総務常任委員会が終わりました。今回は3月、9月の委員会審査を3日間から2日間に短縮して初めての決算審査だったのですが、時間が足りないどころか、午後3時頃には終わってしまいました。
なぜ、こんなにも早く終わったのか。その要因は2つあるように思います。ひとつは直前まで総選挙があり、目の前には市長選があって、全体として準備不足になっていたこと。もうひとつは、審査の時間が短縮されたので、ききたいことをずばり訊くコンパクトな質問が多くなったことです。
短い時間の中でコンパクトな質問をと心がけることはいいことですが、今回の委員会で気になったのは、問題の本質を突く深みのある議論が少なかったことです。
例えば、各種会議の会議録公開についての私の議論。委員会資料で1か月以内に公開できなかったケースがいくつもあることが判明しました。なぜ、こういう結果になったのか。質問は担当者の「情報公開」についての意識の問題、担当課の点検体制と続けましたが、質問はここまでで終わらせてしまいました。じつは1か月以内に公開できなかったものの代表格は13区地域協議会の会議録でした。総合事務所の担当者は何でも一生懸命やっている人が多いのですが、グループ制の良さをなぜ発揮できなかったか、グループの職員数が妥当かどうか、さらには行政改革のすすめ方や推進計画そのものに問題はなかったのか。そこまで深めていく議論が必要でした。
深みのある議論をするにはそれなりの勉強をしておかなければならないことはいうまでもありません。でも、それだけではないのです。人間の頭の回転には限界があります。それで、自分以外の議員がちがった視点、ちがった切り口で同じ問題をとりあげてくれることが必要となります。今回はこれが少なかったですね。そして、他の議員が同じテーマの質問をすることで、最初に質問をした者も、また、頭が回転し始める。こうして議論は深くなっていくのではないでしょうか。
私の所属している総務常任委員会は論客ぞろいです。委員会の議論は、市民の皆さんの声をしっかりと反映させると同時に、市政を発展させる力になる内容にしていくことをたえず心がけていかなけばなりません。今回の審査日数の短縮が議論を深めていく余裕を奪い、関連質問の少なさとつながっていないでしょうか。2日間の議論を振り返りながら、同僚委員とこの点について話し合ったみたいものです。