できますけども、隣の市としてもきちんと申し入れを私はしていく必要があるだろうと思うんです。そこら辺どういうお考えか、明らかにしていただきたいと思います。
 お尋ねしたいことの2番目は、この上越市として原発の災害に対する安全対策をどう進めるかということでございます。二つ言いたいと思います。一つは、上越市の地域防災計画、これを原子力防災を視野に入れたものに私は見直していく必要があると思っている。なかなか難しいという答えが返ってくるでしょう。しかし、最近のこの原発をめぐる事態を考えたらそうは言っていられない、そういう時代に来たと思います、私は。ですから、その計画そのもの、地域防災計画をどうするか、これを明らかにしていただきたい。
 それから、具体的な安全対策です。先般北朝鮮のミサイルの話が出まして、あのときに思ったんですけど、県が放射能の測定器を上越まで派遣しました。あれが一つ私のヒントになったんですけども、今この上越地域で放射能を測定できるのは上越地域消防事務組合でしたか、あそこの高規格何とかという車でした、ちょっと忘れましたが。そこで1台あるきり、これはやっぱりちょっと考えなきゃならん。柏崎で事故が起きて1週間や十日かかって放射能がゆっくり来るんであればまだいいです、そうじゃないでしょう。やはり災害があったときに、速やかに放射能がどうなっているかを察知できるような仕組みをつくっていかないと市民の安全は守れません。そういったことで私はぜひ放射能の測定器、こういったものを市内に設置することを検討したらどうかと思うんです。この点を明らかにしてもらいたい。
 それから、安定沃素剤の配布の問題があります。これは、合併前の14市町村の中では吉川町で一番最初に取り組みました。私も提案させてもらったんです。かなり前になりますが、今福井県や新潟県だけじゃなくて、原発のある自治体ではこの安定沃素剤をどうするかという検討が重ねられています。今の水準に合った形での配布体制、1人当たりの量にしても、配布の対象者にしても、私はやはり見直す必要があるんではないかと思っていますので、その点どう考えているか、お答えいただきたいと思います。

 最後に、学校給食の問題についてお話をさせてもらいます。先般の文教経済常任委員会で、教育委員会から上越市総合教育プランの策定についてということで、このように中間報告が私どものところへ示されました。未来を志向して、上越の教育をいろんな分野で、学校教育、社会教育全体をどう発展させていくかということを具体的に示されました。非常に丁寧に書かれております。その中で、食の問題については非常に重要な位置づけをされています。3番目でしたか、健やかな身体を育成する環境の整備ということで、健康づくりや体力づくりに並んで食育の推進を掲げられました。これは非常にいいことだと思います。
 そういう中で、先般私はある教育評論家の講演を聞きました。今の子供のいじめとか、あるいは不登校とか、その他もろもろの問題の根底に食があると、食の問題がある、私もそれを聞いてなるほどなと思いました。9月の議会で山崎議員が、今は家庭に入っても食卓を囲む食事がないという話をされましたが、そういう問題も大事ですけども、この食をどうするかというのは、これからの子供をどう育てるかにかかわってくる重大な問題だと思います。そして、家庭の食もさることながら学校での給食をちゃんとさせる、これが非常に大切だと思います。そういったことで、私は二つの問題について質問させてもらいたいと思います。
 一つは、上越市の学校給食の魅力、あり方、どう思っておられるか。この新しい上越市は14の市町村、自治体が一つになったわけでありますが、学校給食についてもそれぞれみんな個性ある取り組みをしてきました。例えば牧村、この14市町村の中で一番最初に学校給食にコシヒカリを導入されたでしょう。それから、ある自治体では自分の学校で調理するということで徹底してやられた。いろんな取り組みがあります。それぞれの先進的な取り組みをちゃんと生かして、この上越市に引き継いで、さらに発展していくことが求められていると思います。そういった意味で、学校給食の今の魅力、あるべき姿、どうなのか、これは教育長からお答えいただきたいと思います。
 そしてもう一つ、やっぱり今後どうするかです。これも課題と方向について、地場産の食材の活用や栄養士などの栄養職員の体制どうなるかということ、あるいは調理の現場体制どうするかといったことにも触れながらお答えいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

 申しわけございません。先ほど一つ落としてしまいました。原発問題で、国に安全対策を推進するために働きかけてほしい。今の国の制度ですと、仕組みですと、原発推進と規制の仕組みが同じ中で行われているんです。プルサーマルの問題もあります。それから、耐用年数が30年という原発を60年使おうという話もあります。そういったことも含めて、私は国の今の政策については見直す必要がある。木浦市長にはぜひその点を踏まえた働きかけを国にしていただきたいということをお願いしたいと思います。以上で終わります。
◎木浦正幸市長
