吉川町農業労働災害互助会の積立金額は600万円台へ 吉川町農業労働災害互助会はこのほど運営委員会を開催し、2003年度の決算を承認するとともに、2004年度の事業計画・予算などを決めました。 事務局の説明によると、昨年度の農業労働災害発生件数は8件でほぼ平年並みでした。また、決算書によると、昨年度末の同会通帳残高は114万円余でした。これと、基金残高500万円を合計すると600万円を超えます。今後は見舞い金額の見直し等が必要となりそうです。 昨年度の吉川町農業労働災害発生件数及び見舞金支給状況は別表のとおりです。ここ数年、死亡にいたる重大事故は発生していませんが、トラクター、耕耘機、草刈機によるものが少なくありません。昨年度もトラクター、耕耘機運転中の事故がありました。何回も繰り返しますが、「何かが詰まった時はエンジンを止めて取り除く」「疲れがたまっている時は作業を休む」など基本的なことをおろそかにしないことが重要です。 1991年(平成元年)にスタートした吉川町農業労働災害互助会は、今年度が14年目になります。これまで会員の中での農業労働災害発生件数は合計で122件にも上り、見舞金は1182万円支給されてきました。見舞金を支給された人からは、「互助会に入っていてよかった」との声があがっていますが、農業関係者や自治体関係者の間でもこの制度の評価が定着しています。 今後の課題はこの制度をどう改善していくかです。基金額も大台を超えたいま、基準日額(現在5000円)、見舞い金額などの見直し、検討をすべき時が来たように思います。 (資料:昨年度の町内における農業労働災害発生件数と見舞金支給額)
一般会計補正予算には反対しました。他議案は賛成です。 6月定例議会は18日、一般会計補正予算、国民健康保険特別会計予算など全議案の審議を終了し、閉幕しました。議案のうち賛否が分かれたのは一般会計補正予算のみで、これは五十嵐、橋爪両議員が反対、他の議員は賛成でした。 一般会計補正予算は566万円を追加するもの。同予算総額は34億5116万円となりました。 追加された歳出の主なものは、普通財産管理費40万円(登記委託料)、 原之町の旧役場敷地内に公衆用トイレを整備する費用560万円、 広報合併特集号印刷製本費50万円、 吉川町統計要覧作成のための臨時職員賃金41万円、 町社会福祉協議会補助金910万円、 長峰公園ブランコ整備費7万円、 杜氏の郷地内の手づくり公園整備費148万円、 みはらし荘の屋根・パノラマハウス外壁など観光施設修繕料273万円、 気象観測機器のバッテリー充電費用10万円、などです。 梶地区の農業集排処理場機能強化対策工事は、前澤・源特定共同企業体が8610万円で落札、6月議会でこの契約案件は承認されました。 (6月27日) |
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解明すべきことを残し審議打ち切り…手づくり公園でのデタラメ、「合併するかどうかはみんなの意思を確認して」の願いに応えない、この町政はいったい何だ! 18日の午後1時5分過ぎのことでした。町政会代表が一般会計補正予算の質疑打ち切りの動議を提出したのです。この時、橋爪議員が市町村合併問題で質問している最中でした。「この時期に(投票やアンケートなどで)意思確認するのは適当でない。集落懇談会で住民の意思はハッキリしている」などといった町長の主張を橋爪議員がひとつひとつ追及していました。「今の時期が適当でないと言うなら住民アンケートを実施する大潟町や頸城村はどういうことになるのか」「集落懇談会で意思確認した結果、賛成、反対、わからないはそれぞれ何%だったのか」。チャンとした答弁ができない時の打ち切り動議、町側はずいぶん助かったことでしょう。 市町村合併問題は町の将来にかかわる最重要課題です。いったん合併すれば簡単には戻れないもの。それだけにとことん審議をするのは当然なのです。午前中、合併推進派議員から、「(橋爪議員の主張は)論破できるじゃないですか」と町側に「激励ヤジ」が飛びました。