おはようございます。今朝は曇り空です。ちょっぴり寒かったですね、朝方は。小鳥たちはきょうも早くから賑やかな鳴き声を聞かせてくれています。
あと5年持つかと言われた集落に若者がやってきて、集落に活気が戻ってきた。わずか8世帯19人の集落がいま、ほんとうの人間らしい暮らしとは何かを問い、新潟県の、いや日本の農村を変えようとしています。上越市議会中山間地対策特別委員会は昨日、いま全国から熱い視線を浴びている十日町市池谷を訪ねてきました。コシジシモツケソウが咲く道を登り、「やまのまなびや」となっている旧池谷分校に着くと、特定非営利活動法人十日町市地域おこし実行委員会の多田朋孔さんたちが待っていてくれました。多田さんから中越大震災を契機に大きく変わったムラづくり、山清水米を中心とした農産物の直販、都市との体験交流事業、移住促進、中山間地域の保全をめざす情報発信などについて、スライドを使い、熱く語ってもらいました。「一つの集落という狭い範囲で持続可能な社会をつくりだし、全国に広げていきたい。わたしはこの活動に人生をかけようと思っている」という多田さんの言葉が私たちの心に響きました。池谷に負けない取り組みを上越でもつくりだしていきたいと思いながら、次の視察地に向かいました。写真は「やまのまなびや」の2階で多田さんの説明を聴いている委員会等のメンバー、体育館で懐かしい竹ののぼり棒などを見ているところです。
次の視察地は柏崎市荻ノ島(旧高柳町)です。ここは「茅葺きの里」を打ち出して今年で20周年を迎えています。これまで3万人からのお客さんを受け入れてきましたが、最近は茅葺きの家もかつての20軒から8軒にまで減ってきています。このままではいけないと、荻ノ島の今後を探るワークショップをやり、新たな集落づくりをスタートさせました。昨日は集落代表の春日俊雄さんから話を聞いてきました。荻ノ島を再生させるためにどうするか。春日さんは、①茅葺きの景観の保全、②外部人材の導入と若者の定住促進、③小さなブランドづくりを重点に取り組みをしていくと語りました。「最大の課題は、このムラで自活する人を迎えることだ」「大勢がぞろぞろ歩いているムラではなく、荻ノ島をのどかなムラ、訪れてホッとするような日本のふるさとにしたい」「これからの集落は、経営するところがないとやっていけない」「合併後、市役所の事務所が大事だと思っている。身近なところに事務所があることでホッとする」「学校がなくなると若い人を誘致できない」「伝統料理をベースにして時代の先端に結びつけたい」といった言葉が印象に残りました。
さて、きょうは「さようなら原発集会」が午後2時から上越市のリージョンプラザで開催されます。上越市内で初めて取り組む大規模脱原発集会です。ぜひご参加ください。