平均落札率、昨年度は若干下がって94.4%に 吉川町では、町発注の公共事業などの入札において、落札率が98.3%、99.3%と2年連続して異常に高い数値を記録していましたが、昨年度は、94.4%に下がりました。これは昨年度の決算審査の中で明らかになったものです。 町当局が9月議会で示した資料によると、昨年度の入札件数は39件に上ります。このうち、落札率がもっとも高かったのは、大賀加圧ポンプ更新工事の99.9%でした。逆に落札率がもっとも低かったのは、町道高沢入線道路改良舗装工事の65.3%でした。このほか、70数%のものが3件あり、これらが落札率を前年より低くしたようです。 入札全体を見渡すと、相変わらず落札率が90数%のものが多くなっているのが、特徴です。今年度から町当局は、上越市、大潟町などに続いて入札予定価格の事前公表にふみきりました。取り組むのが遅かったという声もありますが、入札の透明性、競争性を確保する上での改善措置として評価できるものです。合併前に今年度分の入札結果がどうなっているか、注目していきたいと思います。 町道入連坊線改良舗装工事請負費、2500万円追加 9月議会で決まったことの続報です。 7月の梅雨前線豪雨で法面が崩壊した町道入連坊線の改良舗装工事は、工事がまだ終わっていない段階だったため、設計変更し、法面の勾配を緩めることになりました。これに伴い、工事請負契約を変更、工事請負費は2500万円追加され、1億900万円となりました。工事完成期限は12月15日です。 新たに2路線が町道として認定されました。1つは、天林寺村中線、路線変更し、路線の延長が1616mになりました。もう1つは、梶中旭線です。梶十文字近くから南へのびる路線、860mが認定されました。 小苗代集落から出されていた町道認定の請願は採択されました。近く開催される臨時会で認定の見込みです。 03年度各会計決算、一般会計は賛成多数で、その他は全会一致で認定 昨年度の町各会計決算の審査は2日間にわたり行われました。例年だと特別委員会を設置して審査するのですが、今回は合併前ということもあり、本会議の中で、全員で審査する形をとりました。審査の結果、一般会計決算は橋爪議員のみが反対、他は賛成で承認されました。国民健康保険など特別会計決算はいずれも全会一致で承認されました。 採決に先立って行われた一般会計決算についての討論では、橋爪、上野両議員が立ちました。 反対討論した橋爪議員は、「昨年度は、経済的にも大変厳しい状況下にあった。そういう中で幼児医療費助成の拡大、ごみ収集での改善などいくつか評価できるものがある。しかし、予算の討論でも指摘した、医療制度改悪、介護保険など町民生活にかかわる部門で政府の方針に追随している点や市町村合併推進を基調としている点は変わっておらず賛成できない」と述べました。 一方、賛成討論に立った上野議員は、「昨年度は念願だった特養ホームのオープンなど当町の財政体力以上の施策が展開された。頼みとする地方交付税が減額される中で、住民の負託にこたえる十分な運営だったと高く評価する」と賛成理由を語りました。 |
第3セクターに「自立化支援金」560万円 一般会計、3億1053万円増額補正 17日、町議会は一般会計補正予算ならびに関連条例を審議し、賛成多数で可決しました。今回の補正は3億1053万円余を増額するもので、これにより一般会計の予算総額は38億844万円に膨らみました。私は一般会計補正予算に反対、他の議案はすべて賛成しました。 一般会計で今回補正された主なものは、歳出では、閉町記念事業費650万円、町づくり会議交付金150万円、第3セクター(ゆったりの郷)自立化支援補助金200万円、吉川保育園委託料追加分635万円、緊急地域雇用特別交付金事業委託料378万円、合併処理浄化槽設置整備補助金31万円、第3セクター(みなもとの郷)自立化支援補助金360万円、道路新設改良事業費2070万円、小学校給食備品購入費99万円、農地等災害復旧費7431万円、財政調整基金積立金2億745万円などです。歳入では、普通交付税の決定により2678万円、災害復旧費補助金6283万円、合併に伴ない取り崩しを行なう基金繰入金1億8830万円などがあげられます。 