論破できるなら、質問に応じ、大いに論戦すればいいのです。議員はどの党派に属していようがいまいが、その人の主張が100%正しいとは限りません。だから質疑をし、討論し、正しいことに接近していく努力と姿勢が大事なのではないでしょうか。 五十嵐、煤田、橋爪、曽根の4議員が反対したものの、動議は成立。討論にたった橋爪議員は、杜氏の郷の手づくり公園問題での不手際、一定の年齢以上の全住民を対象にした「合併についての意思確認」のための予算計上がないことを反対理由にあげるとともに質疑打ち切りについても議会制民主主義にもとるものだと強く訴えました。 合併についての意思確認は住民投票で≠フ請願は不採択に 「合併問題を考える吉川町住民協議会」(八木孝一代表)が518名の賛同署名と条例案を添えて提出していた請願は、18日、賛成、反対の5人が討論した後、採決。その結果、五十嵐、煤田、橋爪、曽根の4議員のみの賛成だったため、不採択となりました。 討論では、「まちづくり基本条例に沿ったもので一人ひとりの意思確認ができる」などという賛成論と「集落懇談会での意思確認は町長がじかに確かめる最良の方法だった。住民投票は必要ない」などの反対論がぶつかり合いました。 不採択の結果を受け八木孝一代表は、「残念だ。このままでは納得できない。署名に協力してくださったみなさんに心から感謝します」と談話を発表しました。 まだ予算が通っていないのに、集水マスが工事現場に 驚きました。あきれました。杜氏の郷地内の手づくり公園整備について審議をしていた17日。休憩になってからの午前11時半過ぎでした。そばを食べようと近くを通ったらこのコンクリートの集水マスが目に飛び込んできたのです。 議会でまさに審議している最中なのに、すでに工事の準備がされていた。町側と見積もりを提出した業者との間の話がキチンとしていなかったためにこうした事態が発生したとのことですが、あまりにもデタラメなやり方に議員からは激しい怒りの声があがりました。 「合併の意思確認は住民投票が基本」と一般質問で訴えました 6月議会初日の16日。一般質問では野呂、上野、加藤、片桐、五十嵐、橋爪、煤田の7議員が登壇し、まちづくり基本条例と市町村合併を中心に町側の見解をただしました。 今回の最大の焦点は住民投票です。合併については町の最重要事項ですが、まちづくり基本条例に沿った住民投票はしなくてもよいとする見解を引き出そうとする動きが目立ちました。そうしたなか、橋爪議員は、住民一人ひとりを大切にしたやり方こそまちづくり基本条例の精神だとして論陣を張りました。以下は橋爪議員の質問の大要です。 【橋爪】3月議会で私は、2004年度地方財政計画はかつてない財政危機を地方自治体に押し付けることになったと申し上げました。来年以降もこんなことが続くと、いまの自治体も合併した場合の新市もとんでもないことになる。さる5月25日の地方6団体総決起大会決議でもが「平成17年度以降もこのような状況が続けば、地方公共団体の財政はさらに危機的な事態に陥ることが懸念され」るとしています。すでに新市の計画の中で財政予測をしてありますが、今年のような事態が続いた場合、どうなるのかについて具体的に示していただきたい。 【町長】私も、大会宣言と全く意見を同じくするものです。特に、平成16年度の「三位一体改革」の中で、国庫補助・負担金が削減され、税源移譲が全く不十分であり、突然に地方交付税が削減されたことは、新潟県においても、予算の組換えを行わなければならなかったという、異例の事態まで起こしたところ。こうしたことから、新市の財政予測では、単年度で20億円の歳入不足を見込み、10年間で200億円の歳入減となる計画を立てております。 【橋爪】3月議会での論戦の中であなたは、「住民一人ひとりの意思を確認することが重要である」ことをお認めになりました。これは、まちづくり基本条例で明らかにされたまちづくりの基本理念、すなわち、「住民は、一人ひとりが自ら考え、行動するなかで、誰もがまちづくりを楽しみ、住民が主役となったまちづくりをすすめます」(第4条)等に照らして当然のことです。