おはようございます。今朝は春日部市の小さなホテルからの発信です。大雨の心配をしていたのですが、たいしたことなく朝を迎えています。
昨日はまず総務省への要望活動からスタートしました。これは総務常任委員会としてではなく、上越市議会としての活動です。正副議長を中心に総務常任委員も加わったという形です。
総務大臣への要望は、「市町村合併により広大な面積を有し、将来的な市政運営、特に財政運営についてたいへん憂慮している。今後の市政運営にあたり、国の支援が重要不可欠」だとし、普通交付税の算定方法の見直しに関して、「『合併関係団体数』や『面積』、『人口密度』等に着目した見直しとするよう、特段のご配慮を」お願いしたものです。
内山議長、宮崎副議長が訴え、自治財政局交付税課の進龍太郎理事官などが対応しました。進理事官は、「我々も問題意識として強く思っている。いただいた要望書を踏まえ検討していきたい。上越市当局からも思っているような形で交付税が入っていないということを聞き、どういったところが足りないのかということについて意見交換もさせていただいたところだ」と答えました。
総務省との意見交換では、内山議長、武藤総務常任委員長、近藤議員、私が発言、「普通交付税の合併算定替と一本算定のかい離額の復元率が当初考えていたよりも低く、このままでは市の財政運営が極めて厳しい」「上越市の合併では13の町村が加わる中で総合事務所などの公共施設が地域の活性化に果たしている役割は大きい。公共施設面積を意識した算定方式の検討を」などと訴えました。進理事官は岡山市の合併に係わってきたことや愛媛県で市町村課長を経験し、交付税問題で悩み、国に提言をしてきたことも披露されていましたが、検討の結果については大いに期待したいと思います。
昨日は要望活動の後、総務省の地域力創造グループから「地域力創造に係る施策について」「地域経済好循環推進プロジェクト」の説明もしていただきました。過疎地域等における「集落ネットワーク圏」の取組、地域おこし協力隊、「地域おこし企業人」の取組など最新の情報を聞くことができました。
午後からは埼玉県春日部市での視察です。ここでは、行政評価の取組について学んできました。
まず行政改革の担当者から、「評価指標の設定見直しと行政の最適化」ということで、これまでの行政評価の取組の概要、その検証と課題、そしていま、見直しをどう進めているかについて説明していただきました。
説明の中では、「行政評価制度の導入時の目的」が抽象的で、何のためにやっているか曖昧だったこと、行政評価シート作成に多大な労力を費やしてきたこと、評価シートそのものも市民にはわかりにくいものであったことなどについて率直に語られ、それらの改善に向けての方針が示されました。説明を聞いて、「行政評価も進化してきているなぁ」と思いました。
説明の後の意見交換では、「行政評価シートの公開によって市民の反応はどうか」「行政に無駄がないかをチェックするところに意義があると思うが、アンケート結果では職員の関心が薄い。職員向けの勉強会などが必要ではないか」「行政評価の対象を大幅に絞り込んでいるが、誰がどういうふうに絞っていったのか。事務事業全般を対象にしなくてもいいのか」などの声が出ました。
こうして他市の取組を学ぶと上越市の取組を他市との比較において見ることができます。9月の決算議会に活かしたいと思います。
ところで、春日部市での視察で「これはすばらしい」と思ったことが2つありました。その1つは私たちに配布された資料の「出し方」です。たいがい、視察先では大きな袋に資料が入って机の上に置いたあります。ところがここでは、資料がわかるようにきれいに順序立てて、並べてあったのです。この気遣いがうれしかったですね。いま一つ、議場には議員であろうが市の幹部であろうが机の下に防災ヘルメットが置いてあったことです。東北大震災からの教訓としてこういう措置が取られているとのことでしたが、感心しました。
きょうはこれから高崎市に向かいます。ここでも行政評価や合併自治体としての財政運営などを学んできます。