おはようございます。今朝はおだやかですね。これから下り坂だとは思いますが、昨日からの天気はもうけもんでした。上の写真は昨日のお昼前のものです。写真の尾神岳も米山さんもきれいでした。そして、びっくりしたのは田んぼの中、ゲンゴロウの幼虫と思われるものが泥の上を動いていました。
昨日は午前も午後も近くで活動しました。午後2時からは柿崎コミュニティプラザのホールで、「新潟県の新たな津波浸水想定に係る住民説明会」が行われましたので、参加してきました。柿崎区の海に近い町内会の人たちを中心に50人近い人たちが集まりました。
説明会とはいっても、中身は新潟大学災害・復興科学研究所の准教授、卜部厚志さんの講演です。卜部さんは、「太平洋側と日本海側の津波の特徴を踏まえた上越地域における津波浸水想定について」というタイトルで、70枚からのスライドを使ってわかりやすく説明してくださいました。
講演は1983年の日本海中部地震から入り、「日本海側でも津波がある」こと、全国で同じパターンの被害が繰り返されていることを明らかにされました。そして、上越地域の地震環境などを知り、「常に、想定外を考え、最大限の準備をする」ことが重要だと訴えられました。
卜部さんの上越地域の津波に関する講演を聴くのは2度目ですが、1751年5月の宝暦高田地震に関する資料が桑取地区に残っていて、それらから震源域や被害状況を推察できること、東縁断層が2本に切れていることなどを改めて確認することが出来ました。
上越地域の地震環境をまとめたスライドは以下の通りです。今後、活断層が動くとすれば、東縁断層か上越沖にあるF41と名付けられた断層ではないか。断層が動くのは2000年から5000年の間隔であること。関川沿いや直江津・古城で強く揺れると、液状化被害も津波も出る可能性があるということです。
2014年に「日本海における大規模地震に関する調査検討会」がまとめた津波波源モデルで計算した津波想定についてもスライドでコンパクトに書かれました。太平洋側のように大きな高さにはならないものの、「海岸までの到達時間が早い」ことを重視しなければなりません。
今回の浸水想定、柿崎区の場合についての説明には参加者の目が集まりました。信越線を境に海岸側は大部分が浸水すること、柿崎橋の上流の浸水想定域でも浸水被害の出ない高い標高の土地もあることなどが丁寧に語られました。想定図を参考にしながら、現地を確認することも大事だと思いました。
卜部さんの講演でびっくりした発言がありました。それは大学の研究費です。国民の暮らしと安全にかかわる重要な研究をしていただいているのに、国から出る新潟大学のこの分野の研究費は年間、わずか15万円だということでした。これはすぐにでも改善してほしいものです。
柿崎での会が終わってから吉川区の山間部に入り、ひららぎパンフレットの配布活動をしました。思っていたよりも雪が少なく助かりました。
きょうは午前にデスクワーク、午後からは会議です。