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札幌市の原子力災害対策を視察研修

 室蘭市のホテルからの発信です。昨日は総務常任委員会視察の第2日目、札幌市が取り組む原子力防災計画づくりと室蘭市の老朽危険家屋対策について学びました。

 このうち札幌市では担当課長の中出さんから(仮称)札幌市地域防災計画(原子力災害対策編)の策定方針について、7月に行われた札幌市防災会議の資料に基づいて説明していただきました。

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 昨年の福島第一原発における過酷事故の発生は、「原発はクリーンで安全。もっともコストが安い」という「原発神話」を吹き飛ばすものとなりました。そして原発から10キロ以上の自治体においても原子力防災計画づくりが始まっています。札幌市は北海道電力泊原発から40キロ~80キロのところにあります。ここでも、事故発生時に飛んでくる放射性物質の対策や避難者受け入れなどを視野に万全の体制を整備したいと初めて地域防災計画の中に原子力対策編を盛り込むことにしました。

 今回の視察では、新潟県以外の都道府県で広域的な対策がどう行われようとしているのかを知ることができました。北海道ではこれまで原発立地自治体として泊村、共和町など4町村で取り組まれてきた原子力防災対策をまずは周辺部を含む13町村に広げ、さらに20町村まで広げることになりそうだということでした。そのための実務担当者レベルの協議が行われています。ただ、安全協定をどこまで広げていくか。安定ヨウ素剤の配備をどうするかなどについては国の動向を見ているという印象が強く、新潟県内自治体の方が危機意識を持って自主的な検討が進んでいると感じました。

 いまひとつ、原子力災害対策編のなかに何を盛り込むかの検討項目の整理状況も知ることができました。災害予防では、「事故、異常時の情報収集体制の整備」「市民への情報伝達体制の整備」「防災訓練の実施」などと並んで「放射線モニタリング体制の整備」「除染体制の整備」が入っていることに注目しました。また、災害応急対策では、「事故発生情報の収集及び連絡」「放射性物質による影響の早期把握」「下水汚泥等の放射性物質測定」「河川等の放射性物質測定」など8項目が検討項目として盛り込まれています。「下水汚泥等の放射性物質測定」や「河川等の放射性物質測定」が入ったのは福島第一原発事故の影響を踏まえてのものと判断しました。視察が終わってから気付いたことですが、地震などとの複合災害を意識したものとなっていないのはどうしてだったのでしょうか。これは今度メールなどで確認してみたいと思います。

 上越市はすでに地域防災計画の中に原子力災害対策編を入れていて、昨年の事故を踏まえた大幅修正作業をいますすめています。議会での審査、検討が必ずありますので、今回の視察で学んだことを活かして議論をしていきたいと思います。

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2012年07月19日 07:05に投稿されたエントリーのページです。

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