「謙信勝負飯」を食べる会がきょう、吉川区内の割烹品和亭で開かれました。義を重んじた武将で、「軍神」としても知られている上杉謙信公の勝負強さにあやかって高校受験、大学受験を乗り切ろうというのがねらい。主催は市内の飲食店などがつくった謙信勝負飯毘食協議会で、地元の吉川中学3年生とその保護者など約30人が集まりました。
会では、まず新潟県文化財保護指導委員の小島幸雄さんから話をしてもらい、「上杉謙信公はどういう人か」について学びました。
小島さんは、「謙信が生きた時代の戦には『陣を張る』タイプと『城攻め』タイプの2つがあった。謙信は『城攻め』が得意の武将だったが、決して殺し合いを好む人ではなかった。戦績は69戦43勝24分2敗というが、実際にはあまり戦っていない。城を囲み、ドンパチをやるわけではなく、じっと降伏するのを待つ戦をした。自分に対してきびしい人だった」「謙信は殺し合いをするのではなく、己の欲望を抑え、己に克つことによって戦を終結させていった」「受験は人を蹴飛ばすものではなく、自分自身の問題。仲間を人間として尊重し、自分自身をきちんと鍛錬していくことが大切」などと語りました。
その後、「えい、えい、おー」と気合を入れてから「謙信勝負飯」を味わいました。
「謙信勝負飯」は上越青年会議所のメンバーが食による地域おこしをねらった料理で、「お茶漬け」もしくは、そのまま食べた後に出汁をかけて食べることが約束事になっています。ほかに、お米は上越産米を使うこと、食後、梅干しを食べることも約束事になっています。食材については上越産米の使用が必須、あとはどんな食材を使おうとかまわないそうです。今回は品和亭特製の鳥の唐揚げ、オニゴショウ、オータムポエム、みつ葉などが入っていました。出汁は、かつお出汁でした。
私は小島さんと同じテーブルで「謙信勝負飯」をいただきました。小島さんは、品和亭特製の甘辛の鳥唐揚げを初めて食べたとのことで、「これはいいね」とべた褒めでした。きょうの会は、NHKなどテレビ、新聞記者が大勢取材に来ていて、中学生のみなさんは緊張していました。