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最後の対面

 父の葬儀の日。昨晩は1時間ほどしか眠れませんでした。どういうわけか、布団に入っていてもぐっすり眠ることができません。それで、朝の4時頃から「しんぶん赤旗」日曜版の配達をはじめました。時間が時間ですから、読者の方に会ったのはほんの数人だけです。2時間半ほどで配達が終わりました。また、吉川区、大潟区の新聞屋さんのところにも行き、毎週発行している市政レポートの折り込みを依頼してきました。
 葬儀では喪主として挨拶しなければなりません。きょうもたくさんの方が参列してくださいました。そのなかには通夜、葬儀ともに参列してくださった方もおられますので、なるべく昨夜の挨拶とちがった話をするように心がけました。私の大学時代の生活費などの仕送りを最優先し、牛のエサ代の支払いが滞ったこと、歌好きの父が病院内でも「岸壁の母」などを歌っていたなどのエピソードを紹介させてもらいました。どんな父だったか、少しでも知っていただければうれしい。
 父との最後の対面はやはりつらかったですね。病院ではいつも専用のガーゼを使い、目ヤニをとってやっていました。きょうも父の目がくっついているのが気になり、そこをそっとさわり、「じいちゃん、ありがとう」と声をかけました。そこまでは何とかもったのですが、母が父の頭をなでている姿を見たら、涙が流れました。
 私の祖父は72歳で他界しました。祖母はもっと早く亡くなっています。満80歳を過ぎてからの父の口癖は、「おれ、80になった」でした。よほどうれしかったのでしょう。家族からも、「じいちゃんえらいねぇ、80だもんね」と言われつづけました。父は82歳と2か月生きたことになりますから、大往生です。でも、さみしいですね、骨になってしまうと。「おい」でも「ああん」でもいい。たまには、その声を聞きたいです。
 市政レポートNO1392掲載しました。また、「春よ来い」第103回「べにこぶし」も載せました。ご笑覧ください。


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2009年04月11日 23:38に投稿されたページです。

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