一昨日、昨日と市民のみなさんと話し合うなかで(仮称)厚生産業会館の基本構想案を不適当とした高田区地域協議会の答申と市長コメントが大きな話題となっています。答申については、「高田区地域協議会は勇気ある判断をした」(安塚区住民)など高い評価がありました。その一方で、新聞報道で市長コメントを読んだ人からは、「こんな態度で地域協議会答申に対応するなんて許せない」「市民がど真ん中どころか官僚政治そのものだ」などの声が寄せられています。
報道によると市長は、高田区地域協議会の答申について、「答申いただくべき議論を欠いている」「答申と言えず、受け取れる状態にない」(上越タイムス)、「不適当とする理由が『会館自体いらない』『駅前がいい』といった委員の意見の列挙でよくわからない」(新潟日報)などとのべて、「現段階では基本構想案を変更する考えはない」(新潟日報)としているようです。
率直に言って、市長コメントはけんか腰でいただけません。私は10月の高田区地域協議会を傍聴させてもらいましたし、それ以前の会議の議事録も読ませてもらいましたが、とても真剣で良い議論が行われていました。諮問は会館を高田公園内プール跡地に、こんな施設をつくりたいと具体的なものでした。それらについて、市税を使う時の優先度、建物の位置、構造など様々な角度から議論が交わされました。「議論を欠く」と言ったらあまりにも失礼です。そして、結論としては「不適当になった」。その理由は列挙という形になったとしても良いじゃないですか。いろいろな不適当理由があっても自然だと思います。
もし、今回の答申を無視してことをすすめたら、大問題となります。全国から先進的な制度として評価されている上越市の地域自治区、地域協議会の制度の危機にもつながりかねません。答申は真摯に受け止めて尊重すべきです。ぜひ冷静に、市民の目線に立って行動してほしい。