 最初に、市道の整備についてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、町内会等から要望が出た場合どのくらいのスピードで対応しているのか、その実態を聞きたいとの御質問であります。町内会や市民の皆さんからいただく市道の補修要望は、道路の穴や側溝の補修、道路外側線の引き直しなどさまざまなものがございますが、その都度現地を確認し、速やかに対応しておりますが、中にはかなりの日数を要するものもあります。合併前の上越市におきましては、特に事故やけがの原因となる道路の穴などの場合、現場で危険性を判断し、即日補修を行っております。一方、規模の大きな修繕等については、設計や入札の手続が必要であり、道路の穴の補修と違って即日対応ができないことも御理解いただけることと存じます。また、13区におきましても合併前の上越市と同様、町内会などから補修要望を受けた際には現場を確認し、緊急性を判断した上で対応を行っておりますが、議員御指摘のように、対応が遅いとのことにつきましては調査の上、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、合併協議では、補修対応は合併前の上越市の制度に統一することになっている。既に名立区で道路等維持管理業務委託が実施されているが、その業務についての課題や今後の見通しについて聞きたいとの御質問にお答えいたします。道路等維持管理業務委託につきましては、合併協議において上越市の制度に統一することといたしたところであり、平成17年度からは名立区におきまして試行を行ってまいりました。試行に当たっては、これまで直営で管理してきた以上にきめ細かく、しかも迅速に対応できるかが懸念されたところでありましたが、道路パトロールとあわせて行う道路損傷箇所の補修も順調に施工されており、道路維持管理上適切に運用されてきたものと考えております。この試行結果を受け、来年4月からは全市で道路等維持管理業務委託を実施し、市民の皆さんの要望にさらに適切に、そしてより迅速にこたえてまいりたいと考えております。
 次に、行政と地元町内会等の協働による道づくり事業に取り組んでいる自治体があるが、当市でも検討してはどうかとの御質問にお答えいたします。議員御提案の協働の道づくり事業は、長野県が実施しているコモンズ支援金の補助を受け、飯山市等が市道の整備を行っているもので、市が技術援助を行うとともに原材料や建設重機の費用を負担し、町内会など地域の皆さんが工事を施工するものであります。また、道路の拡幅を伴うような道路改良の場合は市が用地測量と分筆登記を行い、必要な用地は地権者が市に寄附し、協働で整備するというもので、大変先進的な事業であると考えております。私もこれからの時代、真に自立できる自治体を構築する上で、市民と行政との協働によるまちづくりは重要な要素であると認識いたしており、さまざまな協働に関する施策を積極的に推進してきているところでございます。当市における市民の皆さんとの協働事業のうち、一例を申し上げれば、市道の維持管理につきましては、町内会等へ砂利やコンクリートなどの原材料を支給し、町内会の方々から道路整備を行っていただいているほか、草刈りや側溝清掃、花壇づくりなどもボランティアとして自発的に地域の方々から取り組んでいただいております。
 議員御提案の協働の道づくり事業は、当市の原材料支給事業をより拡大させて制度化したものであり、これからの時代にふさわしい取り組みであると思われますので、先進事例をもとに積極的に検討してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、市の広報対話活動のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。まず、合併後の上越市の広報対話活動の基本についてどのように認識しているかとの御質問であります。私は、市民と行政との協働による市民本位のまちづくりを合併後のまちづくりの基本として推し進めており、そのために広報対話活動の果たす役割は大変重要であると認識いたしております。広報活動の面では、広報じょうえつやホームページ、さらにはFM―Jなどそれぞれの情報媒体の特徴を生かしながら、合併後の市政の取り組みや制度、仕組み、市民の活動の様子などをわかりやすくお伝えし、一体感の醸成に努めているところでございます。
 一方、対話活動の面では、私はこの間地域のイベントに積極的に出席するとともに、市民の皆さんとの対話集会や現場でトークを行いながら、地域のさまざまな取り組みや課題の共有に努めてまいりました。また、市民の声ポストや市への手紙、さらには今年度400人に拡充した市政モニターの御意見も参考にしながら市民ニーズを把握し、市政への反映に努めてきたところでございます。
 私は、常々職員に対し、現場行政の必要性を説き、職員みずからが進んで市民の中に飛び込んで汗をかき、市民ニーズを肌で感じ、行政サービスに生かすことが重要であると指導してきておりますが、このことこそが対話活動の基本であると考えております。できることであればすべての地域に私が直接出向いて市民の皆さんと広く対話いたしたいところでございますが、さまざまなスケジュールの中で思いどおりにならないのが実情でもございますので、各区総合事務所の所長はもちろんのこと、担当の部局長や課長、職員などが皆さんのところへ伺って地域の課題の把握に当たるよう指示いたし、対応しているところでございます。
