きょうは一般質問最終日でしたが、マスコミなどが一般質問後に行われた決議に注目しました。先月24日に会派「毘風」が北陸新幹線開業後の並行在来線一部区間の廃線を提起した問題で、県内のみならず全国に波紋を広げているなかで、並行在来線の存続に取り組むとする決議です。会派「毘風」を除くすべての会派代表が名を連ねたものですが、採決では「毘風」を含め全会一致で可決しました。
今回の提起については各方面から激しい批判の声が上がりました。とくに並行在来線存続のために粘り強く運動を進めている団体はかんかんでした。提起した会派が市議会の「最大会派」(48人の議員のなかで11人)だということもあって、存続を求めてきた上越市議会や上越市がそういう提起をしたと誤解され、この影響は深刻でした。にもかかわらず、提起した会派の誰一人として賛成理由やお詫びの言葉を議場で語ろうとしなかった。これはわかりずらい、というより無責任です。
以下はきょうの決議全文です。
上越市議会は、北陸新幹線の開業に伴う並行在来線については、市民の公共交通機関及び物流の交通機関として、その存続を基本に「新幹線・交通対策特別委員会」において、これまで調査・研究活動を行ってきた。また、関係各県・市町村で組織する各種同盟会に、上越市行政とともに参画し、新幹線の建設促進と併せて並行在来線の存続のために運動を進めてきたところである。
特に、新潟県と沿線自治体で組織する「並行在来線のあり方懇談会」の報告書を踏まえ、並行在来線の存続問題が重要な局面にあることから、上越市議会としては、平成9年と12年に新潟県と沿線自治体とで交わした「確認書」、(①並行在来線については、沿線市町村の協力を得ながら、県は責任を持って存続をはかる。②経営分離に当たっては、市町村の財政負担は、財政力の許す範囲内にとどめる。)に基づき、新潟県が責任を持って対処するよう強く要請している現況にある。
一方、過日開催された北陸新幹線建設促進同盟会は、JRから経営分離される並行在来線の経営が成り立つように、初期投資に対する支援制度の創設、JRから資産譲渡に対する格別の配慮、既存補助制度の拡充強化、税制上の優遇措置、地方財政措置の充実及び各線路使用料における対象経費の見直し等の措置を講じることを決議し、政府に強く要請してきたところである。
上越市議会は、このような情勢を踏まえ、市民の公共交通機関としての並行在来線の存続に向けて、これまでの方針に基づき、沿線自治体とともに引き続き強力に取り組むことを改めて決議する。
平成19年6年18日
上 越 市 議 会