今期限りで引退する市議会議員が何人かおられます。この人たちにとっては今議会が最後です。上越市の議会は委員会審査が先にあり、一般質問はそのあとのため、ここでの質問が「最後の質問」となります。きょうは3人の最後の質問が光りました。
トップバッターとなった樋口議員は小中学校における税外負担、TPPで持ち味を生かして果敢に質問しました。本来公費で負担すべき図書費や施設費などを学校後援会などで負担していることの不当性を明らかにし、最後は市教委に実態調査を約束させました。市教委側が善意や自主的な寄付行為でかわそうとした場面では原則論でぴしゃりと批判、議場内の大勢の他会派議員のやじによる「応援」もうけてぐいぐい押しまくりました。きょうの質問にあたっては、「使う言葉」を家でしっかり砥いできたのでしょう、切れ味は抜群でした。私は市議として7年間、彼女の質問を見てきましたが、今回は最高によかったと思います。
2番手は松野議員。建築関係の仕事をしていて、最寄りの学校ではPTAなどの役員も務めてきました。きょうは、この経験を生かした得意分野での質問となりました。市が一昨年から取り組んだ住宅リフォーム促進事業は私たち議員団が繰り返し提案してきたものですが、これまで2000件、1億8000万円の補助を実現し、19億円余に及ぶ経済効果をもたらしたことを明らかにし、「今後もぜひ継続してほしい」と強く求めました。
そして3番手は小関議員です。原発問題や新聞を活用した授業について質問しました。原発問題では、市がこのほど東京電力と結んだ通報協定についてとりあげ、その経過と市民へのわかりやすい説明を求めました。市では協定の内容を市民にわかりやすくお知らせする準備をしているという答弁でした。小関議員の質問の特徴は機関銃のように発する言葉と新聞記事を活用する点にあります。きょうは原発問題も新聞活用教育についても新聞の切り抜き記事を活用して、「ゆっくり」質問しました。最後の最後まで、新聞を活用して「新聞を活用した学校の授業」の質問を繰り広げたのは見事でした。そしてそれに答えた教育長も新聞への投書記事など新聞を使いました。これもさすが。