 いずれにいたしましても、当市が今後とも持続的に発展していくためには、市民の皆さんと行政とが地域の問題や行政の課題をともに認識し、その解決にともに取り組んでいくことが必要であり、そのためにも広報対話活動のさらなる拡充に努めてまいりたいと考えております。
 次に、もっと魅力度をアップし、わかりやすく親しみの持てる活動にするためにどのような工夫をするのかとの御質問にお答えいたします。まず、広報じょうえつは、全世帯に配布する情報媒体として重要な役割を担っておりますので、市民から寄せられる御意見も参考にしながら、市政全般にわたる動きを的確にとらえた情報をお知らせするとともに地域における市民のさまざまな活動、見どころや施設の紹介等を充実させるなど、見やすさや親しみやすさを一層高めるよう工夫してまいります。
 また、区総合事務所だよりは、各区にお住まいの皆さんに地域協議会や現場でトークなど各区独自の取り組みや制度の変更、健康だよりなどの情報をお知らせしておりますが、所定の紙面の中で身近な活動や話題をより多く掲載しながら、皆さんから手にとって読んでいただき、地域の取り組みに関心を寄せていただけるような紙面づくりに努めてまいりたいと考えております。
 さらに、ホームページにつきましては、その有用性から今後情報の質や量の拡充を図るとともに使いやすく、見やすいホームページの再構築に取り組んでまいりますが、その際区総合事務所のデータのあり方や使いやすさなどについても検討を進め、多くの方から活用し、親しんでいただける情報の発信に努める所存でございます。
 そして、こうした取り組みとあわせ、私はこれからの行政職員には、職員全員が広報マンであるとの意識を持って業務に当たり、市民の皆さんに市の考え方をお伝えし、また市民からの情報を素早くキャッチし、迅速かつ的確に市政に反映していく能力が求められていると考えております。このことから、職員に対してはそのような意識づけを図るとともに、必要な基礎的知識や能力あるいは専門的な技術の向上を図り、あわせてツールや仕組みの改善などの措置を講じながら、広報対話活動のより一層の充実に意を用いてまいりたいと考えております。

 次に、原発事故から市民の安全を守る課題についてのお尋ねにお答えいたします。まず、相次ぐ原発事故隠し、データ改ざんをどう見ているかとの御質問であります。世界最大級の原子力発電施設である柏崎刈羽原子力発電所を管理運行する原子力事業者である東京電力株式会社は、平成14年8月にも炉心のひび割れの点検記録を書きかえ、原子力発電の安全性や透明性に対する国民の信頼を著しく損ねたことがあり、その反省を踏まえて再発防止策を講じたものと認識しておりました。しかしながら、信頼回復の途上において再び明らかとなった今回の事態は、原子力発電所が立地する自治体や地域住民のみならず隣接自治体の住民、さらには国民の信頼を根底から覆すものであり、決して対岸の火事として見過ごせるものではございません。
 改めて申し上げるまでもなく、原子力事業者は、住民の安全を何よりも最優先に配慮すべき立場でありますことから、柏崎市と隣接する当市といたしましても、今回の同社の行為やその体質には大きな疑問を抱かざるを得ず、まことに遺憾であり、強く抗議するものでございます。今回の事態を受け、国では、今月5日付で同社に対して発電設備に関するデータ改ざんの有無を調査し、来年1月末までに報告するよう求めております。同社からは、その調査結果の概要がまとまる1月半ばごろに担当者を当市に派遣し、事実関係などの説明を行いたい旨の連絡が来ておりますので、その際議員の御質問の趣旨も踏まえ、改めて原因の徹底究明と再発防止策の実施を強く申し入れてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、世界最大級の原発群に隣接する市として安全対策をどのように進めていくのかとの御質問にお答えいたします。県の地域防災計画の原子力災害対策編では、原発立地点から半径10キロメートルを防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲と定め、柏崎市と刈羽村を対象として規定いたしております。しかしながら、平成10年4月に発生いたしましたチェルノブイリ原発事故の際に、半径30キロメートル以内が立ち入り禁止とされたことや、これに匹敵する規模の重大な事故が発生する可能性もゼロではないとする指摘も考慮すれば、当市においても原子力事故を想定した対策や対応マニュアルなどを整備する必要性があるものと考えております。現在当市の地域防災計画策定作業を進めておりますので、この中に何らかの記述や方向性を示すなどの対応を含め、具体的な位置づけについて検討を指示いたしているところでございます。
 また、10月に北朝鮮が行った地下核実験の際には、放射線による人体や農産物などへの影響が懸念されたことから、県では通常のモニタリングポイントのほかに移動式の放射線測定器を上越保健所など県内5カ所に設置し、観測を行いました。これらの対応も参考に、当市といたしましても機器の設置や観測体制などについて研究してみたいと考えております。また、安定沃素剤の配備につきましては、現在柿崎区、吉川区など八つの区と合併前上越市に42万8,000錠を配備いたしておりますが、御提言も踏まえ、見直しが必要か検討いたしたいと考えているところでございます。
