きょうは総務常任委員会視察の第2日目。福岡県飯塚市での視察でした。テーマは公共施設の適切な管理・運営についてです。同市の行財政改革担当者から同市の取組について説明を受け、意見交換させてもらいました。
飯塚市は2006年(平成18年)3月に旧飯塚市、旧穂波町など1市4町が対等合併してできた市です。人口は約13万3000人。面積は214平方㎞で、上越市の約4分の1ほどです。合併直後に財政非常事態宣言を行い、行財政改革をすすめてきました。
公共施設の統廃合整理については、市の付属機関である行革推進委員会の公共施設のあり方検討小委員会(32人)で方針を定め、関係者と協議をするなかで取組をすすめてきました。合併当初711あった公共施設は現在600台後半になっているといいます。これまで、公共施設等のあり方に関する基本方針の下、第1次実施計画、第2次実施計画を策定し、取り組んできました。
特徴的なことは、すべての公共施設について、どれくらいコストがかかっているかを人件費や減価償却費を含めて徹底的に調査し、そのうえで民間移譲、廃止などの方針を決めてきたことです。これは簡単そうで簡単ではありません。そもそも、個別の施設がいつ、いくらで取得したかわからないことが多いとか。そうしたなかで、きょう、いただいた「公共施設等のあり方に関する第一次実施計画」は何と226ページにもわたる膨大なものになっていました。すごいと感じました。
計画を実施に移す段階では、いうまでもなく、施設利用者などの意見を聞きながらすすめることになります。担当者によると、「ひとつの施設をなくす」よりも「複数ある施設を整理する」方が難しいとのことでした。合併当初5つあった図書館については、3つを指定管理に、残る2つを図書室に変えようとしたが、議会からはダメだと反対されたという話もされていました。
興味深く聞いたのは、合併協議で未調整に終わっていた事務事業が330からあって、それらについては、副市長の「行革のなかで2年以内に解決せよ」との指示の下、「解決」してきたという話です。実態をよく聞かないと簡単には評価できませんが、こういうやり方をしている自治体もあることを知ってびっくりしました。