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全員協議会で市民との直接対話求める声続出

 本日午前、地域事業費制度見直しについての市議会全員協議会が行われました。村山秀幸市長は、「最終的には私自身が重い決断をしなければならない」とのべ、改めて地域事業費制度を見直すことを明らかにしました。

 村山市長は、約15分間にわたって、これまでの経過や自らの考え方を説明しました。そのなかで、「これまで議会や地域協議会などでの本気の議論を重ねてきた結果、総体としてご理解をいただけるものと確信している」「地域事業費の枠のなかではなく、上越市の将来にとって、また地域にとって必要な事業は何かを考え、適時に実施できる仕組みを整えながら予算編成に向かっていく。そして、地域のみなさんの不安を払しょくできるよう今後、地域を元気にするために必要な提案事業や事業の優先度の設定等の仕組みをしっかり構築していきたい」とのべました。

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 これを受けて、15人の議員が市長に対する質問や自らの見解表明を行いました。質問で多かったことのひとつは、地域事業費制度を見直さざるを得なくなったことにたいする市長の謝罪コメントなどを求めるものです。

 中川議員は、「合併前上越市の地域事業費の算出が甘くて、あるいはやっていなくて、合併前上越市の事業費枠を越えることになってしまったことについて市長の口から市民全体に対して謝罪の言葉があってもいいのじゃないか。そこをハッキリさせてほしい」と訴えました。石平議員も、「(見直しは)非常に残念だ。地域事業費制度は約束事のひとつであることは確かであり、この約束が最終的に実現できなくなった今、自らひとつの表現を市民に明確に示すことが必要だ」とのべました。

 これに対して村山市長は、「そういう状況になったことについては、行政の執行段階の管理をする時に、先延ばしせず、キチンと説明する時期が必要だった。そういう面では時期を失してしまったことについては申し訳なく思っている」とのべたものの、現行の地域事業費制度そのものを守れなくなったことについて、トップとしての責任と謝罪の言葉はありませんでした。
 
 今回の地域事業費制度見直し問題では、多くの地域協議会から周辺部に対する配慮を求める声が多く出されています。また、市民との直接的な対話を求める声も強くなりつつあります。こうした動きを受けた発言も多くありました。

 山崎議員は、「13区(地域協議会)のうち11区は『概ね了解した』と報道されているが、ほとんどは(反対を表明している)中郷区さんや三和区さんに近い部分の区もあると思う。私自身もそうだ。なぜ市長は、ソフトランディングという道を選べなかったのか」「来年は市会議員選挙、その後には市長の選挙もある。火種を残して決着するようなことがあってはならない。目線を市民のところまで下げて、地域をまわって、痛いところ、悪いところをくみ取って予算に事業化していくことが必要だ」と主張しました。また、柳沢議員は、「合併前上越市のところに財源、事業が集中し、そのしわ寄せを13区が受けるのではという心配の声がある。それをさせない担保が求められている」とのべました。さらに山岸議員は、「今回の見直しのあり方に問題を残した。そのひとつは、いくら上越の地域協議会の制度は民主的だと言っても市長の諮問機関だ。ほんとうの住民主権をやるなら、直接民主主義を徹底していくべきだ。地域協議会で論議をするだけでなく、一市民のみなさんも自分たちの思いを何らかの形で言える場をつくったうえで最終的な整理をしていくべきだ」と強調しました。

 私は4番目に発言しました。「新たな決意を表明されたが、残念と言うより、怒りを感じる。合併の時点で約束したことを守れないというよりは守らない、その部分が非常に強かった。大元は合併前上越市で守る努力をしてこなかったことにある。ところが、オーバーしそうなところで抑える努力をした形跡が見られない。そういうなかでの(新たな方針の)決意表明をすることはいかがなものか」「13区のなかで2つの区の地域協議会が反対されている現実は否定できない。市長はそこに出むいて合意形成の努力をされたか見えない。どうだったのか」と訊きました。

 これに対して市長は、「無駄な事業はしていないし、そう確信している。毎年どうしても必要な事業を選択していくなかで合併前上越市の事業が伸びた。不必要な事業の取組はなかった」とのべ、合併前上越市が配分枠をオーバーする見込みとなったことについての反省の言葉はありませんでした。反対表明している2つの地域協議会に出向いたかという質問には、「担当の部課長が膝づめで話をさせてもらった。私自身は会長さんのご意見もお聴きしている。今回また(地域協議会のみなさんと)お話しする機会があるので、そのなかでしっかりと話をさせていただく」とのべるにとどまりました。合併時の約束を変更する時は、十分な話し合いと合併前上越市と13区全体での合意形成は不可欠です。それなくして新方針に転換することは許されません。

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2011年07月22日 23:48に投稿されたエントリーのページです。

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