妻がとっている「新日本歌人」を見てびっくりしました。今年の啄木コンクールの佳作に上越市出身の吉越陽子さんの作品が入っていたからです。吉越さんは私の高校の先輩です。
吉越さんの作品は「杜の高田」という題でまとめた20首。選者の一人は、「一首一首の歌に安定感があり、表現にはほとんど破綻なく、歌の巧みさから言えば今回の全作品中随一といってよい」と評しています。
私は歌の方はさっぱりなのですが、いくつかいいなと思ったものがありました。
谷うつぎ咲ける深山に同化してわらびはすいと拳つきあぐ
なき母の庭のこぶしの咲く頃かつむりて白きその花にあふ
若夏の杜の高田のゆらめきて今朝しろじろと霧の雨降る
「新日本歌人」の7月号には啄木コンクール入賞者の表彰式の模様も掲載されていました。写真には、「九条の会」で活躍されている小森陽一さんの隣に座っている吉越さんが写っています。ちょっぴりはずかしそうな表情が印象に残りました。