 次に、安全優先の立場で原子力政策を根本的に見直すよう政府に働きかけてはどうかとの御質問にお答えいたします。議員も御承知のように、原子力行政をつかさどる国の組織につきましては、内閣府と経済産業省にそれぞれ原子力政策を企画、推進するセクションと、その監視と事故やトラブルの発生を防止する部門がともに存在している状況にございます。また、原子力発電事業者のたび重なるトラブル隠しやデータの改ざんなど、悪弊の一因がこのような現行の組織体制のあり方にもあるのではないかとする考え方があることも承知いたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、政策を企画、推進する機能と、安全性や透明性を確保するためのチェック機能が相互に作用することが肝要であり、原子力エネルギー政策に対する国民の信頼や安心感を確保するための組織機構であることが前提であると考えておりますので、隣接する市として持つ危機感なども含め、しかるべき機会をとらえ、国に提言してみたいと考えているところでございます。私からは、以上でございます。
◎小林毅夫教育長
 私からは、学校給食についてのお尋ねにお答えいたします。
 上越市の学校給食の魅力、あるべき姿は何かとの御質問と今後の課題と方向についてどのように考えるかとの御質問は関連がありますので、あわせてお答えいたします。学校給食のねらいは、毎日を健康で生き生きと生活できるようにするために、食に関する正しい知識を教え、望ましい食習慣を身につけさせることにあります。また、みんなで一緒に楽しく食べるという体験を通して、豊かな心や望ましい人間関係を育成することからも大きな役割を果たすものであります。
 当市の学校給食の魅力は、これまで伝統食や郷土食を取り入れながら栄養バランスのとれた献立を作成し、安全で、安心できる給食の提供のために、食材の選定及び調理作業の衛生管理等に意を用いているところであります。特に食材の選定に当たりましては、地産地消を積極的に推進しているところであり、給食用精米におきましては地元産コシヒカリ100%を使用しております。しかし、野菜につきましては、一部の区を除きましては、その使用率が伸び悩んでいる現状にあり、今年度から給食用野菜の年間使用量を生産者等へお示しし使用促進を図っておりますが、今後は安定的に購入できる体制づくりが必要であると考えております。そのことから年間使用量に見合う生産調整、集荷、配送等を行うシステムづくりを農林水産部と連携しながら進めることとしております。
 一方、学校給食を生きた教材としてより効果的に活用し、食育にも取り組んでおりますが、毎日食べている給食であることから、児童生徒はより興味や関心を持って学んでおります。さらに、地産地消にかかわりながら生産者の苦労や思いをじかに伝えることができることは学習効果をより一層高めることにつながっております。このような学校給食を教材とした食育の指導は、学校栄養職員が主に行っており、現在市内の24人の学校栄養職員が給食管理や食育指導に当たっております。
 このような中、平成17年度からは栄養教諭制度が施行され、現在25道府県で配置がなされており、新潟県では平成19年度から配置される方向とお聞きしております。御案内のとおり、学校栄養職員、栄養教諭はいずれも県による採用でありますが、上越市教育委員会におきましては、これまでも食育の重要性を掲げて学校現場を指導してきた経緯を踏まえ、より多くの学校栄養職員、栄養教諭の配置を県に要望しているところであります。
 次に、議員御指摘の学校給食の調理業務体制については、給食の安全、安心を確保するため、各調理施設に原則として調理師免許保有者を1名以上配置するとともに、安定供給のために児童生徒数に見合う正規調理員と臨時調理員をバランスよく配置し、学校栄養職員の指導のもと衛生管理の徹底を図りながら調理作業を行っているところであります。
 このような中、国では学校給食業務の運営の合理化についての通知等で、学校給食業務の運営の合理化、調理業務の民間委託を推進すべきとの指摘をし、県に対し、市町村教育委員会への指導及び周知徹底を図るよう求めております。ただし、この通知の中で、民間委託を実施する場合においては、献立の作成は設置者が責任を持って実施すべきものであるから委託の対象にしないこと。また、物資の購入、調理業務等における衛生、安全の確保については、設置者の意向を十分反映できるような管理体制を設けることとされています。このことを受けまして、教育委員会では、選択肢の一つとして給食調理業務の民間委託についての研究を進めており、献立作成や食材の発注は従来どおり市が行い、調理部分のみを民間業者に委託し、学校給食が持つ教育力や安全、安心はそのままでサービスの低下は来さない方向を検討しているところであります。私からは、以上でございます。
◆1番(橋爪法一議員)
 それでは、順次質問をしていきたいと思います。
 最初に、市道の管理の問題で、実務的なことを聞きたいと思います。都市整備部長にお尋ねします。先ほど市長の答弁で、来年度12の区に道路維持管理の委託制度を広げますというふうに言われました。それについて私も期待はしていますが、確認のために聞きます。この間も懇談会で聞かれたんですけども、草刈りが、秋が終わって雪が降るころになって2度目の草刈りをするとか、あるいは穴があいているのに2日も3日も放置すると、囲いもない、こういったことはこの制度を導入することによってなくなりますね、それだけ確認させてください。
