昨晩は市議会中山間地対策特別委員会主催の「若い人たちとの意見交換会」を安塚コミュニティプラザで開きました。合併前のことは調べてみないと分かりませんが、新市になってから市議会が若い人たちとの意見交換会を開くのは初めてです。はたして集まってもらえるだろうかと心配しましたが、NPO法人ふるさと越後・温かい音楽の会の中村真二さんや集落づくり推進員さんなどから協力していただいて、13人も集まっていただきました。そのうち5人は女性でした。
参加されたみなさんから伸び伸びと自由に語ってもらいたいと心がけたつもりですが、まだ、ちょっと硬い感じもしたようです。委員長である私の挨拶が硬かったのかも知れません。でも、自己紹介になったら、みんないい雰囲気で発言してくれて、紹介が一人ひとり終わるたびに拍手が起きていました。これは予想外でした。2年前に上越に来たばかりの人もいれば、40年近くも山間部に住んでいる人もいました。自己紹介の最後は私、みなさん、素敵な自己紹介をしてくださったものですから、私の顔もすっかりやわらかくなりました。
意見交換会は2班に分かれて行いました。私は1班です。1時間半くらいの間にユニークというか、興味深い発言が次々と飛び出し、じつにおもしろかった。2年前に雪のないところから大島区に越してきたSさんに、「大雪で雪堀がたいへんだったでしょう」と言ったら、意外にも「屋根の雪下ろしは楽しかった」という言葉が返ってきました。そして、清里区の生産組合で働くOさんもまた、「雪掘りは楽しいです」。そして、「金を払って屋根の雪下ろしをしてもらうのではなくて、金をもらって、雪下ろし体験をしてもらったらどうか」「雪掘り道場を開設するといいのではないか」といった発言が続きました。さらに、「集落から転出した人にも呼び掛けて、集落の草刈りボランティアをやってもらい、終わってから飲み会をやったらどうか」「若い人が出て行くのは雪のせいではない。結婚を機に親が、『平場に家を建てて、そこにおれたち年寄りが入る部屋もつくれ』と言っているのではないか」といった発言も。
「いまみなさんがこういうところに住んでいて一番困っていることは何ですか。今晩はそれが訊きたい」との柳沢議員の発言で、いろんな要望や注文が出ました。「子どもがほくほく線を利用して高校に通学しているが、駅までのバスの時間帯がうまくない」「中山間地でも働ける場所がほしい。中山間地で新しい雇用開拓の環境作りが必要ではないか」「婚活が大事だ。独身者対策を強めてもらいたい」などです。下の写真は1班での意見交換会風景。
偶然かどうかわかりませんが、1班、2班共通の話題もありました。それは子どもの遊び場の話です。1班では、「妻は東京ディズニーランドが大好き。ああいったものを日本海側にもほしい。長岡の越後丘陵公園のように、花が咲き、民家を活かした山里エリアもある。遊具もある。そんな場所がほしい」「中山間地の山里、雪も降る里こそ遊び場になるのではないか」「雪をプラスに転じて、やる気のある若者が育つようにしたらどうか」といった発言が出ました。2班でも、「子どもを遊ばせる公園が少ない。お母さんたちが集まって交流できる場所も少ないのではないか」という発言があったそうです。下の写真は2班です。
今回の意見交換会では、今後の中山間地対策を考えるうえでいくつもヒントをもらいました。たとえば、「いきなり、中山間地に定住というと難しい面もある。窓口をたくさん作ってあげるのもいいのではないか」という視点、これは思いつきませんでした。雪の問題をやっかいなものとしてとらえるだけでなく、楽しむ対象としてとらえることも大事だということは頭の中には一応ありましたが、若い人たちに言われて、その重要性を再認識しました。転出した人たちに対して「帰ってこいサイン」を送るという話も良い提案でした。意見交換会のまとめでは、今後もこういう会をやってほしいという声が紹介されました。ぜひ続けるよう頑張りたいと思います。
最後に今回の意見交換会開催にあたって、集落づくり推進員の飯塚さん、松本さん、藤田さんにはお力添えいただきました。また、地元議員の山崎さん、石田さん、桜庭さん、それに高田の滝沢いっせい議員からも協力していただきました。心から感謝します。