朝9時過ぎから11時まで静岡市役所で視察でした。テーマは同市が策定した中山間地域総合振興計画と集落支援員活動です。
まずびっくりしたのは市域の広さです。南北に広がり、1411平方キロメートルもあるのです。遠いところは市役所から車で1時間半もかかるといいます。私たちの上越市では50分くらいでしょうか、これでも広すぎると思っていたのに、さらに上を行く市がありました。次に、「えっ」と思ったのは65歳以上が過半数となっている集落の数です。これだけの広さがあるのに、今年の3月末現在で、17集落しかありませんでした。上越市は70あるのです。この違いは雪が降るところと降らないところの違いでしょうか、どうあれ、どこからきているのか、正確に知りたいものです。
広大な市域のなかで中山間地域は81%もあります。静岡市の中心部にいるとどこに中山間地があるのかと思いましたが、これも広い。そこに、「山村と都市が共生・共育するまち 静岡」という将来像を掲げて10年間の中山間地域総合計画が策定されていました。重点目標は「中山間地域集落の再生、生涯元気集落の構築」。具体的なテーマとして、①既存集落構成員の定住支援、②新たな集落住民の移住促進、③内発的発展による集落の活性化支援の3つを追求している点もよく整理されているなと感じました。計画の中でもっと詳しく知りたかったのは、「共育」の実際と「内発的発展の取り組み」。時間があれば、『NPO法人フロンティア清沢』などの訪問と調査をしたかったですね。
同市の集落支援員は昨年度当初から4地区に4人を配置し、今年度の10月からはさらに3地区で3人配置し、合計7人。経歴は警察OB、学校の元校長、大学で事務をしていた人、地域のお茶栽培農家など様々でした。当初、「この地域ではこういう仕事をしてください」という指示を示さなかったことから、民生委員と同じようなことをしている人もいれば、農作業を手伝う人もいたといいます。そこで、今年度からは目的や業務内容などを定めた集落支援員活動マニュアルを策定し、それに基づいた活動を展開してもらっているということでした。
静岡市を離れてから、何人かの同僚議員と話をしました。きょうの視察をさらに充実したものにするには現地視察と集落支援員との懇談をしたかったね、というのが共通の言葉でした。ここらへんは委員会メンバーで事前によく話し合えばよかったと思います。ま、そう言っても、気付いたのはきょう、市役所の担当者から説明を聞いた段階ですから、教訓としておきましょう。
きょうは青空が広がりました。東海道新幹線は数回乗っていますが、富士山がきれいに見えたのはきょうが初めて、デッキに出て、写真を撮りました。なかなかいいタイミングで撮れないもんですね。