◎笠原博都市整備部長
 ただいまの議員の御質問は、具体的な道路の補修に対する委託業務、それから草刈りについてでございますが、道路の補修につきましては、先ほど市長が御答弁申し上げましたように委託をしてまいるということで、比較的軽易な補修については即修理されるものというふうに思っておりますし、草刈りにつきましては現在、先ほどこれも市長が答弁申し上げましたように、市民の皆さんとの協働事業の中で、例えば町内会の皆さんでありますとか、あるいはボランティアの方々でありますとか、御協力をいただきながらかなりの部分を行っていただいております。集落間の長い距離とかを市の方で対応して草刈りを行っているわけでございますけども、例えば合併前の上越市の例で申し上げますと、年間2回ほど、実施時期は1回目は梅雨どきの後、6月末から7月末ころにかけてでございます。2回目が9月ころにその伸びた草を刈っている状況でございまして、13区におきましても同様な時期に行っているわけですが、草刈りにつきましては、この委託の範囲とは現在のところは考えておりませんで、これについては実際にそれぞれの区、それから合併前の上越市において業務委託をほとんど行っておりますけども、それで対応してまいると。ただ、草刈りが遅いという御指摘もございましたので、実情は詳細に調査をいたしまして適切に対応を図ってまいりたいと考えております。
◆1番(橋爪法一議員)
 市道の整備の問題で、行政と市民が協働でする道づくりの話について再度また質問させてもらいます。市長からは、長野の先進的な事例に学んで検討していくというお話でありました。私は、上越市の現在の取り組みを見てみましても、先ほど市長が言われたように、今の市道に舗装をかける仕事とか、幾つかの分野で既に協働の取り組みがされていると。私は、一番注目しているのはそういうハードな部分だけでなくて、私が生まれた大島区の旭地区とかあるいは安塚に行きますと、本当に道路の周辺といいますか、側が花できれいになっています。ああいったこともこれは道づくりの市民との協働だと思うんです。長野県の場合は、私の調べた限りではどちらかというとハードの部分だけなんです。やはり上越市で今まで取り組んできた、いい部分も生かして、ぜひ上越市ならではの制度を私は検討していただきたい、そう思いますので、これは市長から決意を伺いたいと思います。
◎木浦正幸市長
 市道の整備についての市独自の整備方法について私の決意ということでございますが、議員御指摘のように中山間地域で、安塚、大島、その他13区の中でもそれぞれ対応して道づくりのソフト面についても対応していただいているところもございますし、旧上越市内のように花壇などを地域でしっかりと整備をしながら美しさを提供しているというような事例もございます。そういう意味では、現在も行ってきていただいているところもございますけれども、議員御指摘のハード面ばかりではなくて、ソフト面もあわせてしっかりと制度化しながら市民からの協力をさらにお願いしていくという体制づくり、これは先ほどの答弁でも申し上げましたように、21世紀のこういった時代においては大変重要なポイントにもなろうかと思っておりますので、ハード面、ソフト面もあわせて研究しながらしっかりとした制度になっていけるように意を用いてまいりたいと、こう思っております。
◆1番(橋爪法一議員)
 次に、広報対話活動の問題に移ります。先ほども私言いましたように、この地域自治区のこれからの発展を考えるという視点で見たときに、私は広報対話活動というのは本当に大事だと思います。今この議場を一つの地域自治区と見るならば、私は広報対話活動というのは情報を共有する最も大事な部分だと思うんです。ある意味では空気と言ってもいいかもしれない。それぐらい非常に大切なもんだと思います。ところが、私が得た情報と小関さんが得た情報との間でばらつきがあったり、あるいは十分な資料が提供されないような状況が生まれているとするならば、言うべきことを言えないです、この中で。やっぱりそういったことを考えたら、ぜひそれぞれの地域に必要な情報はちゃんと流す、そして大いに皆さん方が物を言いたくなるような情報提供をやってもらいたい。そして、それだけじゃなくて、一方的に情報を流すだけじゃなくて、ここにいる参加者がどんどん発言する、そういう情報の提供の仕方、研究していく必要があると思います。そこら辺の認識は市長と私は変わりありませんね、確認させていただきたいと思います。
◎木浦正幸市長
 広報活動についての私の再度の認識ということでございますが、おっしゃられるように行政からの情報というものは的確にわかりやすく、見やすく提供しなければならないと、こう思っております。そういう意味では、それに向けて体制を整えながら、特にハード面については、広報じょうえつの徹底方については指示をしながら、より見やすく、文字ばかりですと見づらいでありますし、絵や写真や図を使いながらわかりやすく構成していく、それからきめ細かなそれぞれの出来事やそういったことについても取材をして載せていくという体制については非常に大切でございますので、そのようにさせていただいてきております。そういう意味では、その部分は議員と全く同じだと、こう思っておりますが、問題は経費でございまして、議員が御指摘の区総合事務所だよりということの経費について、合併前上越市の中でこういった広報を出しておりませんで、その区総合事務所だよりができた経緯、これは合併の移行期に当たって決められたルールとか、それらのことが非常に緊急性やわかりにくいという点がございまして、それらを補完する区総合事務所だよりということに位置づけられておりますから紙面も制限があったりしておりますので、議員先ほどから御指摘ございましたその詳細な、細かな区の出来事などを取材するということ、載せるということは非常に制限があるということで私は考えておりまして今まで載せてきたところでございます。そういう意味では、広報全般については議員と全く一緒のことでございますので、そのように御認識いただきたいと思います。以上であります。
