一昨日、昨日と安塚区、大島区の地域協議会が開催され、総合事務所の見直し問題で激しい議論が繰り広げられました。特に、豪雪、地震、豪雨と災害が続いた大島区では、「市民サービス低下になるし、過疎化にもつながる。しかも24年度からすぐするなんてもってのほかだ。納得できない」など強い反対の声が相次ぎました。
総合事務所見直しにあたって市は、平成24年度から大島区、安塚区の産業建設グループ職員を、浦川原区に集約するなかで、13区のブロック化と基幹的な総合事務所の試行をやろうとしています。両区の地域協議会では、人事課の幹部が方針の説明にあたりましたが、地域協議会委員の理解を得られない事態となりました。「ここは反対だ。再考してもらえるか」(大島区・内山實委員)との質問に、岩野人事課長は、「報告する。そういうなかで上司がどう判断されるかだ。持ち帰らせていただく」と答えざるを得ませんでした。
以下は安塚区と大島区地域協議会で出た主な意見、質問です。
●合併して10年も経たないうちに職員が(大きく)減るというのは困る。豪雪地帯であるので産業建設は大事なグループだ。隅々までまわっていただけないのではないか。
●今回の見直しは唐突に出てきたという感じだ。事前にスケジュールを示していくべきだ。
●役所を一つにするために合併したわけではない。ひとつにすれば、確かに役所の中の動きは良くなる。図面なんか描くには良いかもしれない。でも、私たちの山の現場がぬけた時に対応できますか。お金がないからやるというのが見え見えだ。もって行ったら、こういうふうによくなるという具体的なものがほしい。
●こういうことを進めるにあたって、最初からサービス低下しますよという説明する者はいない。サービス低下しないと言われても、果たして、その通りに進むか不安だ。もっと市民に説明する機会をつくるべきだ。
●総合事務所と区民との信頼関係ができている。総合事務所へ来れば安心して相談できる。統合して知らない人が来るというのは仕方がないことかも知れないが、できるだけ、地元、顔見知りの人がいる人事をやってもらいたい。
●新聞で初めて見た時、たいへんなことだと思った。合併すれば良くなるという気持ちで合併したが、まったく良くならない。市民サービス低下になるし、過疎化にもつながる。しかも24年度からすぐするなんてもってのほかだ。納得できない。
●当面にしても産業建設グループが集約される、それだけでも住民のみなさん、町内会長さんの負担が非常に大きくなる。いままでよりも時間がかかるし、二度手間、三度手間になる可能性がある。しかも、今回、災害復旧が途中だ。その段階で集約されたら困る。なんでこの時期に急いで集約しなければならないのか。
●基幹的総合事務所をつくることによって、大島区から木田庁舎へ行くまでにワンクッション多くなるのではないか。
●大浦安の3区の地域協議会向けの説明会が7日にあったが、あの時は専門職を集約するということだった。産業建設グループそのものを集約するという話は明確にはなかったはずだ。これは、来年度からというわけにはいかない。
●なんでいま話が出て、なぜ諮問しないのか疑問でしょうがない。いまの組織は合併協議の決定事項だ。日常生活に必要な行政サービスを身近な総合事務所で迅速に提供していくことになっている。合併して10年も経たないうちに骨抜きにするというのは理解できない。諮問があってしかるべきだ。報告事項としてわれわれに説明するというのはおかしい。
●地理的に見ても、歴史的にみてもつながりがあるところで集約するというが、歴史的にみれば、牧村との付き合いも深い。大浦安だけでなく、牧も入ったパターンがあってもいかったのではないか。試行期間がなんでこんなに長いのかも理解できない。
●上からの目線で住民サービス低下しないなんていわれても、みんなそう思わない。検証・改善というけれど誰がやるのか。木田の上の方でやるんだったらなんにも意味がない。そこの部分のシステムができていないのではないか。みなさんは丁寧に説明するというが、確かに説明は上手だ。しかし、私たちは説明を求めているというよりも私たちの意見を聴いてほしいのだ。何を言おうといっさい聴く気がないというのでは困る。
●人件費だけを見なくたって、(旧上越市内に)大きな箱ものをどこにつくるかという話が出ている。合併の時の協議に、新市建設計画が終わるまでは、大型事業は新規にやらないものとするという申し合わせがあったはずだ。大型(建設事業)もやるとなれば、金が足りなくなるのは当たり前だ。