これは、まちづくり基本条例がない自治体にとっても運営の基本ルール。だから、近隣の柿崎町、大潟町、頸城村で一定の年齢以上の全住民を対象にしたアンケートが取り組まれるのだと思います。ところが、あなたは、肝心の意思確認の場・方法については懇談会ということにこだわり、一定の年齢以上を対象にした方法については一顧だにしない姿勢を貫きとおしてこられました。これは一体、どういう理由なのでありましょうか。 【町長】野呂議員・上野議員・片桐議員にもお答え申し上げたとおりです。まちづくり基本条例の精神は、住民投票条例ありきではなく、ものの本質と状況を踏まえた上で、その精神を生かすべきであると認識しております。 【橋爪】まちづくり基本条例についてやりとりを聞いていてさみしい思いがしました。条例は、一人ひとりの住民を大切にして情報共有と住民参加でまちづくりをしようとなっている。住民投票はこれまでの吉川町のよき自治の仕組みをさらに発展させようと設けたものです。全国町村会でも合併は重要事項としていますが、重要事項は住民投票で、と明確になっています。 JA源支店廃止は過疎化促進につながる大問題 【橋爪】源支店の廃止は山間地農業だけでなく、地域住民の暮らしを直撃する点で重大です。かつての元気ハツラツした農協の姿はもうありませんが、地域農業のよりどころである点は変わりません。頼りのSSがあり、農業資材から生活用品まで購買もできるし、金の出し入れもできる。支店があるから山間地で農業を営み、暮らしていくことが出来る、といった貴重な役割は誰も否定できないところです。町行政としてこの問題にどう係わってきたのか、今後、どう対応していくのか。 【町長】JAえちご上越農協では、JA改革の一環として支店の再編を掲げ、5月28日の総代会でその内容が示され、機関決定されています。その内容では、平成18年に町内1支店体制に移行するとお聞きしております。 今後については、極力、地域の要望が実現できるよう、行政としても要請して参りたいと考えております。 (6月19日) |
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変わりゆく学校安全対策 町議会総文委が視察 町議会総務文教常任委員会が8日、吉川中学校、小学校を訪問し、学校安全対策がどうなっているかを中心に調査しました。総文委が学校訪問するのは久しぶりのこと。各委員は、各校の校長、教頭から案内していただき、教室、遊び場などくまなく見て回りました。この結果、安全対策はこれまでになく強化されていることが分かりました。 一行はまず中学校を訪問しました。中学校は数年前に耐震の大規模改修をしたばかり、教室も体育館もきれいになり、すっきりしています。一部に壁がはがれたり、鉄骨が露出(体育館)していて危険なところもありましたが、全体としては施設面での安全対策は行き届いていると判断してきました。 続いて小学校、全国各地で転落事故があったり、不審者侵入事件が相次いでいるので、安全対策は予想以上に強化されていました。特に、窓からの転落を防止するために防止棒が随所に見られたのには驚きました。各委員は手すりがぐらついていないか、防火扉はスムーズに動くかなどのチェックをしました。小学校は改修されたばかりの中学校よりは床、壁などの痛みが進んでいますが、今後10年以内に大規模改修を予定しています。 学校訪問後の審議の中で、各委員からは、「施設関係についてはいい環境だと思った」「頑張っておられると感じた」などという評価の声が出ました。同時に「防火扉はもっと工夫して、パッと開け閉めできるようにしてほしい」などの注文もありました。速やかに検討してほしいものです。 学校経営の目標が分かりやすくなったの声も 今回の学校訪問では、学校の経営目標や取り組み方針についての説明もありました。「『おはよう、こんにちは、さようならが言える』を80%以上に」「『異学年の子ども同士のかかわりができた』を70%以上に」(「小学校が目標とする成果」より)「授業がわかると言う生徒を75%に増やす」「図書館の貸出冊数一人3冊以上に。