採決に先立って行われた討論では、私だけが討論に立ちました。私は、「今回の補正には、災害復旧費など町民のいのちと暮らしにかかわるものなどが計上されていて、評価できる面がある。一方で、問題もある。町のこれまでの歴史を振り返り、明日への展望を確認する閉町記念事業は、議会や住民団体などにまったく相談がなかった。また第3セクター自立化支援補助金は、ゆったりの郷については、町監査委員が指摘した契約に基づく修理費負担がまず先だ。みなもとの郷については、360万円の支援により、一時的に経営が好転の兆しを見せるかもしれないが、長期的に見た時に有効かどうか疑問だ」とのべ、反対しました。なお、賛成討論はありませんでした。 新潟工科専門学校の吉川への進出、11月には決定か 新潟市の国際総合学園・渡辺理事長から町に、森の文化・匠の里づくり事業についての中間報告がありました。 概要は、現在の吉川高校を新潟工科専門学校の「吉川実習場」として、「日本酒醸造実習」「焼酎醸造実習」「醸造食品製造実習」(その他の農業実習・講義科目も)などで活用すべく前向きに検討している、遅くとも11月末日までに方針を決定したい、というものです。 この問題では、高橋議員が校舎の全面活用を求めて質問をしました。 (9月19日) |
廃置分合議決後であっても、合併協議については住民の声を聞いて進めるべき 来年1月の新市誕生まで3か月半。9月定例町議会がはじまりました。会期は16日から24日までの9日間。定例議会は12月にもありますが、合併前の重要課題を本格的に議論する場としては事実上最後の定例会となります。 初日の一般質問では、野呂、吉村、五十嵐、そして私の4議員が、まだ終わっていない合併協議のこれからの方針や新市に引き継ぐべき課題などについて町側の見解をただしました。私は、いま最も注目されている地域自治組織の問題で、「地域自治区を置くかどうか、そこに区長を置くかどうかなどの重要課題は、住民懇談会を開催して情報をわかりやすく伝え、町民の声を聞くべきだ」と訴えました。角張町長は、「改めて住民の皆さんの意見を確認することは考えていない」と答えました。以下は、私の質問の一部です。 特養ほほ笑・よしかわの里には合併後も吉川の人が入れるように 【質問】介護保険制度の見直しが来年度行われることになっていますが、老後を安心して送れるという視点で、いまの問題点、改善点をしっかりつかんで総括することが求められています。国の見直しの特徴をどう見ていますか。 【町長】国においては、社会保障審議会・介護保険部会が、去る7月30日に制度見直しの「青写真」となる報告書「介護保険制度の見直しに関する意見」をとりまとめました。この報告書では、制度見直しの基本的視点として、@制度の「持続可能性」、A「明るく活力ある超高齢社会」の構築、B社会保障の総合化、の3点をあげ、給付の効率化・重点化、予防重視型への転換、各社会保障制度間の調整の必要性を強調しています。 【質問】この問題を考える時に、吉川町が合併していくことを意識して対応することが大事です。来年からは、いまの14市町村の範囲の中で取り組みをしていくことになりますが、プラスの面もあればマイナスもある。元気老人対策などは広域的な取り組みでよりよいものになるかもしれません。一方、特養などは地域のみなさんが安心できる、顔の見える運営が求められています。これまでのように吉川の人が優先して入れるような仕組みをつくるべきではないか。 【町長】新市になれば、吉川以外のところにお世話になることもあろうし、吉川の特養に吉川以外の人が何人か入ることもあるかもしれません。 新市の新年度予算編成は14市町村長が協議して基本方針を 【質問】新年度予算は新市のスタート予算です。これまでの14市町村の住民が安心して暮らせる予算として編成されなければなりません。多くの住民から心配の声があがっている「中心部だけ栄えて、周辺部がすたれる」ことが現実とならぬよう、新市の全域が均等的な発展を追求できる、バランスのとれた予算編成が求められています。