敬老の日。吉川区内に住む70代後半のHさんとおしゃべりをしてきました。コーヒーをいただきながら、最近何をやっているかについて話をしてくださったのですが、とても興味深い話だったので、つい、長居させてもらいました。Hさんは、このところ、NHKのラジオ深夜便が気に入っているのだそうです。それも、深夜の3時ごろから始まる「にっぽんの歌こころの歌」が良いと言います。ここで紹介される曲は、戦前、戦中、戦後の歌謡曲。でも、市販されている懐かしのメロディだけでなく、レコードのB面扱いだった曲もある。アナウンサーがよく調べておいて、歌手のことや曲の紹介もやってくれる。さらには、その曲にまつわるお便りも紹介される。とても心地よいと言っておられました。びっくりしたのは、気に入った時のものはすべて録音されていることでした。本棚の片隅に、録音したMD(画像はこちら)が49個も並んでいました。もう1個でちょうど50個になるとか。
Hさんが言うには、「にっぽんの歌こころの歌」を布団の中でウトウトしながら聴くのが一番。その曲の背景も自分の思い出も浮かんでくるというのです。明るくちゃ、ちょっとムードはでないけどね、そう言って聴かせてもらったのは、9月15日の放送分でした。津村謙と鈴木三重子の真夜中の夢の競演。曲は『流れの旅路』『愛ちゃんはお嫁に』 『上海帰りのリル』 など。こうした曲をバックにHさんは、いくつかの思い出を語ってくれました。吉川高校(当時は農林学校)の農場へ行こうとした時に、アメリカのグラマン戦闘機がやってきて、操縦士の顔まで見えて怖かった。黒井の空襲があった日、多分、1945年(昭和20年)5月5日、爆撃をした飛行機が原之町上空を飛んで行って、いきなり急降下したかと思ったら、ドーン、バリバリ。ガラスが揺れた。Hさんの話は今度、ゆっくり聞いてみたいと思います。