数か月前、にいがた自治体研究所主催の講演会があった日のこと、講師を務める岡田知弘京大教授を囲んで何人かで今日の自治体問題について1時間半ほど話し合う機会がありました。
その際、話題になったことのひとつは、地域活性化に取り組むにあたって、行政データについては合併後の新自治体ごとだけでなく、合併前の旧市町村ごとのものもキチンと収集し、公表させていくことが大事だということでした。
先日の市議会中山間地対策特別委員会で、合併時の人口と4年後の人口を比較する資料が示され、見てびっくりしました。14市町村が合併してできた新上越市全体では3756人、1.8%の減なのに、旧安塚町、旧大島村はそれぞれ11%も減っていたからです。一番人口の減り方が少なかったのは旧上越市で、0.5%の減でした。人口減少が著しいところとそうでないところがある。この資料によって、新市全体では見えないものが見えたのです。ちなみに、私が住んでいる旧吉川町は340人減って、人口減少率は6.2%でした。
当日の特別委員会では、この資料が示されたことによって、若者の人口減の流れを旧町村単位でくいとめる手だてを講じないといけないなどと議論が展開されていきました。この日の議論を振り返って、改めて、行政データの収集と活用について考えました。今年は合併して5年目です。農業や商工業などのデータについても、人口と同じように分析してみなければならない、そう思います。