« ムカデに刺される | メイン | 国会の動きを気にしながら »

豪雪時の災害救助法運用で県と交渉

 昨日の県交渉は豪雪時の災害救助法の運用問題でした。約1時間にわたってのやりとりは充実したものとなり、救助法での救助対象者問題は貴重な前進をみたと思いました。交渉には、日本共産党の竹島県議の他、上越市議員団、新保糸魚川市議、村山十日町市議などが参加、県からは細貝防災企画課長と副参事が応対しました。

 今回の交渉は、さる5月31日の「平成24年度災害救助担当者全国会議」で配布された文書で、救助対象世帯に関して、「大雪災害においては、自ら除雪を行う人員の確保が難しい状況であることが想定されるため、資力の有無にかかわらず、同法による住宅の除雪を行うことができる取り扱いとしているので、ご留意願いたい」という内容が入ったことなどを受けてのものです。

 交渉時に提出した要望は、①災害救助法が適用になった際の除排雪の支援対象について、市町村の実態調査を行い、その結果を公にしていただきたい、②2月27日の国会での政府答弁および5月31日の「平成24年度 災害救助担当者全国会議」への報告にもとづいて、「資力の有無にかかわらず、同法による住宅の除雪を行うことができる」ことを市町村に周知徹底をはかっていただきたい。その際、新潟県が市町村につい通知してきた、障害物の除去に係る「Q&A」を明確に撤回されたい、③ 住民から喜ばれている除排雪機材(ダンプやバックホウなど)の貸し出しにあたっては、個々の世帯・家屋への支援でなく、集落全体への面的な支援となるよう、集落等の判断により効率的で効果的な除排雪資材の活用ができるよう運用を改善していただきたい、の3項目でした。要望書全文は、下線部をクリックしてごらんください。

 今回の交渉では、参加した議員の全員が発言、要望の実現を求めました。私からは、「2月27日の参院災害対策特別委員会での政府答弁は豪雪地に住む住民にとっては朗報だった。しかし、市町村レベルでは戸惑いもある。一時も早く、市町村に徹底してほしい」と訴えました。

kennkousyou120625.JPG

 こうした要望を受けて、細貝課長は、「地域の力、これが高齢化、過疎化によって厳しくなっている。豪雪対策、特に、雪下ろしは重要な課題として受けとめている。災害救助法適用になった際の問題だが、通常の除雪支援と法適用になった場合の救助の問題は分けて考える必要がある」「資力の有無にかかわらずという部分とか、真に救助が必要である方に対してという部分というのは、救助法の精神なので、それを原則にやっていただくということは国の考え方にも示されている。具体的には、降雪期を迎えると必ず市町村の会議を開くので、そういう会議で周知していく」とのべました。また、これまで新潟県が市町村に通知してきた、障害物の除去に係る「Q&A」についても文言の整理をすると回答がありました。「資力の有無にかかわらず…」という要の問題で県が政府厚労省と同じ認識を示したことは重要です。

 災害救助法が適用されたとき、重機貸し出しなどを行う場合、個々の世帯への支援ではなく、集落全体への面的な支援が必要になってきます。これについても注目すべき回答がありました。細貝課長は、「救助法適用地域は面的になるが、面的になったところのすべての人を救助法で救助するかというと必ずしもそうはならない。現に必要な人を救助するという形の前提は変えるわけにはいかない。公式的に言えば、面的支援に切り替えて、救助法の対象とするのは原則的には、『救助を必要としている人にたいする対応です』と言わざるを得ない。ただ、時間的に振り分けているゆとりがないとか、結果として面的支援でないと対応できないという状況になれば、現実対応としてやっていくという形にならざるを得ない」とのべたのです。しかも、こうしたケースについては、「現場の写真とか地図を付けて、こういう状況なんだと示していただければと思っている」(副参事)という発言もありました。これは、面的な支援を広げていくうえで重要な一歩となるでしょう。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.hose1.jp/mt/mt-tb.cgi/3396

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

2022年06月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

About

2012年06月26日 10:25に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ムカデに刺される」です。

次の投稿は「国会の動きを気にしながら」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34