昨日も一人の市民から電話をいただきましたが、今回の衆院選の結果について書かれた五十嵐仁法政大学教授のブログが話題になっています。同教授は小選挙区制導入に反対の論陣を張った知識人として有名です。今回も選挙結果を分析して、小選挙区制の問題点をクローズアップしました。
一つは有権者の選択と議席に大きなズレが出るという点です。「民主党は47%しか得票していないのに議席では74%を占め、逆に、自民党は39%も得票したのに議席では21%にしかなりません。得票率での1.2倍の差が、議席率では3.5倍に増幅されてしまった」との指摘は誰も否定できません。二つ目は議席に結びつかない票(いわゆる「死票」)が大量に出るという点です。今回の「死票」は、全部で3270万票にもなったといいます。そして三つ目、小さな政党は排除されるという点です。これは説明するまでもないでしょう。
五十嵐教授は、6日のブログで「比例代表的な制度だったら、民意は何を示していたのでしょうか」とのべ、比例代表区での各党の得票率をもとに各党の獲得議席数を試算しました。その結果は、
自民党 128
公明党 55
民主党 204
社民党 20
国民新党 8
日本新党 3
共産党 34
みんなの党 20
諸派・無所属 7
同教授は、「比例代表区が示している政党制は、民主党中心の多党制なのです。これは多様化した国民の政治的意見の反映にほかならず、『一党優位政党制』でも『二大政党制』でもありません」「多様化した国民意識に対応した多党制的状況を、そのまま国会の議席配分に生かすべきではないでしょうか。特定の大政党の独走によって国政を専断するというような事態を避け、合意と協調によって政治を運営するためにも、現在の選挙制度を改め、比例代表的な制度に変更すべきだ」とのべていますが、正論といえましょう。
きょうは文教経済常任委員会でした。一般質問のヒアリングがあり、その後、明日からの総務常任委員会の準備もあって、ほとんど議員控室にいました。
一般質問は、総選挙結果をどう受け止めるか、木浦市政の8年間、吉川高等特別支援学校(仮称)の創立などをテーマに選びました。市長自らの言葉で語ってもらうテーマが多く、しかも再質問でいろんなことをきくことのできる通告文となっているので、答弁書を書く担当者の中には不満を持たれる人もあるかも知れませんが、これは仕方がないですね。一般質問は緊張感を持ちつつも、のびのびとやれるようにしないといけません。
今議会での一般質問の通告者は17人で、私は15番目です。早ければ17日の午前11時頃から、遅くとも同日の午後2時頃からとなるでしょう。