昨日のうちに書き終えようと思っていた随想集のあとがき、なかなか書くことに集中できず、きょうの午前まで引きずってしまいました。書けるようになったのは最初の一行が決まってから。正月早々に見た父についての夢の話からはじまって、牛の話、家族の話へと書き進むことができました。書いているうちに父のことが思い出され、眼頭が熱くなりました。
午後からは上越地域消防事務組合の定例議会でした。議題は21年度の補正予算と新年度一般会計が中心です。本城文夫議員が火災報知機の普及が遅れていることを問題にし、設置済みシールの活用などの提案をしました。同議員の質問はよく準備されていて感心します。新年度予算の中で私が気になったのは、新型インフルエンザ対策の一環として取り組むことになった仮眠室簡易個室化工事です。工事は253万円(5署所分合計)かけて、仮眠室のベッドをカーテンで仕切るというもの。こんなことでいいのかと思い、ひとこと質問をさせてもらいました。市民の安全を守る重要部署の人たちの新型インフルエンザ対策については、国がもっとお金を出してキチンとした対策を講ずるべきです。
夜10時からNHKテレビで歴史秘話ヒストリア「たった一人のあなたへ」を観ました。今晩の話は『蟹工船』を書いたプロレタリア文学者として有名な小林多喜二についてです。80年も前の小樽市の様子を動画では初めて見ました。多喜二の文学は自家の窮迫した境遇だけでなく、小樽港での過酷な労働実態を見ていたからこそ労働者の視点で書けたのだと思いました。それにしても治安維持法のひどさをよく描いてくれました。多喜二が築地署で虐殺され、家に戻ってきた時、布団に横たわる息子に向かって、「それ、みんなのためにもう一度立たんかい」と呼びかける母親セキさんの姿、涙が出ました。