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杜氏の郷、増資と新たなスポンサー支援などの再建案

 昨日までの3日間は福島県での視察でした。中山間地をどう守るか、どう振興させるかがテーマでしたが、初日の「全国水源の里シンポジューム」は小田切徳美さんの基調講演は得るものがありましたが、期待したパネルディスカッションはいまひとつでした。1時間ほどの間で論点を整理し深めるのはむずかしいのでしょうか。2日目の福島県庁、ここでは同県の過疎・中山間地域振興条例を学びました。議員提案で制定したということで、たいへん興味深く説明をお聞きしました。この点については市政レポート1369号に書きましたのでご覧いただきたいと思います。
 さて、きょうは文教経済常任委員会です。注目の(株)よしかわ杜氏の郷の長期借入金問題で市側は、中小企業診断士による診断結果を公表しました。
 現状分析では、当初の過大投資と甘い事業計画が窮境に陥った最大の原因としてあげられました。同時にその背景には経営責任の所在があいまいであるなど第3セクター特有の問題点があるとも指摘されました。会社の再生可能性については、過剰債務をどうするか(財務の再構築)、事業をどう建て直すか(事業の再構築)、この解決が必須の条件といいます。その上で、①市とJA、会社役員などの役割と責任を明確にしながら、企業体力に合わせた返済負担にしていく、②マネジメント力・販促力・資金力を強化し、経営力、競争力を向上させる、③市、JAのほか、新たなスポンサー企業などから支援を受ける、ことなどが今後の方向性として示されました。
 こうした診断を受け、市側は、財務の再構築のために「損失補償前に市の増資による長期借入金の返済」、事業の再構築のためにJAの支援継続と「新たなスポンサー企業、専門家の参画」が想定される最良の手法ではないかと考え、JA、会社側と協議していることを明らかにしました。この協議は大詰めを迎えており、具体的な内容は11月18日予定の常任委員会で明らかにするといいます。
 委員からは「経営責任は最後まで強く求められるべきだ」「(増資という選択をした場合)今後の市民の負担がどうなっていくか見えない」「責任をとるべき人は多数いる。根本的には行政の責任がある。当初の計画がずさんだった」など今回も厳しい意見が相次ぎました。村山副市長は審査の終盤、「情報の公開と説明をやっていく。その中で地域から答えが上がってくるのが行政のありようだ」とのべました。これは正論です。ただ気がかりなのは、時間があまりないことです。関係住民の声を十分聞いて、住民の意思に基づいて対応できるかどうか。これがないと直江津図書館問題と同じように混乱する可能性があります。次回の委員会、天王山となりそうです。


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2008年10月31日 23:25に投稿されたページです。

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