おはようございます。今朝はよく晴れています。わが家からは信越国境の山々も見えます。写真はわが家のそばから西の空を見た風景です。
昨日は建設企業常任委員会でした。注目は上越市のガス水道局所管の本支管工事における入札談合疑惑解明のために市議会は百条委員会設置を、という3つの市民団体の陳情審査でした。結果はびっくりでした。全員で不採択にしたのです。日本共産党議員団の委員はいません。
審査の前に陳情を提出していた3団体の代表がそれぞれ陳情趣旨の説明を行いました。説明したのは、くびき野地域問題研究会の杉本敏宏事務局長と住民自治と合併問題を考える会の佐藤忠治代表、東頸城の明日を考える会の吉野誠一代表です。
杉本さんは、「今回の件は市民の目から見てもきちっと解明する必要がある。百条委員会は議会のなかでも絶大な権限を有している。市民の目に見える形で調査されるのは百条委員会しかない。ぜひ設置を」と訴えました。佐藤さんは、「この問題は市民のなかで行政不信を増大させている。公取委での審査と並行して議会も解明の努力を要請する機運が市民のなかで高まっている。百条委の設置で解明を進め、上越市の信頼回復に努めてほしい」とのべました。最後に吉野さんが、「問題は公取委が本腰を入れて調査をするかどうかだが極めて不確実だ。調査するにしても、着手がいつになるかも不明だ。官の関与を疑う声も小さくはない。市民が求めているのは議会が先頭に立ち、強力な調査権をいっときも早く発動することだ」と強く訴えました。
3人の説明の後、それぞれ、委員長の方から、「委員のみなさん、何か、質問ありませんか」と声がかかりましたが、誰一人質問する人はいませんでした。これもびっくりでした。
各委員の意見表明については録音データを起こしてみました。その要約です。
(本城委員)
「3団体の趣旨説明については理解する。これまで提出された文書や録音データで、相当高い確率で談合が行われていたと推測できるのではないか。ガス水道局の調査では疑いはあるけど確証がないとされた。今後は一定の権限を持つ捜査機関に疑惑解明をゆだねるのは市の姿勢としても前進だ。百条委の設置の是非については、本来、解明の努力として市民に事実関係を明らかにする、議会の監視機能を高めていくという姿勢を持つべきことは当然だが、今回の場合、これまでの建設企業委員会での質疑を見る限り、決定的な資料や証拠など独自の調査に欠ける部分を感じている。調査委を設置しても有効に機能するか疑問と不安がある。現段階でも調査のプロである公取委の調査を優先する方がいいのではないか。推移を見守っていきたい」
(瀬下委員)
「大筋で本城委員の言う通りだ。市長は2月に公取委に通知したということだ。今後は公取委の調査にゆだねて、見守るべきだ。現段階では百条調査委設置は必要ないものと判断している」
(櫻庭委員)
「この問題についてはわが会派でも話し合ったが、事実をどれぐらい判断できるものかを含め、会派としても意見が割れている。一番大事なのは、こういう談合が二度と起きないような方向に向かっていくことだ。百条委をどうしても設置しなければならないかを考えた時、百条委は重要な委員会になるし、時間的にも精神的にも相当の意識を集中して行わなければならない……(「時間関係ないよ。仕事だよ」の声あり)。その重要なことをなすために私たちが十分なバックアップがあるか、ベースがあるかどうか考えなければならない。私たちは市民の願いがどこにあるかを冷静に判断したうえで百条委の設置を判断すべきだ。現段階はその必要な段階に来ているとは思われない」
(鴨井委員)
「瀬下委員の言われたとおりだ。市も本当に調査するだけして、市長が公取委に要望出したということだし、百条委については私は反対だ」
(石田委員)
「(建設企業常任委員会で)なぜ談合が起きたかを考え、私も入札の現状を自分なりに少し調べた。きょうの委員会でこの3月から新しい入札に向けて、談合ができない状態の入札にガス水道局の方々が考えられたことと、2月に公取委に通知を出したということで、私は現段階では必要ないと思う」
(佐藤委員)
「私も結論的に言うと必要ないと思う」
(波多野委員)
「これまで行政側の対応を審議してきた。そのなかで、より調査権も持つ公取委へゆだねるということなので推移を見たい。そのなかで当議会としても、委員会としても、こういったことが今後起きないように入札方法の見直しということを市長に提案していくべきだ」
これらの陳情は3月議会最終日の本会議で採決が行われ、最終的な議会意思が決定されます。
きょうはこれから市役所に向かいます。一般質問のヒアリング、文教経済常任委員会の傍聴等があります。昨晩、あるお寺の住職から話をしてほしいと要請されたので、その準備もあります。