◆1番(橋爪法一議員)
 具体的に総合事務所だよりと、それからホームページの区のページについて言及したいと思います。総合事務所だよりを今ごらんになっている皆さん方というのは、2年前にはそれぞれの市町村の広報をごらんになっていた方です、ほとんどが。どうしてもそれと比較しちゃう。そのときにやっぱり自分たちの身近な情報が載ってこなかったりしますと、何かつまらんような感じになっちゃうんです、どうしたって。確かに合併して一つの市になったんですから、前と同じようなものを出せと私は言いませんが、それぞれさっきも言いましたように、今まで町村の広報を読まれていた方々も前と同じように総合事務所だよりを読みたくなる、そういった内容にしてもらわないといけないと思うんです。今だとはっきり言ってお知らせと、あとは地域協議会の出来事あるいは先ほど市長が言われたように現場でトークがあればその結果が載ります。そういったことだけじゃなくて、もっと区にとっていろんな大切なことは1年間を通じればたくさんあるんです。そこら辺を、毎月1遍出しているんですから載せるような努力はやっぱりしてもらわんといけないと思います。
 それから、時間がないですので区のホームページについても言いますけども、合併前の各町村のホームページと比べると、13ありますけどほとんど死んじゃっている。言い方ちょっと露骨かもしれませんけども、前のように生き生きしていません。やっぱりトップページを見ても、その区が果たして今どうしているんだろうというのが伝わってこない。総合事務所だよりと同じように地域協議会のことが必ず載る、あるいは観光の情報がちょっと載る、その程度でしょう。これじゃそのホームページを訪ねてきた人はがっかりして二度と見ない、そういうことになってしまうんじゃないですか。そういう状況が続く限りは、はっきり言って地域自治区は発展しない。これから私の後に石平議員が基本的な問題で地域自治区発展の話をされますけども、私はそれよりも前の段階の話として、情報の問題はやっぱり言っておきたい。
 それで、先ほど市長は改善されるとおっしゃった。それを言葉でなく実際に改善を進めていく上で、私は必要なことが一つあると思います。何だと思いますか、人です。はっきり言って今総合事務所幾つか私回っていますけど、広報活動、総合事務所だよりとかホームページ一生懸命やれるような状況ではございません、職員が。これ何とかしなきゃ、はまり込んでやれるような体制を総務グループなら総務グループの中につくらないと変わりません。ですから、そういうことも含めて、改善するんだという強い決意をこれは示していただきたい。市長があれでしたら総務部長、お願いできますか。
◎三上雄司総務部長
 具体的な御質問でございますので、私の方からお答えをいたします。
 まず一つ、総合事務所だより、どのようにしてその改善をしていくのかということでありまして、基本的な考え方は先ほど市長が答弁の中で申し上げました。確かに御指摘のありましたように、今合併後の一つの過渡期として、総合事務所だよりのあり方というのはいろいろまだ不十分なところもあったり、それからそもそもこの総合事務所だよりを発行するに至った経緯等については十分御承知かと思いますが、合併後のこの14の市町村が合併をした地域の宝、さまざまなその宝をお互いに共有をしながら、一つの市として一体感を高めていきたいというのが基本的な考え方で、そうした考え方のもとに、まずはいろんな情報につきましては基本的には親広報でお知らせをする。あるいは地域のいろんな出来事、それから取り組みの状況も各区へ、それぞれの区だけではなくて市民全体にお知らせをして意識、そういった共有をしていこう、それから、まちづくりの思いを一つにしていこうということで取り組んでおります。
 それはそれといたしまして、また今議員からも御指摘がありましたように、各区がそれぞれまた各区独自の取り組みをみんなで力を合わせてやっていこうと、そういった観点からこの総合事務所だよりというのは非常に重要なものであると、私どももそう思っております。これまで確かに健診のお知らせとか、そういったどちらかというとお知らせに重点が置かれておりましたけれども、先ほど市長も答弁の中で申し上げましたが、今後特に地域の身近なさまざまな出来事あるいはその地区の住民の皆さん方の活動の様子をできる限り取り上げて、親しみの持てるような紙面にしていきたいというふうに考えております。
