里山シンポジウム

季節の風景
町田にて撮影しました。

おはようございます。今朝は6時半に起床し、原稿書きをしました。外は雨が上がっていい天気になってきました。きょうはイベントが多いので、晴れてほしいですね。

昨日は、午前に「しんぶん赤旗」日曜版の配達をしました。その後は弔問客の対応をしました。壇も払ったので、そろりと留守番をやめようかと思っていますが、ぽつんぽつんとお客さんが見えますので、なるべくいなければならないと思っています。ただ、きょうはイベントが多く、家にはいませんのでよろしくお願いします。配達の途中、白鳥を見かけました。今季、2回目です。

森を活かし、楽しむにはどうしたらいいか。昨日の午後、リージョンプラザで上越市主催の里山シンポジウムが開催されました。紙谷智彦新潟大学名誉教授が基調講演、不動生産森林組合の久保埜光夫さんなど4人が活動報告を行い、意見交換をしました。

基調講演をされた紙谷さんは、ブナ林を持続的に管理し、活用する新潟県の取組(「スノービーチ」と呼んでいる)の中心にいる学者さんです。私は家庭用エネルギーが薪や炭の時代から石油、ガス、電気に替わっていく時代を生きた人間です。わが家では戦後、祖父が炭焼きで頑張り、家を新築しています。それだけに、薪炭ブナ林を持続的に活用する、研究、実践には大きな関心がありました。ブナ林で選木を行い、間伐する。薪や炭としてだけでなく、建築内装やイス、テーブルなどにも使うという話は新鮮でした。雪上での木材の運搬は私も経験しましたが、間伐や搬出そのものをイベントとして楽しむことができるんですね。こういう視点はとても大事だと思いました。

4人のパネリストの報告も興味深いものでした。不動生産森林組合の久保埜さん、ロッテ新井リゾートと背中合わせの、標高800~1100㍍、広さ2300㌶の山で整備事業に取り組んでいます。新潟の木材市場にブナ材を出している、新潟駅の待合室のイスやテーブルは不動から出たものだとは知りませんでした。整備事業の区域には多くの炭窯跡があるとのことですが、これはぜひ見たいものです。話の中には、ブナ林が安全な飲料水を供給する上で大事な役割をしていること、クロモジを使って子どもたちと一緒に爪楊枝づくりをしたこと、高山植物が多く、サルナシやヤマブドウもあることなども出てきました。こんな話を聞くとまた不動へ行きたくなります。

NPO法人緑とくらしの学校の小菅江美さん、今回も森の魅力をたっぷりと語ってくださいました。「森には教えてくれるものがたくさんあるので、子どもたちを育てる場として選んだ」とまずのべ、森が果たす教育的役割について話を進めました。そのなかでトップに語ったのは、「自然を感じる」ことです。とくに、いのちの横にいることが何よりも大きいとして、ヘビがヒナを食べているところを見たことを例に、「生と死の出会い」の大切さを訴えた話は感動でした。そして、「森林資源がくらしとつながっている」ことの話も良かった。電気もガスも無い中で、みんなで協働してくらし、「一人では暮しがつくれない。仲間がいるから暮らしができる」ことを学ぶ、なんと素晴らしいことでしょう。さらに、小菅さんは私の地元の布施材木店にもふれながら、ベンチやウッドコンロづくり、「道具を扱えるようになる」ことの大切さ、子どもも大人も一緒に遊ぶことについての価値にも言及しました。

NPO法人かみえちご山里ファン倶楽部の松川奈々子さんは、同倶楽部が活動している桑取川流域が「里山と切っても切り離せないところ」「古くからの文化が残っている地域だ」と紹介。予防福祉の活動や古民家や地元食材を活用により、雇用の場をつくってきたこと、「くわどり市民の森」の取り組みなどにふれ、「大事なことは人と森のかかわりを取り戻すことだ」「森と暮らしが離れると荒廃が生まれる」と訴えました。そして最後に、「里山は学びの原点、生きる源だ」と結びました。

牛田光則さんは、吉川区と大島区を跨いで設立された上越やまざとくらし応援団の活動を紹介しました。そのなかで、「水源地のヤマが適正に管理されてこそ、安定した水を流し、得ることができる」「大きな林業経営も大切だが、軽トラとチェンソウがあればできる森づくりをしたい」「自分たちの手で少しずつ森をきれいにすることが可能な未来をつくっていきたい」と訴えました。牛田さんの日常の活動エリアは私とまったく重なります。冒頭部分に出てきた棚田とその周辺の山の写真にはわが家の山も写っていました。ブナ林もうしだ屋の風景も毎週見ている風景です。牛田さんの活動は、吉川、大島に移住したときからの地域づくりや花嫁行列など様々なドラマを生み出してきました。今回は時間が無くて語ってもらえませんでしたが、それはまたの機会に実現してもらいましょう。

今回のシンポジウムは、改めて、森林の大切さと今後の活用の可能性について考えるいい機会となりました。次回は意見交換の時間を十分確保してほしいですね。そうすれば、より充実したシンポになるはずです。

活動レポート2082号、「春よ来い」シリーズの第729回、「リンドウの花」をホームページにアップしました。ご笑覧ください。

きょうは、これから朝市宣伝、酒祭り、マリキータの演奏会と続きます。

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