朝、議員控室で上野議員に会ったら、「中山間地基本条例、新潟日報の社説に載っていたね」と言われびっくりしました。数日前の4面に基本条例素案についての記事が掲載されたことは知っていましたが、昨日の社説、「中山間地、上越モデルをつくりたい」は見逃していたからです。社説では、条例素案の内容をコンパクトに紹介するとともに、「条例そのものは中山間地対策の基本的な方向性を示すにすぎない。重要なのはそれをどう具体化させていくかである」とのべています。そして、農地を守るための集落連携など、これまで取り組まれてきた事例を組み合わせて「上越モデル」をつくり、全国に発信してほしいと訴えています。中山間地対策特別委員会では、今回の基本条例を制定後、具体策を盛り込んだ個別条例の制定をめざしていますが、この社説を書いた人はそのことも知っているようです。委員会のメンバーの一人として、社説でとりあげてもらったことは励みになり、とてもうれしく思います。
きょうは午前に各派代表者会議、議会運営委員会、月例議員懇談会がありました。12月議会はこの30日からはじまって、来月15日までと決まりました。私どもの議員団では24日に団会議を行い、総括質疑のテーマを決めます。連日、いろんな予定が入っていますが、議案の内容を調査する時間を最優先して確保したいと思います。
午後からは総務常任委員会の所管事務調査でした。調査の対象は、事務事業の総ざらい、第2次男女共同参画基本計画、第3次人にやさしいまちづくり推進計画の3つでした。
このうち、1つ目の事務事業の総ざらいは、市が2011年度(平成23年度)以降に実施を予定しているすべての事業について「見直すべき点や実施の必要性等をゼロベースで検証するため」、公的関与の必要性など6つの視点を設け、「直ちに廃止」「準備期間を設けて廃止」「廃止に向けて検討」「事務内容の見直し」「継続実施」など6つの評価を行ったものです。これらの作業は4月にスタートし、8か月かかりました。きょうは、午前の記者会見で市長が最終結果を公表し、午後から議会に説明しました。
最終評価の結果、「直ちに廃止」は、まちづくり市民大学運営事業、観光写真コンテスト事業、上越レガッタ、きらり発見じょうえつ散歩委託料、農業塾など84件、「準備期間を設けて廃止」は、個別の道路整備事業、安塚・三和・吉川の各区ケーブルテレビ運営事業及び施設改修事業、母子栄養強化食品給付事業、若者の自立支援事業、みどりの基金事業、柿崎駅前駐輪場改築工事など186件、「廃止に向けて検討」は都市整備基礎調査事業1件となりました。この他、「事業内容の見直し」が127件、「あり方の検討」が33件、「継続実施」は残りの1570件です。
この最終評価結果の一覧は、近く市のホームページに掲載されることと思いますが、すでに上越タウンジャーナルがPDFファイルを作成し、公開しています。ご覧ください。
9月議会で村山市長など市幹部は、今回の最終結果は上越市の中期財政見通し、来年度の予算編成にも反映させるとのべてきました。事務事業の総ざらいの作業には一般市民を入れることなく、行政職員だけですすめてきた経過があります。それだけに市民代表としての議会のチェックは重要です。ところが、お昼休みに、この重要文書が関係議員に配布され、午後1時半から調査をしてくれというのです。事前にゆっくり読む時間も保障しない、じつに乱暴なやり方です。あるベテラン議員は、「こんなのは駆け込みだ。議会軽視だ」とカンカンでした。
私がきょうの委員会で重視したことの1つは、各区の地域事業の扱いです。
総ざらいの対象となった2001の事業の中には、各区の地域事業も入っています。当然のことながら、「直ちに廃止」「準備期間を設けて廃止」と評価を下したものについては地域協議会に諮問をしていくことになります。「不同意」という答申が出た場合であっても、当市の地域自治区・地域協議会の制度をつくる過程で決まっているように市長はこの答申を尊重していかなければなりません。ところが、担当部長は「尊重していきます」と明言しなかったのです。尊重していかないようであれば、全国から評価されている当市の地域自治の仕組みは崩壊していくでしょう。今後、どういうふうになっていくか注視していきたいと思います。
なお、きょうの委員会で、合併前上越市及び13区の地域事業のうち、「廃止又は改善と評価した事業数」と「経費削減効果」の一覧の提出を求めたところ、委員会閉会後、議員に配布されましたので掲載します。