いやー寒いですね。おはようございます。今朝は松本市からの発信です。外は晴れていますが風はとても冷たいです。散歩も途中でやめて帰ってきました。写真はホテルの窓から見た風景です。方角不明。
昨日から市議会厚生常任委員会の視察で出ています。直江津に駅の構内で特急はくたかを待っている時、同僚議員の間で話題となったのはホームの屋根です。骨組みは鉄道のレールで出来ているそうですが、フェイスブックに紹介したら、直江津の佐藤和夫さんから、「明治16年、関東から碓氷峠越えの鉄道建設を支援するため、直江津から南進した鉄道(信越線)工事で、イギリスから輸入され直江津港に陸揚げされたレールです」と解説を寄せていただきました。きょう、もう一度、しっかり見てみようと思います。
1日目の視察地は神奈川県伊勢原市の小さなパン屋さん。ここは障がい者を積極的に雇用しているスワンベーカリーのチェーン店のひとつです。店を経営している比企野雄二社長さんからこれまでの取組と課題についてお聴きしてきました。同店は就労継続支援A型事業所で働いている10数人のうち障がい者は約4割です。店は明るく、とてもいい感じでしたね。売上は3900万円ほどになっているのですが、原価率が45%と高く、また、店で売るよりも外で販売する割合が高いことなどもあって経営的にはきびしいといいます。障がいのある人もない人も、ともに働く職場を維持していくにはたいへんだということがよく理解できました。社長さんのお話ですと、将来的には現在のお店を中心に、いくつかのミニベーカリーカフェを展開し、より多くの障がい者を雇用していきたい、保護者がいなくなった時のことを考えてグループホームの開設を視野に入れていきたいということでした。視察させていただいて、最大の課題はほとんど無給に近い状態で、まさに無休で働いている社長さんの後継者をどうしていくかだと思いました。その点は社長さんもすでに検討されているようですが、事業を継続するには絶対不可欠なことのひとつだと思います。
視察が終わってから電車で長野県松本市へ。ホテルのロビーには本棚があって、そこには信州に関する本が並んでいました。そのなかで私が手にしたのは、『動物たちのメッセージ』(郷土出版社)です。酒井朝彦の「雪の夜の子馬」は親馬が売られていった夜、残された子馬の切ない気持ちがつづられています。もちろん馬を売りに出した人間たちの思いも。牛や馬を飼ったことのある者にとっては胸がキュンとなる作品です。林芙美子の「狐物語」にも牛が出てきます。狐の視点から見た人間の子どもたち、牛などがよく描かれています。羽生田敏の「とおい道」も心に響く作品でした。小熊にあいたくて志賀高原の奥にある温泉まで行く少年の心の動きは私もかつて経験したことのあるもので、この作品も忘れられないものになりそうです。羽生田敏は黒姫童話館の館長さんです。一度お会いしたいものです。なお、本のカバー絵はいわさきちひろの「水仙の花のなかのうさぎたち」です。
きょうは松本市で視察です。夕方には帰ります。