 それから、ホームページにつきましては、さきに全体的なお話として杉本議員からも御指摘いただきました。そういった御意見を踏まえて内容の魅力アップ、それからアクセスのしやすさというようなことにつきまして、今後システムの再構築に向けて取り組んでいくことにしております。その一環として、その中で各区のホームページのあり方の見直しについても図っていきたいというふうに考えております。議員の御意見のとおり、これからのまちづくりをしていく上で広報あるいはこのホームページの果たす役割というのは非常に重要であるということは私どもも重々認識をしておりますので、またいろいろ御意見、アドバイスをいただきながらそのような取り組みをしていきたいと思っております。
 それから、職員体制でありますが、議員のおっしゃることはそのとおりでございますけれども、一方で、合併後の職員数を今一定の期間内に削減をしていかなければならないという事情、これはそもそも合併をしたときの基本的な背景に立ち戻るわけでありますけれども、少なくとも交付税の算定がえの特例が終了する時期までには自前の財源の中で自立した行政をできるようにしていかなければならない、さまざまな今これまで行われてきた行政サービスが継続していくことができるようにしなければならない、その思いで14の市町村が合併をしたわけであります。したがって、行政改革という観点からも全体の職員数の削減というのは避けて通れませんし、計画どおり進めていきたいというふうに考えております。
 そういった中で、例えば広報活動に従事をする職員の充実という今御提案でありまして、今後各総合事務所の職員体制、本庁の職員体制、それからその中でも各分野の職員体制をどうするかというのは、優先順位あるいは重要性を踏まえながら今後検討していくことになりますが、例えば広報の部分については必ずしも職員が直営でやらなければならないかどうかというようなことも含めて幅広く検討していきたいというふうに思っています。
 いずれにしても、限られた職員数の中でさまざまな行政需要に対応していかなければならないわけでありますので、先ほど市長が答弁の中で申し上げましたが、まず私ども職員一人一人の能力を高めていく取り組みをしながら、限られた職員の中で最大限の行政サービスが提供できるような体制を構築していきたいと思っておりますので、ぜひまたその点につきましても御理解をいただきたいと思います。
◆1番(橋爪法一議員)
 対話活動についてもう二つ言いたいと思います。一つは、吉川でも現場でトークがありました。その現場でトークが実現するまでの間にそれぞれの町内会に呼びかけてどんな課題がありますかという調査をしています。総合事務所にもいろんな要望が上がりました。そういう中で何カ所か限定して市長から来ていただいていろんな話し合いをしたと思いますけども、はっきり言ってほかの取り上げられなかった箇所どうなっているかというのがちょっと心配なんです。やっぱり私はすべての町内会から上がった要望については、それにどうしますかという答えを出していく、その対応が必要だと思います。それをやっておられるかどうか、これが一つ。
 それからもう一つ。市長は本当にこの2年間13区に入ってくださいました。私は、そのことについては感謝しています。今までの町村長と同じぐらい入ってきているんじゃないかと思うぐらい入ってきていただいています。それは感謝していますが、ただ非常に総合事務所の扱いというか対応も丁寧で、私はこれでいいのかという部分があるんです。それは、市長がいろいろ準備をされて対話に臨まれています、この中で。それはそれとして貴重ですけども、できるだけ市長の持ち味といいますか、私も直接ふだんの会話をしてみると、本当に気さくに何でも話せるタイプの市長さんだなと思うんですけども、そういった市長のよさを市民との対話集会とか現場でトークでも生かせるような工夫を私はした方がいいんではないかと思うんです。その点についてどのように思われているか、お答えいただきたいと思います。
◎三上雄司総務部長
 まず、最初の件につきまして私の方からお答えをいたします。現場でトークは非常に限られた時間の中で多くの御要望をお聞きして課題を共有したいということで取り組んでおりますが、本当に時間も限られているということの中で、私ども事務方の方であらかじめ地元と相談をさせていただきながら課題を絞って、そこで市長とトークをしていただくということで今この間進めております。したがいまして、そこの現場でトークの中で取り上げられなかった案件につきましては、これは総合事務所が窓口になっておりますが、いずれにしてもそういった御要望なりいろんな御意見を私どもそれぞれ本庁各課の方にいただいて、その対応については各部局の責任の中でどのような対応をすべきなのかということのお答えをお返しをしておりますし、それらの結果につきましては、あるいはその過程については、すべて市長の方にも報告をいたしております。細かい問題で、もしも漏れているものがありましたらまた改めて御意見をいただきたいと思いますが、現場でトークのその場所においても、各お集まりいただきました町内会長さん方に私ども広報対話課の方からそのような説明をさせていただいておりますので、またぜひその旨御周知方をお願いをしたいと思っております。
