市役所からの発信です。昨日は、にいがた自治体研究所の創立20周年記念講演会があり、新潟市へ行ってきました。講師は京都大学の岡田知弘先生です。『山村集落の再生の可能性』(自治体研究社)の出版で一緒に仕事をさせていただいた方です。講演前に1時間半ほど時間をとっていただき、これからの地域自治、地域経済のあり方をめぐり、研究所の福島副理事長さん、自治体職員の人と一緒に意見交換させてもらいました。
この中で、合併して大きくなった自治体の都市政策をつくるうえで、「地域小区分データ」(上越市でいえば、13区、旧上越市となりましょうか)を生活、経済などでとり続けていかないと科学的な分析ができないこと、唐津市などで合併の評価に関する住民アンケートを実施して興味深い結果が出ていることなどを教えていただきました。これらは、今後の議会活動に生かせる貴重なアドバイスにもなりました。
講演は、「全国に広がる地域・自治体再生のいぶき」(副題は「道州制」・「地方分権改革」への対抗を考える)と題して1時45分にも及ぶものとなりました。麻生内閣の支持率が急落するなかで「起死回生」策として「道州制」「地方分権改革」が前倒しされようとしている情勢や財界などの唱える「道州制」の限界と問題点などについて展開されました(画像)。私が思っていた以上に、「道州制」の動きが急ピッチとなっていることやこれまでの地域政策の失敗が大規模に再現することになりそうなことを知り、市議会でも本格的な論戦をしていかねばならないと思いました。
記念講演会には関川村の名物村長、平田大六さんも駆けつけ、祝辞をのべられました。吉川町時代に2回ほど平田さんの講演を聴いたことがありますが、「トキが1ヶ月も関川村にいたのは住み心地がいいところだからで、誇りだ。急にトキがいなくなってからは村長が猟師を集めて撃ち落としたのではとうわさされたが、その後、新津で発見されてホッとした」など相変わらずユーモアたっぷりの、聴きごたえのあるスピーチでした。
コメント (1)
「私が思っていた以上に、「道州制」の動きが急ピッチとなっていることやこれまでの地域政策の失敗が大規模に再現することになりそうなことを知り、市議会でも本格的な論戦をしていかねばならないと思いました。」
実は今回の講演、このことを議員の皆さんに理解してほしいという願いから、企画されたのです。それにしても議員の参加が少なかったのは残念でした。
投稿者: 杉本敏宏 | 2009年02月11日 23:54
日時: 2009年02月11日 23:54