きょうから10月。寒い日になるのを覚悟していたのですが、暖かいを通り越して暑い日となりました。きょうは文教経済常任委員会の所管事務調査がありました。中心市街地活性化対策と(株)杜氏の郷の長期借入金損失補償問題が議題です。
このうち、杜氏の郷については、先月24日に開催された株主総会の報告が行われるとともに、これまでの議論をふまえ、損失補償と会社の存続に関して課題整理が示されました。
注目したことの1つは、株主総会についての報告の中で、当日、社長が行った挨拶と議事説明の内容が明らかにされたことです。市当局の報告によると、会社が今回の返済不履行に至った経過等の説明と以下の5項目についての言及があったということです。
1点目は、経営責任についての謝罪です。当初計画の甘さ、資金計画の狂い、役員の認識不足等から生じた製造量と売上の伸び悩み等で建設資金の返済に充当する財源が枯渇してしまったことを詳細に報告し、今日の事態を招いた自らの責任について謝罪したということです。
2点目は、会社が負った債務の圧縮のための役員責任の取り方についてです。具体的な金額までは触れなかったものの、これまでに受け取った役員報酬全額の返納を含め、市、JA、会社の三者協議の中で合意される諸事項に従っていくことを表明したといいます。役員自らが、具体的な責任を取る意思を持っていることを明らかにしたのは初めてのことです。
3点目は、経営改善計画についてです。当日株主に示した経営改善計画は、会社の役員会で作成したものであり、市・JA・杜氏の郷の三者での合意事項ではなく、現在、コンサルタントにその評価を依頼中であり、その結果と三者協議を経て、後日再提案するとのことでした。
4点目は、売上増に向けた姿勢として、今後株主をはじめ、地元へ積極的に協力依頼を行っていきたいとのことです。
5点目は、今後の会社経営についてです。筆頭株主である農協から施設運営を含めてお願いしたいと役員全員が願望している。ただし、新体制になるまでは、現役員が責任を持って経営を継続していくという表明があったとのことです。
きょうの委員会で市当局は、会社を存続させ、事業を継続させていくためには3つの条件が必要であることを明らかにしました。1つ目は事業にかかわってきた市、JA、役員などの役割とそれに応じた責任の明確化です。2つ目は、実現可能な経営改善計画。そして3つ目は、経営計画を着実に実行できる経営の新体制をつくることです。これらの3条件は当然のことです。問題は市、JA、会社の三者協議のなかで、どんな具体的な内容で決まってくるかです。議会や市民が納得できるものを提示してほしいものです。
次回の文教経済常任委員会の調査は月末の予定とのことです。次回は委員会審査の最大の山場となるかも知れません。