なかなかおもしろい市議会の勉強会でした。新潟大学法学部の田村秀教授の講演、「B級グルメでまちおこし」のことです。同教授は「地域を元気にするのが地方自治だ」とのべ、いまブームとなっているB級グルメについて語りました。
同教授はまず、地域活性化に関する課題や歴史についてふれ、「ハード中心からソフト中心へと移ってきている」「ないものねだりで奇抜なものを作るのではなく、地域の素材をうまく活かすことが大事」とのべました。そして、外から人を呼ぶ上で食べ物は大事なツールだとのべ、宇都宮の餃子や讃岐うどんなどの事例を紹介しました。
なるほどと思ったのは、B級グルメの課題と成功の5箇条です。これまでのB級グルメで先行し、うまくいっているところでは、「地元に愛されていて、キーパーソンがいる」「B級の良さは安さにあり、食材は100%地元にこだわっていない」といいます。これらは、「B級グルメ成功の5箇条」(①地元の人に愛されなければ始まらない、②ご当地グルメと「地産地消」を混同しない、③なるべく海産物に頼らない、④メニューは凝りすぎない、⑤飲食業界ばかりの利益を求めない)にまとめて示されました。
B級グルメについては、上越市では現在、焼きそばに力が集中している感がありますが、これについてもふれ、「焼きそばは全国各地で広がっている。地元で愛されているするてんや駅弁にもっと注目してもいい」とアドバイスしました。講演の前にわざわざ駅弁の「いなり寿司」を食べてきて、講演のなかでふれたのには、「さすがB級グルメの先生」だと思いました。
夕方、市内の山間部へ出かけたらなんと積雪が……。いよいよ冬ですね。