新年度予算編成については、14町村の責任者が協議したうえで進められるべきだと思います。これは木浦上越市長が、「編入であっても、新設の気持ちで協議していきたい」と述べてきた経過に照らしても当然ではないでしょうか。 【町長】合併後の新市の予算編成は、地域の特性を生かし、均衡の取れた発展を図る配慮が必要なことを最も強く願っているところです。現在、事務的に予算資料の作成を進めるため、概算要求額一覧表の取りまとめが行われていますが、この取りまとめに当たっては、合併協定書の事務事業調整に基づく予算要求並び地域事業の予算要求の組み立てとなります。行政報告で申し上げました地域自治区の動向、及び概算要求額一覧表による新市全体の歳出規模を踏まえて協議が進められ、ご指摘の予算編成方針、基本方針が定められると認識しています。14町村の責任者で協議をという趣旨は理解できますので、トゲのない言葉でそのことを首長会議で主張してまいりたいと思います。 (9月17日) |
14市町村による地域自治組織検討会スタート 来年1月1日の上越地域14市町村合併までの残された重要問題の1つは地域自治組織をどうするかです。関係市町村では、首長、議会代表1名、住民代表1名からなる「上越市における地域自治組織の設置に関する検討会」(以下、検討会と略称)を8日に立ち上げ、協議を開始しました。1時間ほどの協議の結果、決まったことは次回までに、地域自治区を設置するかどうか各市町村で考えをまとめておくこと、町名、字名をどうするかについても考えを持って参加することを申し合わせました。 検討会の冒頭、挨拶にたった上越地域合併協議会会長の木浦上越市長は、協議の基本的方向として、「いままで、合併協議会の小委員会での議論をベースにして合併関連三法をふまえた協議に」と述べました。 これまで小委員会などで関係市町村が議論し、到達している事項は、@13町村に市長の付属機関として地域協議会を置く。A協議会は、市長の諮問に応じ、関係地域の施策の策定及び実施についてや関係地域に係わる新市建設計画の変更及び実施についてなどを答申するとともに、こうしたことについて市長、支所長に自主的に意見を述べることができる。B協議会の委員は、その協議会の区域において選挙された者を市長が選任する。なお定数割れの時は、市長が必要に応じて選任する。C協議会の委員定数は、現在の各町村議員定数を目安に10人以上25人以下の範囲で、合併前に各町村が案を作成する、などです。 こうした到達点をふまえて検討する場合、地域自治組織の方向として考えられるのは、@地方自治法や合併特例法に基づいて地域自治区を設置する、A合併特例法に基づく合併特例区を設置する。B地域自治区、合併特例区とは別の独自の地域自治組織を設置する、の3つの選択肢があります。しかし、合併協議会の高橋事務局長は、これまでの協議の到達点をふまえるならば、地域自治区の設置がふさわしいとして、地域自治区の設置及びその期間、事務所の名称、地域協議会の組織及び運営などを協議事項にしてほしいと提案しました。 これに対して大潟町の委員から、「地域自治区と合併特例区を対比させて、(どちらがいいか)俎上に上げなかったのはなぜか。また、合併特例区がこれまでの議論をふまえた方向性としてなじまないというなら、その根拠を具体的に示してほしい」「これまでの合併協議で地域アドバイザーをという案が出て、取り下げになった経過があるが、地域自治区の区長に首長がなると批判が出るのでは」などという意見や質問がでました。また、中郷村の委員は、「これまでの議論から言えば地域審議会(?)という方向ではなかったか」と述べました。 こうしたなかで進行役を務めた木浦上越市長は、次回までに、地域自治区を設置するかどうか各市町村で考えをまとめておくこと、町名、字名をどうするかについても考えを持って参加することを提案。参加者からは異議が無く、了承されました。次回は、9月中に行われる予定です。 協議会委員の選出、上越方式は適法と高橋事務局長 地域協議会の委員の選出は選挙を行い、そこで選ばれた者を市長が選任する。この選出方法は上越方式として注目を集めています。検討会のなかで合併協議会の高橋事務局長は、合併特例法などに基づく地域協議会の選出は、選挙によって選ばれた者を市長が選任するということであれば、法的に問題ないとの見解を初めて明らかにしました。これは大潟町の委員の質問に答えたものです。 これまで、合併関連三法の改定などが通ってから、合併協議会の小委員会で事務局は、市長選任の前に選挙をする方法が法的に可能かどうか検討の時間がほしいとのべてきました。高橋局長の発言は、総務省に問い合わせたうえでのものということですが、法学者の中には選挙の実施はできないと法解釈をする人たちもいます。 (9月13日) |
