滋賀県彦根市からの発信です。きょうから3日間、市議会中山間地対策特別委員会の視察です。初日のきょうは米原市での視察でした。同市は2005年(平成17年)に米原町、山東町など4町が合併してできた自治体です。人口は約4万1000人。日本百名山のひとつ、伊吹山があります。
米原市では、「水源の里まいばら元気みらい条例」について学びました。この条例は、過疎、高齢化が進んでいる集落の持続的な発展をめざした条例です。同市の高齢化率は23.3%ですが、市内の半数以上の自治会で55歳以上人口が40%を占めています。そこで同市では、集落の高齢化率がおおむね40%以上で、2以上の集落が連携及び協力する市民自治組織を結成しているところを対象に定住対策などの支援をすることにしました。
説明を聞いて印象に残ったのは、高齢化が進みすぎる一歩手前で手を打つことが大事という発想です。各種施策の対象集落の条件のひとつに「おおむね高齢化率40%以上」としたのはこういう発想に基づくものだったのです。いまひとつ、これは学ばなければと思ったのは、条例制定後、「水源の里まいばら元気みらいづくりプロジェクト」推進の作業に入っていることでした。水源の里の、①新しい価値の創造、②指定地域支援、③人づくり、の事業を体系だてて検討しているのは参考になりました。
最後にうれしいことをひとつ書きます。同市では、いま、職員総がかりで集落点検をやっていますが、これは上越市の取り組みをモデルにしているということでした。市役所職員のすべてがかかわって高齢化の進んだ集落対策に乗り出しているというのはすばらしいですね。