大激戦となった上越市の市長選。きょうが投票日でした。結果は、副市長だった村山ひでゆき氏(61歳)が53071票(得票率49.4%、絶対得票率31.9%)を獲得し、当選しました。上越タイムス社の前社長の大島まこと氏(49歳)は30400票(得票率28.3%、絶対得票率18.2%)、元市長の宮越かおる氏(68歳)は24020票(得票率22.3%、絶対得票率14.4%)で及びませんでした。
投票結果を市役所のHPで見て、まずびっくりしたのは投票率の低さです。今回の投票率は65.09%。4年前の市長選の投票率は67.01%でしたが、まさか、今回、それを下回るとは思いませんでした。今回の選挙が盛り上がりを欠いたのは、率直に言って、民主政治の本道を行く選択肢が示されなかったからだと思います。結果として、地元経済界や組織に頼る従来型の選挙を大きく変えることはできませんでした。この点では、候補を擁立できなかった私どもにも大きな責任があります。また、選挙戦のなかでは、新幹線問題など市政の重要課題での論戦が不十分だったことに加えて、怪文書が飛び交ったりした宣伝戦に市民が嫌気をさした点も否定できないと思います。
村山氏が他の2候補をこれほど引き離したのもびっくりでした。もっと接戦になるかも知れないと思っていたからです。いまの時点で振り返ってみると、公約のトップに小・中学校卒業までの医療費無料化や
通園・通学バス利用者負担の無料化など暮らしの問題を据えたことが大きかったと思います。また、自らを知ってもらうために、自己紹介パンフで「小さな庭に花を植え、楽しんでいます。今年はアサガオの種をまきました」と書くなど自己ピーアールのうまさもありましたね。ただ、その一方でいくつもの箱物施設の検討をかかげました。市財政の厳しさを考えれば簡単には進められないだけに、慎重な対応を求めたいと思います。
さて、今後どうするかです。私たちは8月に、市民の皆さんから市政に関するアンケートをとらせていただきました。これを十分吟味して市政に活かしていきたいと思います。そして、新市長に対しては、暮らしの問題などで市民に喜ばれることについては大いに応援していきたい。もちろん、問題があることについてはただし、厳しく対応してまいります。新市長の座右の銘は、「大を誇らず、小を悔らず」だそうです。ぜひそうあってほしいものです。