12月定例議会初日。注目は何と言っても新市長の答弁でした。総括質疑や一般質問では、これまでとちがってガチンコ勝負をやるということが新聞で報道されていたからです。答弁原稿を読むのは一回目の答弁だけ、二回目以降は原稿に頼ることなく、自分の言葉で答えていく。これはとてもいいことだと思います。「温かい市政」「選ばれるまち」についての吉田侃議員の質疑に対する答弁はぎこちなさがあったものの、質疑にまともに答えていこうという姿勢があり、好感が持てました。
先の臨時議会の挨拶で市長は、「所信表明は12月議会で行う」とのべていました。しかし、のべられたのは前回の挨拶の中身とほぼ同じでした。上野議員がこの点について触れ、具体的な公約をどう実現していくかについて明らかにするよう迫りましたが、「今回は市政運営の最も基本的なことをのべた。具体的な政策については総合計画などとの整合性など十分な検討を行ったうえで明らかにしていく」と答えました。「十分な検討」はいうまでもないことですが、新市長のもとでの市政はすでに動き出しています。前の市長の時もそうでしたが、選挙が終わって4か月にもなる3月定例議会で明らかにしていくというのは遅すぎます。
定例会初日はいつもたくさんの資料が配布されます。きょう、話題になったことのひとつは、「通学援助費、スクールバス等運行の新基準(案)について」の資料です。ここでは、鉄道、民間バス、スクールバス利用は保護者負担なし、自転車、自家用車などを利用せざるを得ない場合も条件付きで補助あり、の方針案が示されました。方針案は、一部に公平かどうかなど疑問な点が残っているものの、全体としては評価できるものです。議員のなかでは、「すごいね。タクシー利用についてまで載っている」「具体的な所信表明は3月だというけど、決めたのがあるじゃない」など様々な声が出ていました。
いまひとつ、㈱杜氏の郷の経営状況についての資料も配布されました。明日の文教経済常任委員会で審議されますが、大口需要者の倒産などが響いて昨年度は四桁(1309万)の赤字となりました。赤字の具体的な原因、今後の再建策をめぐって活発な議論になること必至です。