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会社設立についての合意文書なし

 きょうは総務常任委員会審査でした。今回の定例会で一番注目されている並行在来線対策事業(新会社設立)について審査する委員会です。並行在来線対策事業だけで2時間近くかかりましたが、びっくりすることがいくつもありました。

 そのひとつは会社設立についての合意文書はないという事実です。新会社設立については新潟県と妙高市、上越市、糸魚川市が話し合いを進め「合意した」というのですが、4自治体が合計で1億5000万円の出資をして立ちあげるというのに確認書とか覚書とかいうものを交わしていないというのです。税金を使ってやる仕事としてはあまりにもご粗末ではないでしょうか。
 
 そして2つ目。出資金をどうするかなどの話し合いをしたものの、どういう内容で経営をしていくのかについては基本的なことが何一つ決まっていないこと。これもびっくりでした。糸魚川市の米田市長が、「詳細を議会や市民に出せない状態にある。三セク会社がどういう形でいくのか、しっかりしたものでないと提案できない」(上越タイムス6月12日付)とおっしゃるのは当然です。

 3つ目。新潟県並行在来線開業準備協議会の平成22年度事業計画は書面開催による総会で決められたということです。確かに同協議会の規約には、「総会は、会長の判断により書面による開催とすることができる」という規定はあります。でも経営計画や利用促進など重要事項を決めるには「書面開催」は極力避けるべきです。今回は6月2日に開催したというのですが、担当課長も思い出せないような開催だったのです。

 4つ目。その「平成22年度事業計画」ですが、「3、経営主体の設立準備等」のところに、「並行在来線の経営計画に基づき、経営主体の設立準備を進める」とあります。今回の会社設立提案にあたっての説明では、「県並行在来線開業準備協議会の経営委員会では計画を詰めることができないので、新会社でいっときも早く経営計画づくりをしていかなければならない」とのべてきたきたのです。担当部課長とやりとりしていて、一体どうなっているんだと思いましたね。

 5つ目。委員会運営の問題です。質問が終わった段階で滝沢いっせい委員が、「委員間討議をしませんか」と提案しました。問題点や課題をはっきりさせるためには良いことだと私は賛成したのですが、「意見は出尽くしたので必要なし」という声がありました。すかさず「午前の質疑を聞くかぎり、行政側に対する批判や注文等は出たが、正面から賛成だという声はなかった。(討議は)やるべきだ」と発言したのですが、決をとったところ、委員間討議に賛成は11人中3人のみ。これはびっくりというより、がっかりでした。こんなことでは、議会基本条例を制定しても先が心配です。

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2010年06月15日 23:38に投稿されたエントリーのページです。

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