陸上自衛隊高田駐屯地の武装走訓練については既報の通り、先日、上越市の市村輝幸総務部長にたいして、自衛隊に中止を働きかけることなどの申し入れを行いました。きょう、市村総務部長、塚田総務課長から自衛隊側に申し入れた内容が明らかにされました。
陸上自衛隊には16日、市村総務部長が赴き、14日に予定されていた武装走訓練については市民や市議から「大きな不安を感じる」との懸念の声が寄せられたことを伝えました。そのうえで、今後の訓練実施にあたっては市民が不安の念を抱くことがないよう十分配慮してほしいとして、次の3点を要請したということです。
その1つは、訓練の実施にあたっては、市民生活に影響を及ぼさないよう時間帯や場所等について十分配慮すること。2つ目は、訓練の実施に関する市への通知についてです。これについては、市民への周知を徹底するためにも十分な余裕をもって行うこと、また、通知文書は、実施主体の責任を明確にするため、実施部署の責任者名による市長あての公文書とすることなどを求めました。3つ目は、訓練の内容により、広く市民への周知が必要な場合には、実施主体の責任において報道機関への情報提供を行うなど、万全の措置を講じることです。
市民の目に触れる場所での訓練中止を求めた立場から言うと、要請内容は不十分なものですが、それでも市民の安全な暮らしを考えた時、一歩前に出たと感じました。要請を受けた自衛官は、駐屯地司令に伝えるとのべたそうですが、今後、どういう対応になるか注視していく必要があります。なお、14日に予定していた武装走訓練は関山演習場内で行ったことが明らかになりました。
きょうの説明では、市の内部的な対応についての検討状況も明らかにされました。先日の6市議の抗議と要請行動では、訓練実施の通知文書を総務部長も知らなかったのはおかしいとのべてきましたが、①今後、自衛隊の訓練関連の通知文書は部長まで上げるようにしたこと、②訓練内容によっては、副市長、市長の判断を仰ぐこと、③市民生活にかかわる訓練については議会にも伝える、こととしたとのことです。