東日本大震災と長野県北部地震の被災地視察と被災者支援活動についての報告会、30人近い市民のみなさんから参加していただきました。
開会の挨拶で私は、今回の報告会の意義について、2つの地震の現状を多くの人たちから知ってもらうとともに、参加されたみなさんから意見や提案を寄せていただき、6月議会に反映させていくことにあるとのべました。おかげさまで今回の地震や津波に対する理解が深まったと思います。また、意見や提案が次々と出て、時間が足りないくらいでした。
上野議員による岩手県での視察と被災者支援活動報告は驚きと迫力に満ちたものでした。同議員は4月の半ばと5月の半ばの2度、岩手県へ行ってきました。報告はスライドを使って行われましたが、4月の写真が生々しい被害状況を伝えていました。津波の力で集合住宅の上に住宅が乗った写真や鉄骨造の建物の上に遊覧船が乗った写真には会場から驚きの声があがりました。ある参加者は、「津波というのは海の底から海水を動かし、莫大なエネルギーを出すことがよくわかった。いままで考えていたイメージと違う」とのべていました。
長野県北部地震についての私の報告についても、参加されたみなさんは、県道菖蒲高原線や林道牛ヶ鼻浦田線の亀裂などの写真に、「上越市の被害もひどい」とびっくりされたようです。また、大島区で2件の全壊がありながら、被災者生活支援法が適用されないと話したところ、おかしいという顔をされていました。
二つの報告のあとの懇談会。最初に発言された男性は、「上越市の地震被害についての報道が(ほとんど)ない。どうしてこういうことになるのか」「中央の政治家たちは権力争いしているときじゃない。そんなことをするより実際に現場を見よといいたい」と怒りいっぱいでした。その後は次々と発言がありました。「津波の高さだけを想定して対策をとるのではダメ。固有振動による津波の増幅もある」、「モニタリングポストのデータはリアルタイムでインターネットで流れるようでないと信用できない」、「日本海中部地震は、はっきりとしたデータが残っている。これを研究すべきだ」「直江津火力は、絶対いまから津波対策をとるべきだ」などです。いずれも真剣な発言でした。