 それから、市長の言葉でということでありまして、その辺の感想それから市長の見解につきましては今また話があろうかと思いますが、私ども今ほど申し上げました1点目とつながるわけですが、少なくとも現場でどのような御意見があるのか、あるいは御要望があるのかということをあらかじめ担当がきちんと調査をした上で、今のその置かれている状況、すぐに対応できるのかどうか、国、県との関係もございますし、非常に道路や水路に関する要望が多いわけでございます。当市だけで解決できない問題も多々ございます。したがって、そういったことを市長に情報を提供しながら、その中で市としてとり得る対応の範囲をあらかじめ市長と協議をしております。したがって、市長としても御要望にすぐおこたえしたい気持ちは重々あるにしても、そういった制約の中で、そこから踏み出した発言ができないというような側面もあります。この辺のところはぜひ御理解をいただきまして、次市長にバトンタッチしたいと思います。
◎木浦正幸市長
 対話活動についての再度の御質問でございますが、今部長が答弁いたしましたように、国の関係、県の関係はどうなっているのかといって聞いた時点で、私が対話集会やっているときに、その時点で会話がとまってしまうということでございますので、より充実した内容で対話集会をやりたいということで、いろんな調査をしながらどういったことについて要望があるのかということで、過去そのように調査をしながら対話集会に臨んできたということは事実でございます。しかしながら、いろんなことは常に改善しながら進んできておりますので、議員御指摘のようなことも取り入れながら今後については対応してまいりたいというふうに思っております。
 そして、私のどんな答弁あるいはどんな発言でもその一言一言の中に私の性格がにじみ出るのではないかというふうにも思っておりますので、議員からは私に対しての感想を述べていただきましたけれども、市民からも同じような感想を持っていただいているのではないかというふうに思っておりますので、議員が御指摘ございました部分についても今後とも取り入れながら改善して進んでまいりたいと、こう思っております。
◆1番(橋爪法一議員)
 原発問題、先ほどの市長の答弁を聞いてとてもうれしくなりました。恐らく原発の立地する自治体以外で、防災計画にその部分の言及をしていくということを発言されたのはここが初めてだと思います。私は大いに期待していますので、ぜひ一生懸命やっていただきたいと。
 教育長に、わずかになりましたが幾つかお尋ねします。一つは、地場産の食材、これの活用の問題。食育の中で地場産の食材をどう生かしていくかということを考えたときに、何をどれだけ使ったかということも大事ですが、やっぱり生産の現場で、どういう人間がどんなふうにこの野菜をつくっているのか、この稲をつくっているのか、あるいはこの山菜をどういうふうにとっているのか、こういったことが見えるような仕組みというのは大事です。それは全市の学校で展開されているかどうか。いつか田村武男議員さんが言っておられました。自分は学校へ行って、給食の現場へ行って児童といろいろやりとりしている。私はそういったことも非常に大事だと思う。だから、生産者の顔が見えるような取り組みをこれから広げるということでの御決意を聞きたい。それが一つです。
◎小林毅夫教育長
 地産地消と給食の関係、さらには食育との関係ということになるんだろうというふうに思いますが、子供たちが食に関して生産者と密接なつながりを持ちながら認識をし、そして食べる、さらには生きていくということを学校教育の場でどうしていくのかという問題につながるんだろうと思います。学校給食にかかわる質問でございますけれども、食育の活動の中では学校給食を通した直接な食に関する指導とあわせまして、総合的学習あるいは社会科の学習等を通してそれらの食に関する、あるいは食物に関する、生産にかかわる認識を深めていくということが教育課程上の中にありますので、上越市の現状を見ますと、給食の時間ということよりも、学校教育全体の指導計画の中にどう位置づけるかというふうに考えるのが適当なのかと思います。上越市実際には総合的な学習で直接生産活動に携わったり、低学年の生活科の段階で地域の方々と触れ合いながら、あるいは現地に出かけたり、おいでいただいたりしながら学習しておりますので、そうした総合的な中で位置づいてくるものだというふうに理解しております。
◆1番(橋爪法一議員)
 民間委託の問題、調理現場の民間委託については全国でも大問題になっています。私は、教育長にお願いしたいのは、職場の皆さん方の合意を得ること、保護者の合意を得ること、これは試行であろうが何であろうが、これをきちんとやってもらいたい。そして、問題点もしっかり把握してどうすべきかみんなで話し合っていただきたいと思いますが、その点いかがでしょうか。
◎小林毅夫教育長
 調理業務の民間委託につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますが、その委託に当たって、これから研究しているというふうに申し上げたわけですが、具体的には19年度に1校程度試験的に導入する方向で検討しておりますが、それらの実施に当たりまして、これまで今ほどお話ありましたように学校職員、PTA、学校医、保健所、養護教諭、栄養士の代表の皆さんからも学校給食運営委員会において検討を重ねていただきましたんで、またそれらのいただいた御意見等を参考にしながら今後とも研究を進めてまいりたいというふうに思っております。
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