不読書生徒ゼロをめざす」(「吉中7つの公約」より)といった分かりやすく、具体的な提起は好感が持てました。 委員の間では、「なかなかいいね」「児童生徒の雰囲気も、先生方もいいと感じた」という声もありました。 合併問題が最大の焦点……16日から6月議会 6月定例町議会が16日から3日間の予定で開催されます。 今回の議案は21件、そのうちの大半は町道にかかわるものです。町道認定6件、廃止が7件となっています。 補正予算は一般会計など6件です。このうち一般会計補正予算は566万円を増額するもので、地域コミュニティー活性化施設再生事業補助金560万円、社会福祉協議会補助金910万円などが盛り込まれました。 今議会の最大の焦点は市町村合併問題です。「合併問題を考える吉川町住民協議会」(八木孝一代表)が先月末に提出した住民投票を求める請願をめぐって一般質問の段階から議論が展開される様相になってきました。 橋爪議員は中山間地直接支払い制度、農協支所廃止、まちづくり基本条例と市町村合併などについて町側の見解をただします。 なお、請願の審査は議会最終日の予定です。 (6月13日) |
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「特養ほほ笑よしかわの里」、昨年度決算は190万円の黒字 町社会福祉協議会評議員会で明らかに 大方の予想では赤字決算必至と見られていた特別養護老人ホーム「ほほ笑よしかわの里」、前年度決算は黒字となりました。これは、5月31日に行われた吉川町社会福祉協議会評議員会で明らかにされたものです。 「ほほ笑よしかわの里」は、昨年7月にオープンしたばかりの特別養護老人ホームで、特養ベッド30床、ショートスティベッド10床という小さな介護老人福祉施設です。識者によると、このような小規模施設の経営は極めて難しく、様々な事業との複合経営で金をまわし、経営を維持していくしかないとのことでした。 今回、わずかではあっても黒字決算になった要因は、関係者の話によると、原発関連、厚生労働省の補助金収入があったこと、ショートスティの利用率が90.5%という高い水準になったことなどだといいます。ただ、こうした補助金を除いた場合は、プラスマイナスゼロになる可能性が高いということで、安心できません。 下表は吉川町社会福祉協議会の決算書から一部を抜き出したものです。ディサービスはこれまで同様、好調に推移しています。このほかの主な事業で黒字となったのは、老人ヘルパー、ケアマネージャーで、逆に赤字だったのは、在宅生活支援、在宅介護支援センター、健康づくり、連絡・調整事業などでした。 2003年度社会福祉法人吉川町社会福祉協議会資金収支概要(単位:円)
頸北4町村で「一人ひとりの意思確認」をしないのは吉川町だけに 上越地域合併協議会は、上越市が新市の議員の特例の対象期間を合併後7年余とすることを確認したことで、協議が再開されることになりました。次回の合併協議会は12日午後2時から清里村スポーツセンターで行われます。 注目の頸北4町村の動きですが、柿崎町、大潟町に続いて頸城村でも住民アンケートが取り組まれることになりました。いずれの町村も住民説明会をやった後に、18歳以上または20歳以上の全員を対象にして、住民一人ひとりが今回の合併についてどう考えるかを問うとのこと。もっとも柿崎町、大潟町ではアンケートの設問の仕方に問題ありとする声が高まっていて、今後、どう展開するか不透明だという人も。柿崎町では、行政側のアンケートの改善を求める運動も始まりました。 いずれにせよ、頸北4町村の中で、一定の年齢以上を対象にし、「住民一人ひとりの意思確認」を行わないのは吉川町だけとなりそうな気配になってきました。このまま、行政側が突っ走るのを許してはなりません。 (6月6日) |
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