文教経済常任委員会審査の速報です。午前中の審査の中で注目されたことを2つお知らせします。
まず新規就農者についてです。委員会の中で2009年度(平成21年度)の新規就農者が41人であることが明らかにされました。2006年度(平成18年度)は19人でしたから大きな伸びといえます。新規就農者のほとんどは20代、30代の若者で、地元の人が多いといいます。この増加について野口和広農林水産部長は、「最近は農業が魅力的に見えてきたのかと期待している」とのべました。
新規就農者の内訳を問われた笹川肇農業振興課長は、「新規就農者41人のうち、法人に雇用された人は33人だ。これは上越農業が変わる第一歩だと見ている。通年で雇用となると園芸などの複合を考えていかねばならない。複合を行う会社につながる。これからも強力に進めていきたい」とのべました。
イノシシ被害面積は前年度の1.5倍、14.4ヘクタールに増加
2009年度(平成21年度)の農業共済で確認されたイノシシの被害面積は14.4ヘクタールに増加していることが同委員会審査で発表されました。前年度は9.2ヘクタールでしたから、1.5倍にも増えたことになります。
被害はこれまで柿崎区の山間部が中心でした。それがこの1年間に吉川区、大島区、合併前上越市の桑取地区など全市域に広がりました。委員からは、被害の拡大防止を求める手立てについて質問が集中しました。
答弁に立った笹川農業振興課長は、「対策としては、①個体数を早く減らす。②などによる被害防止の2つを考えている。電気柵は昨年、総延長で50キロにわたって設置したが、今年度は地域からの要望もあり、87キロに増やした」とのべました。
上越市は今年度、鳥獣被害防止対策事業として、新年度予算で1240万円を計上しています。これは国の100%補助事業で、市の鳥獣被害防止対策協議会が主体となって取り組む計画となっています。