6日後に閉校記念式典を迎える県立吉川高校に出かけてきました。きょうは最後の文化祭で、閉校記念碑の除幕式もありました。10時前に学校へ行くと、校門のある坂道を登りきったところにある記念碑の前にはすでに全校生徒が集結しており、閉校記念式典の実行委員会の人たちやマスコミ関係者も来ていました。それだけではありません。地元の近所の人たちやアマチュアカメラマンとして活躍しているIさんの姿もありました。閉校を惜しむ人たちが自然に集まったんですね。
10時きっかりに、PTA会長の常山光雄さんが、「ただいまより、吉川高校閉校記念碑除幕式(画像)を行います」と宣言。続いて同校の閉校記念式典実行委員長である田中辰也同窓会長が挨拶に立ちました。「きょうはさわやかな日となり、除幕式には最適の日となりました。明治43年5月に開学して以来、本年度で98年の歴史を積み重ねてきました。この坂道を登り、下って巣立っていった人たちは9900余名になります。地域の文化、産業に貢献され、なかには世界に羽ばたいて貢献された人たちもあります。この晴れやかな歴史を閉じることになります。この記念碑は真嶋先生をはじめ大勢のみなさんの協力でできました。改めて教育の素晴らしさを感じています」。田中さんの挨拶は熱がこもっていて、同校を卒業されたすべての人たちを前に語っているような力強さと雰囲気がありました。挨拶が終わった途端、音楽が流れました。♪仰げば高し米山の 千古の雄姿天を衝く 望めば広しみこしじの…。校歌です。ジーンときました。
さて、文化祭。どなたが準備してくれたのでしょうか、同校の歴史を振り返ることのできるコーナーがあり、そこにひきつけられてしまいました。1階にある吉川高校の「博物館」と名づけた教室です。報道資料などがたくさん展示されていました。同校が全国で唯一の「酒を造る高校」となってからのマスコミ各紙の報道はすごい量になります。醸造科をとり上げた新聞のなかには「しんぶん赤旗」日曜版(画像)もありました。この記事のコピーは醸造科で造ったお酒とともに全国に発送されたと聞いています。醸造科を取材した雑誌も多かったんですね。現代農業や教育雑誌の『エデュカス』にも写真がたくさん掲載されていました。なかには、私がよく知っている橋本紘二さんのものもあり、とても懐かしくなりました。