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東本願寺へ

 初めて東本願寺へ行ってきました。わが家は真宗大谷派専徳寺の門徒ですので、一度は行ってきたいと思っていました。やっと実現したというわけです。
 京都駅から歩いて5分。お城のような大きな建物がそこでした。松の木があり、池があって、塀にはこれまた大きな看板が目に入ります。「今、いのちがあなたを生きている」。親鸞聖人750回御遠忌のテーマです。
 まずは阿弥陀堂へ入り、お参りをさせてもらいました。朝の9時頃でしたので、お参りをしている人はほんの数人でした。そのなかにグレーの防寒着をきて、リュックを背負っている女性がいました。おそらく身近な愛する人を失われたのでしょう、長時間にわたってずっと手を合わせている姿が強く印象に残りました。
 御影堂は修復工事がほぼ終わっているとはいえ、まだ大勢の建築工事の人たちが仕事中でした。阿弥陀堂から御影堂への渡り廊下に東本願寺再建の用材を運んだという大橇(そり)、鼻橇が置いてあります(画像)。明治16年3月12日、尾神岳の中腹で大きなケヤキ材を運んでいる時に雪崩が発生し、27人が犠牲になった事故がありました。その時にも使用されていた橇だということです。事故の当日運んでいた用材は上野實英先生の最近の研究で吉川区川谷から出たものであることが明らかになっていますが、説明書きはまだ修正してありませんでした。
 接待所の近くに「いのちのかたち」というコーナーがあり、そこの展示されていた作品にひかれました。心に障がいを持っている人たちによる粘土などの作品です。縄文時代の遺跡から出土した埴輪・土偶のような作品もあれば、独創的で宇宙のどこかから持ち込まれたようなものもありました。どんな形をしていようとも、いずれも生命力あふれたものばかりでした。
 東本願寺での用を済ませてから、時間がありましたので、妙心寺の三門(山門ではなく三門。天井の飛龍図等が23年ぶりに公開された)、衡梅院(山水図)、仁和寺の金堂・経蔵にも行ってきました。これらは通常、非公開文化財ですが、今回、3月18日まで特別公開の対象となっているものです。贅沢な時間を過ごさせてもらいました。


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2009年02月21日 23:56に投稿されたページです。

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