大島区の旭地区へ行ってきました。「おらったり、雪がいっぱいだ」と親戚の人たちから聞いてはいましたが、1メートルをはるかに超える積雪になっているのにはビックリでした。雪があるためかも知れませんが、もうすぐ4月だというのに、ひんやりした感じがしました。
旭地区へ行った目的のひとつは苗代除雪の現地調査です。従兄のトラックに乗せてもらい除雪の現場に向かいましたが、農道には人間の背丈を超える雪がまだ残っています。
北向きの斜面なら日当たりはよくありませんから、ところによってはこれだけの残雪があっても不思議ではありません。ところが、この農道は南向きの斜面にあるのです。これはすごい。
現場は柏崎市高柳地区の黒姫山を望めるところにありました。積雪は1メートル70センチから80センチです。
これが苗代の場所です。面積は約30アールあります。竹平共同育苗組合に参加している16軒の農家が作付を予定している田んぼの面積は約17ヘクタール。この場所に4763枚の苗箱を並べ、苗を育てます。育苗の方法は県の普及センターが推奨している「プール育苗」。ハウスを建てるよりも資材費は安いし、解体も楽で、高齢者の人たちが喜んでいるとのことです。
竹平共同育苗組合の春作業の日程表を見せてもらいました。田植えは5月15日から。それから逆算すると、同組合は中苗田植えですので、35日前には播種をしなければなりません。播種の予定は4月8日。そして、苗代つくりは10日、苗出しは11日となっています。ということは、4月の5日過ぎには雪が完全に消えていなければならないわけです。
それで、同組合ではすでにバックホーを入れて、機械除雪を始めています。1日稼働すると約10万円かかるそうです。オペレーターの話では約4日間かかるとか。つまり、苗代だけで約40万円の除雪費がかかるのです。これまで新潟県では、4月1日現在で1メートルを超える残雪があった場合、苗代除雪費の補助を出してきた経過があります。しかし、ことしはまだこの動きが無く、関係農家はとても心配しています。きょうの調査結果は市役所農業振興課や県農村園芸課などに伝えました。ぜひとも支援の手を差し伸べていただきたいものです。