原発問題住民運動新潟県連絡センターがこのほど、「原発ゼロの新潟へ、行動を呼びかけます」という訴えを発表しました。原発ゼロを求める世論が広がるなかで、新潟から全国へ、原発ゼロ、柏崎刈羽原発の廃炉・再稼働反対の運動のいっそうの展開をよびかけたものです。
このなかで柏崎刈羽原発の3つの大きな危険について書かれています。その部分を紹介します。
1、中越沖地震で甚大な被害を受けた原発
中越沖地震によって、柏崎刈羽原発は3665件の事故・故障が発生しました。直下型地震は、柏崎刈羽原発の耐震基準を大きく超え、1号機では原子炉建屋基礎地盤で耐震設計値の1.5倍を観測しました。地震当日、2号機では水位を調節するポンプが故障し、かろうじて全号機が冷温停止したのは21時間後、一歩間違えば冷却できず爆発の危険もある状態でした。使用済み核燃料貯蔵プールから放射能を含んだ水があふれ出し、原子炉圧力容器の蓋をつり上げるクレーンが壊れました。さまざまな配管や施設が深刻な損傷を受けたのが柏崎刈羽原発です。
2、原発直下、敷地内に活断層が存在する原発
中越沖地震の震源とされるF-B断層は50キロから60キロの長さがある活断層であり、その断層は柏崎刈羽原発直下まで達していると指摘されています。この活断層の地震の規模はマグニチュード7.5級にもなります。また、原子炉直下にはα(アルファ)・β(ベータ)断層などの活断層が存在します建屋直下の断層が規模が小さくても動いたら、その上に立つ原子炉やタービン建屋が影響を受け、事故につながります。
3、世界一の集中立地、30キロ圏に80万人が住む原発
福島第一原発事故では、放射性セシウムで広島原爆168個分の放射性物質が放出されました。世界一集中立地の柏崎刈羽原発で、福島第一原発のような事故が起きれば、その被害は福島を超えます。柏崎刈羽原発は、日本の原発の中で人口密集地域にある原発です。県防災計画素案が避難準備区域としている30キロ圏内の自治体には80万人が生活しています。事故が起きたときに80万人が避難することは到底できません。
私の耳に入ってきた情報によると、これらの危険について、つっこんだ分析をしている研究者の論文も近々発表されるといいます。早く読んでみたい。