市議会の勉強会が昨日、第2委員会室で行われました。今回は高田が生んだ児童文学者、小川未明の童話の朗読を鑑賞したのち、上越教育大学の小埜裕二教授の講演を聴きました。こういう形での勉強会は初めて、とてもよかったです。
朗読は小川未明の「大人向けの童話」作品の一つ、「月とあざらし」です。渡辺光子さんが朗読しました。バックには音楽も流れました。上越音楽文化協会の人たちの演奏です。小埜教授によると、小川未明の作品は出版されていないものがまだまだたくさんあるということでした。私にとって、この作品はまだ読んだことがないものでした。あざらしの心の動きが伝わってくる朗読でした。
朗読の模様は動画でも撮りました。カメラを手に持っての撮影ですので、手ぶれがあります。それに、私のカメラの能力の限界でしょうか、肝心の朗読の声をしっかりととらえることができませんでした。そういう動画ではありますが、雰囲気は味わっていただくことができます。クリックしてごらんください。
小埜教授は、「小川未明文学の特質と意義」と題して講演。上越市にとって小川未明文学はどういう意義を持っているかを、「人の意義」「冬の意義」「景の意義」「文の意義」といった4つの角度から解説しました。未明の文学は、「時代に即応しながら、人間性を疎外するものと闘った」「私たち、上越に住む者は風や雪によって育てられていることを教えてくれる」などの指摘はなるほどと思いました。
今後の課題として小埜教授は、小川未明文学館の整備・拡充、未明顕彰に向けた中期計画の作成、未明文学の特徴に応じた読書推進活動、基本文献の整備と研究の促進などをあげておられました。今回の講演を機に、小川未明をもっと読み、学びたいと思います。