今朝は3時頃から土砂降りとなりました。4時半過ぎに家を出て、吉川区内、柿崎区内の大雨の状況などの調査で動き、しかもわが家を含む吉川地域に避難勧告が出たことからブログを発信する時間がとれませんでした。
昨日の午後、吉川区長峰にある長峰城址の保存会主催の長峰城址見学会に参加してきました。今回の案内人は現在、新潟県文化財保護指導委員として活躍中の小島幸雄さん。わかりやすくて、楽しい解説をしていただきました。
長峰城はいまから400年ほど前のお城です。大坂夏の陣で功績をあげた牧野忠成が1616年(元和2)から1618年(元和4)の2年間だけ構えた近世の平城ですが、いまでも土塁や空堀などがしっかり残っています。専門家からも評価する声が高く、長峰町内会など地域の人たちが力を合わせて「地域の宝物」として保存に努めています。
私が見学会に参加したのは昨年の8月に続いて2度目です。今回、城址を歩いてびっくりしましたね。昨年の見学会で郷土史家の植木宏さんが、「ここは長峰城で一番の場所だ。風が流れている。ここを整備して長峰池を見られるようにするといいですよ」と言われた場所が保存会のみなさんの手によって切り開かれ、長峰池が見えるようになっていたのです。その場所を見ただけでも参加して良かったと思いました。
案内人の小島さんは10数年来のお付き合いですが、学生時代、長峰遺跡の発掘の加わったという思い出の地だということもあるのでしょうか、いつもにも増して昨日はハイテンションでした。
小島さんは、「なんでこんなところに城を造ったのか」と問いかけ、自分で答えていました。「その理由は何と言っても、ここは古砂丘の山だからです。表面は柔らかな土でも中はカチンカチンです。そして、もうひとつ、池があったからですよ」と。さらに、「ここは物流を集める基地だったんじゃないか。お城というのは戦(いくさ)だけでなく、経済を考えて造ってあるんです」とも。新鮮な視点でしたね。
前から小島さんの話は面白いと思っていましたが、昨日は何度笑ったことか。「私は嵐を呼ぶ男と言われているんです。あっ、早速、雨が降ってきました」「いまみなさんが立っている場所は土塁があった場所です。なぜ、いまはないのでしょうか。道を造ったからです」などダジャレに近いものからエッチな話まで笑いを呼ぶ話の連発でした。それが専門的なことを話して引き込んだ後だったりするから、効果的でした。
昨日の小島さんの話で印象に残ったのは、「歴史の面白さは誰も見ていないことにあるんです。こういうものを見て、自分の思いをどう表現するか、自分の言葉で、ここはこんなふうに面白いところだよ、と伝えることが大事です」という言葉です。なるほどと思いました。
見学会で歩いたコースにはムラサキシキブがあちこちで花を咲かせていました。ラン科のクモキリソウも咲いていました。小島さんに寄せられた唯一の質問もムラサキシキブについてでした。長峰城址は歴史だけでなく、野の花も豊富です。
夕方からは友人のお母さんのお通夜でした。きょうの葬儀にしようか、お通夜にしようか迷っていたのですが、お通夜に出ていて正解でした。