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小さな町のスケッチ

 くびき野の大地からまた1冊の素敵な本が誕生しました。児童文学作家杉みき子作の『小さな町のスケッチ』(上越タイムス社)です(画像)。挿絵は村山陽さん。これまで二人のコンビで何冊も児童文学が作られてきましたが、今回は一味違う本ができました。普通ならまず文があり、その文に見合った絵を画家が描くということになりますが、この本は村山さんの絵を見て杉さんが物語を書いたのです。まさに絵から生まれた物語です。
 今夜、この本の出版を祝う会が高田で行われました。100人を超えたでしょうか、杉さん、村山さんとかかわりのある人たちがお祝いに駆けつけました。
 地元ケーブルテレビのアナウンサーによる作品の朗読、お祝いの挨拶に続いて、おふたりがこの本について語る時間がありました。上越市民の歌の作詞者・上原みゆきさんがきき手です(画像)
 遠くから見るとかわいいベストを着ている感じの杉さんが「今回は村山先生に楽をしていただこうと逆をやろうということになりました。やってみたら、とても楽しいんです。はじめに枠をはめられて、その中でやることがこんなにも楽しいものかと思いました。野菜や魚が飛び出してきてしゃべりはじめる…。私の本のキーワードは『希望』と『待つこと』の2つです。読む人が最後に明日への希望を持ってほしいと願って書きました。またやりたい」と今回の本づくりについて語られました。
 高田高校の教師をやっていた時から話す時は立つことにしているという村山さんは、「これまで杉さんの原稿に追っかけられてきました。今度は私が(杉さんに)宿題を出そうということになりました。(上越タイムスでの連載)1回分の文のために3、4点の絵を出し、そこから文を書いてもらいました。日常生活の中でいいなと思ったこと、おやっと思ったことを描いています。家内がカニを料理していていいなと思えば、『ちょっと待った』と声をかけ描きます。これで、その晩はカニが食べられなくなってしまうわとぼやかれますが。文章は最後まで行かないとわからないが、絵は一瞬で入落が決まります」と、時折ユーモアをまじえて思いをのべられました。
 本に書かれた物語は上越タイムスに連載された時に読んでいましたが、このふるさと、くびき野の風景や住んでいる人たちへの愛情であふれています。『くびき野ものがたり』『金谷山ものがたり』に続く今回の本の出版で、くびき野三部作は完成したことになりますが、おふたりは元気いっぱいです。まだこれから作品が出てくる、そんな予感がしました。
 祝う会の会場では、高校時代の同級生など懐かしい人たちと再会できました。また、岩の原葡萄園の新社長、坂田敏さんなどと地域づくり、会社運営などについて意見を交換することができましたし、エフエム上越㈱の熊田唯志局長さんなどから声をかけていただきました。ありがたかったです。それと今晩の最大の収穫は、私自身の心の中で新たな創作意欲が湧いてきたことです。どんなものをどんなふうに書いていくか、それは秘密です。


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概要

2008年11月27日 23:39に投稿されたページです。

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