昨日は『「五センチ」になった母』出版記念会の日です。会場は近藤典彦さんの講演と同じで、午後1時から。親戚の人たちや同級生、友人、議員仲間など57人の方々が駆けつけてくださいました。
出版記念会の第1部は『「五センチ」になった母』を語る会です。
最初は山岸議長、中野教育長のお祝いの言葉。中野教育長が亡くなられたお父さん(元民生委員)から聞いていたという「ホーセ(わが家の屋号)の子どもたち」についての話には胸が熱くなりました。地域の民生委員さんが私たち兄弟の生活ぶりにまで目を向けていてくださっていたとは知りませんでした。山岸議長と中野教育長の心のこもった話のおかげでこの会のいい流れが出来たように思います。
続いて、出版にかかわった人たちが次々と発言、「横からの温かい視線がいい」「ほとんどの話を3ページに削り込んでまとめたところがよかった」などと評価していただきました。カバー写真を提供してくださった平田さんは、「まだタイトルも決まっていない段階で40万枚のカットの中からツクシの写真を選んだのは、橋爪さんを中心に支え合って生きている様子をあらわしていると思ったから」と思いを語ってくださいました。平田さんはこの日も朝4時過ぎに起きて10時頃まで写真をとってきたとのこと、夜明け時の霧はオレンジ色に輝いていたといいます。ふるさと吉川の写真を撮り続けるカメラ人生にもふれた話にひきこまれました。大潟区に住む弟もユーモアを交えてカット絵について語ってくれました。
本に登場している人を代表して畠山さんが「晴れ姿」(本の中の一篇)について語ってくださいました。畠山さんは20数年前、風邪から脊髄炎になり数か月の入院生活を余儀なくされました。その入院生活中に由紀ちゃんが新潟日報に「わが家のお父さん」について書いたのですが、畠山さんからはその記事を探し出すまでの経過など私の取材と文章のできるまでをリアルに紹介していただきました。
語る会での発言はそれぞれ印象に残るものだっただけに心配だったのは私の挨拶です。朝、妻が体調を崩し、「めまいがする」などと言っていたので、それが気になり、自分の挨拶はまったく準備できませんでした。壇に上がって、「随想は書きたくてたまらなくなった時に書いている」「どの家庭でもいいことばかりではないが、わが家も同じ。随想は心にふれたいいことを書くようにしている」ことなど思いつくまま語りました。まとまりのない挨拶でしたが、途中で身長140センチ弱の母を紹介したことで大きな拍手をいただきました。
突然紹介されたので母もびっくりしたようですが、これは「母の日」プレゼントの前倒しとなったようです。
第2部は出版祝賀会です。吉田侃議員やU子先生、柳川月さん、関口サトノさんなどが次々と心温まる話や平和への思いを語ってくださいました。司会者の村松直子さんが、「こんどはほめる話ばかりでなく、文句がある方もどうぞ」とのべると、さっと手をあげたのは妻でした。体調も回復して祝賀会に参加してくれたのです。話の内容は「こんなに忙しい時期に会をやるのは迷惑だと言ったのですが…」などといったものでトゲはなし。それどころかユーモアもあって、会を彼女なりに盛り上げてくれました。
祝賀会を一段と盛り上げてくれたのは朝日池総合農場の平沢さんとトマト農家の山岸さんの歌です。
「百姓99」「久比岐の里」など数曲を見事に歌い上げ、最後は参加者全員による「ふるさと」「北国の春」の合唱をリードしてくださいました。長岡市から参加してくださったTさんは、「歌詞も歌も感動でした」と言っておられました。おふたりさん、いつも、本当にありがとう。
会は午後4時過ぎに終了。後片付けの後、何人かで尾神岳の途中まで登り、夕陽を眺めてきました。昨日もいい夕陽でした。