町有財産の内、14施設で指定管理者制度適用か このほど開催された町議会市町村合併問題特別委員会で町側は、町有財産の現状と今後の方針についてまとめた資料を提示しました。今後の方針は案の段階です。それによると、現在、町が検討している町有財産は、行政財産と普通財産の合計で81件に上り、このうち尾神ロッジなど4件は地元関係団体などへの譲渡を予定しています。その他の77件は、現状のまま、新市に引き継ぐ内容になっています。 地元関係団体などへの譲渡を予定しているのは、尾神ロッジのほか、川谷克雪機械格納庫、旧勝穂小学校の土地及び校舎、杜氏の郷の乳製品加工施設です。最後の乳製品施設以外はいずれも老朽化が進んでいます。 新市に引き継ぐ場合に問題になってくるのは、「公の施設」の管理のあり方です。昨年、地方自治法が一部改正されたことにより、今後の管理は直営にするか、指定管理者制度を使うかの選択をしなければならなくなりました。 これによって、今までは委託先が公共団体(土地改良区など)、公共的団体(農協など)、または第三セクターに限られていたものが以下のように変わりました。 (1)管理主体が民間事業者(営利企業やNPOなど)にも広げられた。(2)いままでの管理委託制度では不可能とされてきた会館などの使用許可処分などの権力的作用についても指定管理者が行えるようになった。(3)指定管理者は利用料金を自らの収入として受け取る事や地方公共団体の承認を受けて自らが料金設定を行えるようになった。 こうした法律改定を受け、上越地域14市町村では、来年1月1日の合併前にそれぞれの市町村にある「公の施設」の管理方法について分類し、指定管理者制度については、できるところから適用していく方向で動いています。 当町の「公の施設」で町側が指定管理者制度の適用を提案してきているのは、情報センター(有線放送が入った建物)、特養ほほ笑よしかわの里、ディサービスセンター、在宅介護支援センター、福寿荘、ゆったりの郷、道の駅トイレ、道の駅杜氏の郷、遊ランド及び体験交流センター、尾神キャンプ場トイレ、スライダーなど観光施設、見はらし荘など14施設です。 いまのところ、合併前に条例化し提案するのは困難であり、当町の場合は、直営で行くか、指定管理者制度で行くかの分類でとどまる見込みです。 指定管理者に改定する条例案が提案された場合、日本共産党は、具体的な施設ごとに施設目的を果たす上で、住民の利益がどうなるのかを基準にして分析的に判断していきます。営利団体に管理が代行される場合、多くのケースで住民サービスに否定的な影響を与えることが予想されますが、「営利団体だから反対」といった議論をする考えはありません。ポイントは、その管理代行によって施設の利用条件、利用料、施設運営と管理の実態、利用者の意向の反映などがどうなるのか、などを具体的に住民の利益に照らしてどうかだと考えています。 上記施設について指定管理者制度を適用することについて、皆さんのご意見をお聞かせいただければ幸いです。 資源ごみ常設ステーション、今月半ばに完成 今年度に予定されていた資源ごみ常設ステーションは町役場の除雪機械格納庫前広場で小池工務店が建設中です。工事費は約310万円、完成は今月半ばの予定。 資源ごみ常設ステーションはすでに上越市、頸城村などにありますが、完成すれば、いつでも持ち込み可能となります。第二、第四土曜日に出せなかった場合は助かりますね。 (9月6日) |
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