僕は今回はゆずりませんから。克雪住宅協調整備事業の打ち切りに反発していた中郷区の吉田議員(旧村長)は事前に話していた通り、市長と徹底対決、上越市議会の歴史に残る一般質問を行いました。
同事業について吉田議員は、「雪国は昭和40年代後半からの車社会の到来によって変わった。連帯と互助の精神に支えられたコミュミティは崩壊し、自分の家の雪を始末しようと自分中心で動くようになった。それを再び変え、地域コミュニティ再生につなげたのは克雪住宅建設への補助制度だった。ところが、今回(こうした経過と効果のある事業を)事前に相談なく打ち切った。これでは合併して良かったとは言えない」と激しく反発しました。これに対して木浦市長は、「克雪住宅への補助金は個人の資産形成につながるもの。同じ市内にあって、克雪住宅建設支援をしているところとしていないところがあるのは問題だ」と繰り返すだけ。吉田議員は、「これでは中郷村に戻るしかない。どうすれば戻れるか(分市のこと)教えてください」と怒りました。
合併して上越市は東京都の面積の半分を占める大きな市になりました。豪雪に苦しみ、悩む市民は全体から見れば少数派かも知れません。しかし、豪雪地帯にすむ市民に喜ばれていた克雪の補助制度を事前に相談なく打ち切ったのは明らかに間違いです。制度がない地域と差があってはまずいというなら、そうした地域にも広げればいいことです。今後本格的に議論されてくるスクールバス問題も共通項があります。小さな町や村で取り組まれてきた優れた制度は広げてこそ、いい政治になります。逆行するようなことをいくつも続けると、「こんな合併はだめだ。元に戻ろう」ということにつながっていくでしょう。
克雪住宅協調整備事業の廃止を問題にしたのは吉田議員だけではありません。旧大島村村長の岩野議員もそうでした。ふたりの旧村長の執念を持った質問に大きな拍手を送りたい。
(お知らせ)私の一般質問は明日の5番目です。早くても午後2時半過ぎになるでしょう。質問の模様は上越市議会のホームページの「議会中継」でごらんいただけます。