義父の1周忌法要が妻の実家で行われました。この日を選んだのは義兄の判断でした。義父の大好きだった庭の紅葉を観てもらいながら故人を偲んでもらいたいということだったのです。たしかに見事でした。私もきょう、妻の実家を訪れた時、紅葉の美しさに誘われ、家に入らず、しばらく赤と黄色の風景を楽しみました。
妻はこの日のために短歌20首を一枚の紙にプリントして用意していました。読んでびっくりしたのですが、80数年にわたる義父の生涯をこれらの歌にまとめていたのです。これを見て、私も今朝、義父について書いてきたエッセイのうち、昨年から今年にかけて書いた分を一冊にまとめ印刷しました。
法要が始まる前から妻の短歌が話題になりました。20首は、「四男に生まれ二歳で母逝きて父そして兄結核に死す」にはじまって、「提灯の灯を消さぬようそろそろと都会に住まう曾孫歩めり」まで。生まれた家で次々と発生した不幸に耐え、若くして家を継いだことや戦争での苦しみ、義母との結婚のことなどが歌われています。義父とほぼ同年代のTさんは、「ここにある通りだ。一生の出来事が網羅され、凝縮されている」とほめてくださいました。これらの20首は下線をつけた部分をクリックしてお読みください。PDFファイルで横になっていますので、「表示を変更」で90度回転させると読みやすくなります。
お斎は葬儀が入った方丈さんがおられないのが残念でしたが、義父のことが次々と話に出て、義母も「おじいさん、喜んでくれたと思うよ」と感激していました。自宅でのお斎は久しぶりでした。料理屋さんからとったという料理だけでなく、親戚の人が持ってきた料理や義母の手づくり料理も堪能しました。写真は初めて食べた「いとこ煮」です。レンコンとあんこの組み合わせでした。
市政レポート1528号、「春よ来い」の第179回「夢を持ち続けて」をホームページに掲載しました。ごらんください。